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フィルムスキャンの難しさ

フィルムスキャンの難しさ

フィルムスキャナーを買った。
と言っても、買ってから時間は割と経っている。
前に「買わなきゃ」と記事に書いたような気がするけど、あの次の週ぐらいには買っていた。

ある程度使い方も分かってきて、その上で分かってきた事や難しいと感じる部分について書いていこうと思う。

フィルムらしい色って何?

フィルムスキャンをして感じるのは、フィルムらしさとは何かがよく分からなくなってしまうこと。
「この銘柄はこういう色」なんてよく言うけど、個人的には概ね「ホワイトバランス・彩度・コントラスト」の事だと思っている。
スキャンの段階で、フィルムプリセットと言って「自分の撮ったフィルムらしい色でスキャンするモード」みたいなのがあるが、それを使っても、例えば富士フィルムらしいとか、コダックらしいとか、そういう風には特に感じない色になる。

ブランドの「色」

で、その「OOらしい色」って、誰が決めたの?って話。
まず前提として、今の時代フィルムで撮った写真を、ネガのまま店に持っていったとして、デジタルプリントしかしてもらえない。
つまり、ネガを一旦データ化して、それを印刷するということ。
昔は光学プリントといって、ネガからそのまま上にアナログでプリントしていたが、今は商業的にそれをやってもらえることはまず無いし、あったとしても白黒だけで、カラーなんてまず無い。

で、その光学プリントであっても、結局のところはホワイトバランスの調整を行っていたらしい。これについては情報があまり出てこなかったので、もし詳しい方がいらっしゃればぜひともコメントで教えていただきたい。

何が言いたいか?
この銘柄はこの色が強いだとか、そういう傾向があるのは事実だけど、ホワイトバランス、コントラスト、彩度あたりの調整でまるっきり変わるものだということ。
店のデータ化も、必ずしもその銘柄らしい色になっているとも限らないということ。
自家スキャンなんか尚の事。

結局、「ニコンは黒」だとか「キヤノンは白」だとか言っても、RAW現像で「ニコンで撮った写真をキヤノンっぽくする」ことができるのと同じで、そこは絶対的指標でも無ければ、守らなければならないルールでも無いということ。

スキャンした写真

先日の写真を自分でスキャンし、DxO Photolabに突っ込んだ

結局、好きにやればいい。
先日の記事にて、既に公開した写真を再度スキャンし、自分なりに色を作った。
多分、こういう色が好きなんだと思う。
淡いようで、色が薄いわけではなく、コントラストはナローな感じだけどレンジは狭くなく、みたいな。

ああ、やっぱりニコン育ちなんだな、って思う。

「ライカは空気まで写す」らしい

このショットはかなりお気に入り
ちょっとピントは甘いけど、それも含めて立体感があるというか。

あまり本人が語りすぎると駄作に堕ちるので、多くは言わないでおく。

港で見つけたピースマーク

なぜこんなところに?と思いながらシャッターを切った。
こういう写真、レンジファインダーならではな気がする。
一眼レフだったら多分カメラを向けて無いんじゃないかな?

まとめ

バルナックとの付き合い方が分かってきたような、まだまだ分からないような、そんなふわふわした感覚だが、とにかく「撮らされている感覚」ではなく「眺めながら切り取る」感覚なのが楽しい。
フィルムの、それもレンジファインダーだからこその楽しさな気がする。

デジタルだけだったら、こうは行かなかったんじゃないだろうか?
バルナックを手にしていなかったら、もしかしたら僕は今頃もうファインダーを覗いていなかったかもしれない。

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