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七十二候【麦秋至】あなたのここまでの実りをタロットで確かめよう!

小満の末候【麦秋至──むぎのときいたる】

本日5/31より、小満の末候【麦秋至むぎのときいたる】。

麦が熟し、たっぷりの黄金の穂をつける頃。初夏なのに秋というのは、米の実る秋になぞらえているため。黄金色の麦の穂は稲穂の色にも通じます。麦にとっての「収穫の秋」なので、「麦秋ばくしゅう」と呼ばれるのです。

カードを引いて、あなたの中で黄金に実る麦をイメージしてみましょう! その後、麦秋至と対応カード「ソードの9」を、麦の「のぎ」や古事記で殺された食物の女神と照らし合わせ考察します。

やり方

1.麦:あなたのここまでの実り

「麦」として一枚カードを引きます。これは、あなたのここまでの黄金の実りを示しています。

単に「こんな感じの麦が実った」とイメージするだけでもよし。あなたの人生で「実ったもの」として読むのもよし。

サンプルリーディング

1.麦:ワンドの2逆

ワンドの2の人物は、城壁の中にワンドを一本立てたけれど、もう一本をまた別の場所に立てに行ってもいいのかもしれない、と考えているように見えます。今ここではない別のどこかで、別の自分のあり方を望む野心が芽生えつつありますが、それは「今ここか、そうでないどこかか」という迷いにもつながります。

逆位置なので、そうした野心が抑えられ、「今ここでの自分のあり方」以外の自分になろうとしない、迷いを抑える。麦は今ここで今の自分のあり方を実らせており、他の場所で実っているのではない。そうカードが伝えているように感じました。

みなさんのカード

Xでみなさんがやってくださったものをいくつか紹介します。

女帝の足元にはまさに麦の実りが描かれています。そのままですね!

死神は鎌を持つ姿で描かれることもあり、「刈り取る者」でもあります。麦の実りを刈り取りに来た!

タロット対応は「ソードの9」

次に、この候に対応するカードを見てみましょう。

タロット暦

タロット暦によれば小満は双子座のシーズン。双子座のカードは「恋人たち」です。そして小満の末候である麦秋至は「ソードの9」に対応しています。

ソードの9

カードと季節を結びつけるには、「ソード9の麦秋至っぽさはなにか?」「麦秋至のソード9っぽさはなにか?」を心の中で考えます。

ベッドで嘆いている人物の感情と、麦の実りはうまく結びつきません。他にそれっぽい部分から考えてみましょう。

芒とソードの鋭さ

麦の実には針のような毛が生えていますが、これは「のぎ」と呼ばれます。麦や米などイネ科植物の穂先にあるトゲトゲのことです。

このトゲトゲの芒を尖ったソードと照らし合わせることができそうです。

殺された食物の女神の涙

『古事記』では、食べ物の女神大宜都比売おおげつひめが自分の鼻や口、尻から様々な食物を取り出し、それを調理して神々に差し上げました。その様子を見ていた須佐之男すさのおは「汚い方法で料理を出した」と女神を殺してしまいます。殺された大宜都比売の頭から蚕が、目から稲、耳から粟、鼻から小豆、陰部から麦、尻から大豆が生じました。地上界に麦のもたらされた起源とされています。

殺された女神の身体から食物が生じるという神話は、他にもインドネシア、ポリネシアからアメリカ大陸にかけて広く残されています。

ソードの9の人物の嘆きを、殺された食物の女神の涙だとイメージしてもよさそうです。

他にも麦秋至とソードの9の関連性があれば、考えてみてください!