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男らしさ、女らしさ、自分らしさ

物心つく前、母の化粧品で遊んでいたら祖母が激怒したそうです。男に育たせろ、と。
今週は教員免許取得の一環として、介護施設での体験実習に励んでおります。僕は認知症の方が利用する施設でコミュニケーションなどについて学んでいます。
そこでは昔の言葉が飛び交います。僕は毎日「ぎっちょ」(左利き)と言われてます。そんな中で初めて聞いたのが「ニュータイプ」という言葉でした。
調べてもよく出てこないですが、どうやら文脈的に「中性的」という意味の様です。オカマって感じですかね。声は男声にしては高い、腕や指が長く細い、体格もひょろひょろで動きもなよなよ…確かに男らしさは陥落しておりますね。笑
さてしかし、人格は家庭環境で決まるとおよそ言われてますが、男三兄弟の野郎家族の中で育っているんですね。なんなら母も気の強い男勝りです。環境は圧倒的に男の方が順応するでしょう。なんでこんな中性になったんでしょうか。
幼稚園の頃からもちろん女の子が恋愛対象で今までずーっと女の子ラブで、現在はかわいい彼女とも仲良くしてもらっております。(介護体験の施設先で大絶賛され、モデル級なんて言われたのは初めてでした照)そんな僕ですが、この中性人格の原因としては中学校時代が特に影響しているのではないかと思います。
小学校の時も同級生の女子に可愛がられるキャラで、スポーツ少年団でなく金管バンドに所属していたので、この時点で男くさい活動はあまり好んでいなかったと思います。そんな中、中学校で出会ったのがガールズバンド「SCANDAL」でした。毎年映画館で見てたポケモンの主題歌を歌っていたことがきっかけとなり、重力加速度的にハマっていきました。高校ではバンドを組んだ経験もありますが、ベース担当だったのはSCANDALのベースがイチオシだったからです笑
この時の僕は、好きと同時に憧れも生じたのないかと考えています。楽曲だけでなくバラエティなどの言動も飽きるほど見たので、自分の行動にも反映させる場面が多くありました。アイデンティティを異性の他人に見出そうとしていたんですね。
小中学校では優しい女子と仲良くさせて貰えてたんですが、高校では陰キャにJKが話しかけてくることはなくなったので、男子のテニス部に所属するもスポーツ少年を経た同級生にいじり倒されまして、命からがら逃げ込んだ先が中学の憧れだったバンドもできる、女子が多い音楽部でした。そこでの経験は楽しい思い出が多かったです。
そんな中高時代を経たのち、大学で得た考え方としては、「らしく生きる」ということです。「ひょろひょろ」「おかま(女)っぽい」「女々しい」「なよなよ」etc…今までも男らしさを求めて生きたことはなく、男性ばかりの中に入るよりも、女性の尻に敷かれる社会や集団にいる方が気が楽だと感じることは多いので上記のような小馬鹿にしたような事も否定することなく流してきました。
教育学部で学んだ中に、生徒の個性の尊重というのは再三言われます。学校や教育のルールの中でも「個人らしく生きること」が大事ということですね。
僕はぎっちょだし変人型のAB型だし、なよなよしてる女形ですが、別に自分らしくいる結果なので人に笑われる事に憤慨することはないです。むしろ人と違う、性別にとらわれない「自分らしさ」が獲得できているので万歳です。
自分らしくいられる環境には信頼出来る人が必要不可欠です。ありのままが受け入れられる人や場所を探すことは大事なことですね。

今の僕が出来上がるまでの人生でした。
おわり。

大丈夫 世界中にただひとりだけ
君の代わりなんて 本当に居ないんだよ
Sisters/SCANDAL

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