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宮崎県26市町村の経済成長の一覧を作ったよ!

この前の記事で日本の経済成長は東京じゃなくて、地方が牽引しているよ、という話を書きました。

 宮崎県が東京都以上に成長していて、しかも経済成長率は全国平均よりも高いということで、一部の宮崎県民の方から(なぜか)感謝されました。しかしながら一言で宮崎県は経済成長しているのよ、と言っても宮崎県もなかなか広いですし、人口40万人の中核都市から人口1,000人ちょっとの村まで規模もさまざまです。産業構造も延岡市のような工業のまち、都城市のような畜産のまち、高千穂町や日南市のような観光のまちなど様々です。そこで2010年→2015年で県内26市町村の経済成長率がどう変化したのかを見ていきたいと思います!題して宮崎県市町村対抗、経済成長ランキングです!宮崎県全体の経済成長率は7.9%(2010年→2015年)で、平均を上回ったのは9自治体でした。

 
第3位 日之影町(人口3655人 2019年10月1日) 22.3%成長!
宮崎県の北部に位置するまちですね。人口は3655人と小規模ながら栗やクライミングの観光客などが訪れるまちです。渓谷の景観が特徴的で川沿いの古いまちに趣があって個人的に大好きです。
では、この経済成長の理由はなんでしょうか?

2010年、日之影町のGDPは122億円でしたが、2015年には149億円と27億円も伸びています。この成長を牽引したのは建設業でした。2010年には付加価値額31億円だったのが、2015年には71億円と40億円も増加しています。建設業で伸ばしたものの、それ以外の産業では13億円の減少となっており、建設業に牽引されてる構図が見て取れます。他でのびているのは農業が6億円(2010年)から7億円(2015年)に、公務が10億(2010年)から11億(2015年)になっています。


第2位 川南町(人口15,370人 2019年10月1日) 24.8%成長!
宮崎県の中央部、太平洋に面したまちですね。日本3大開拓地の一つとして、戦後多くの人が移住してきた町です。「川南合衆国」というキャッチコピーがありますが、それも移民の町という背景があります。

2010年、川南町のGDPは451億円でしたが、2015年には563億円と112億円も伸びています。この成長を牽引したのは農業と食料品でした。農業は56億円(2010年)だったのが111億円(2015年)に。食料品は54億円(2010年)が114億円(2015年)にともに約2倍も成長しています。川南町は畜産のまちとして有名で、宮崎県農協果汁さんや香川ランチさん等の食品加工業者も多く拠点をおいています。農業と食品加工で川南町GDPの4割を占めるという、超重要な基幹産業となっています。


第1位 国富町(人口18,720人 2019年10月1日) 50.9%成長!
宮崎市と綾町のあいだにあるまちですね。綾町に行く手前の町でしょ、と思われがちな国富町ですが、経済成長率はなんと約51%ということで2位の川南町の2倍と断トツの1位に輝きました。
2010年、国富町のGDPは448億だったのが、2015年には676億円となっており、この圧倒的成長を支えるのが電気機械工業です。電気機械工業がなんとランク外(2010年)から159億円(2015年)と、いきなりトップ産業となっています。この電気機械工業を支えるのがソーラーフロンティア株式会社さんでソーラーパネルの生産を主事業にしています。しかしながら2022年6月に海外との価格競争が激化を理由に、国富工場でのソーラーパネル生産を終了。従業員を390名から140名に250名も縮小すると発表されています。2011年に国富町に前日立プラズマディスプレイの工場が閉鎖され、それを引き継ぐかたちでスタートしましたが、新たな生き残りの道を模索することになります。
 小さい町だと大きな工場ができることで急激な経済成長が可能な一方で、撤退による急激な地域経済縮小による連鎖倒産のリスクが高まることも注意しなければなりません。


上位3自治体をご覧いただいてどのような印象を持たれたでしょうか?お住まいの方に怒られるかも知れないのですが、結構地味な町がランクインされた印象ではないでしょうか?(汗)

各市町村の役所のなかに商工部門が必ずありますが、このような実際の数字を踏まえて経済政策を行うことが大事です。国がつくる補助金を取ろうと頑張ったり、ニュースになりそうな目立つことを頑張るのもいいですが、地域の経済を数字で抑えておくことが大前提となります。地方行政の政策は住民が思っている以上にKOKOYOの政策になっています。
K・・・勘
O・・・思い込み
K・・・経験
O・・・思いつき
Y・・・横展開
O・・・お上の補助金
もっというと国の政策も対して変わらないのですが、、、。
公金を元手で政策をつくるわけなので、データに基づいた政策立案を行うことが大事なのです。

おそらく4位以下のランキングも見たい!というご要望をいただくと思うので、以下に一覧を貼り付けておきます!ちなみに100円で販売してますが、RESASを使えば、見れるのでぜひ皆様もRESASを使って行きましょうー!
※一覧にまとめるのはめんどくさいけどね。

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