#104 アーユルヴェーダで痩せられるか
おはようございます。インド嫁です。アーユルヴェーダを勉強したり、ブログを書いたり、イベントを運営したりしています。
アーユルヴェーダ勉強会
開催日: 2020年 9月29日(火)
日本時間午後2時 インド時間午前10時半 約2時間 途中10分休憩あり
テーマ:「サブドーシャについて」
今月の勉強会のお知らせです。今月は、ドーシャをさらに深掘りしてより細かく機能や役割を見ていきます。
私自身が12年の間、いろいろなドクターについて患者さんや受講生と一緒にいろいろ学んできた内容をシェアしています。どうぞお気軽に遊びにきてください。
https://forms.gle/SZbuWiDkfpjXgaSY7
さて、本日の質問です。
本日のテーマは、「アーユルヴェーダで痩せられるか」です。私達が「肥満」という言葉を使う時どこをポイントにしているか、を深掘りします。
もしアーユルヴェーダの病院にいったら
まず、質問者さんへの回答です。アーユルヴェーダの病院に行くと、まず問診表を書いてもらいます。次に患者さんの悩みを聞きます。
そして、排泄の状態、ご両親の事、仕事、症状はいつごろからか、など他の質問をします。そして脈診を行います。
患者さんの体質、今の状態をみてから、必要があれば体重を落とすためのアドバイスを行います。このアドバイスは食事から、生活習慣から、いろいろです。
さらに、必要に応じてトリートメントを行います。又薬も必要に応じて処方する場合があります。
「肥満」はアーユルヴェーダ的にも「病気」です。ただし、観点が少し違います。健康の定義に反している場合は痩せていても、肥満でも病気だからです。
そのため、がっしりとした体つきでも、排泄がきちんとして、特に体に不具合を感じるわけでもなく、生理現象も正常で、何より心が穏やかでハッピーなら、その方は「肥満」にはなりません。
診断後、「あなたは肥満ではありませんよ」と言って食事のアドバイスをもらって帰る患者さんも多いです。
体重は肉だけではない
私自身も、自分の体のサイズにあった服がないとか、鏡に映った自分がまるでお相撲さんのようだと思った事は何度もあります。
BMI値のような可視化された数字は参考として知っておくべきですが、すべてではありません。
骨格が大きい人、筋肉質の人は体重が重い人が多いです。だからと言って肥満かというとそうではありませんしね。
肥満はアーユルヴェーダ的にはドーシャのカファ異常の一つ、「病気」の症状です。又はダハトゥの生成に異常があります。女性は特にホルモンバランスが崩れから体重が増加する症状になる方もいます。甲状腺疾患などがそれにあたります。
肥満は、いろいろな原因が考えられます。アーユルヴェーダの観点から考えていきます。
カファ異常による悩み
体重が重いだけではなく、他にもこんな悩みがある方は食事制限や生活習慣を変える必要があるでしょう。
●体を動かすのがおっくうだ、またはほとんどしていない
●食べると止まらないが、食べない時は何もたべない
●肌がしっとりとして冷たい
●ニキビや肌荒れがある
●副鼻腔炎、または喘息など呼吸器系の疾患がある。
●汗が異常に多い
●落ち込みやすい、または口数が減る
●常に眠たい
もちろん、年齢も関係します。20代と40代では体重の差はもちろん、代謝や体の細胞の質が変わってきます。
逆をいうと、上記のような症状がなくて、単純に「体重を落としたい」というのはテレビや周りと比べて言ってませんか。
体重は目安にしかすぎない
質問者さんはウォーキングで10㎏体重を落とした、とあります。すごいですね!でも、見た目があまり変わらない、とおっしゃいます。
たしかに、見た目は変わらなくても、ではその10㎏もの「何か」はどこが変わったのでしょうか。
それは「体の中」です。
無理な食事制限ではなく、ウォーキングで10㎏痩せたなら、新陳代謝が良くなっているはずです。おそらくサイズダウンしていることでしょう。鏡でみるのは顔だけではなく、全身をみてください。
又、肌のトーン、先ほど述べた症状が改善しているか、どうかをみてみましょう。
モチベーションがどうしても「可視化できるもの」に左右されがちなのは、わかります。しかし、それにこだわるがあまり、自分自身の「気持ち」が心地よくならないなら、考え方を変えましょう。
見た目がかわらなくても、体を動かすのにおっくうでなくなった、とか、ウォーキングの歩く時間が長くても疲れなくなった、とか、寝起きがスッキリした、などありませんか?
もし、そういう気持ちになれているのであれば、それは体が健康になってきている証拠です。きっと「やればできる」という自信にもなっているのではないかと思います。
アーユルヴェーダは「その人の健康を維持するための医学」です
肥満が解消される事で、ニキビが減ったとか、落ち込む事がなくなった、という事はよくあります。
これは、やせた自分のモチベーションがあがったから、ではなくドーシャのバランスが取れてきたからです。
アーユルヴェーダはドーシャのバランスの取れた状態を保つにはどうしたらいいか、をひたすら考え抜いた学問です。
時に、トリートメントを施し、薬を処方し、時には体の浄化(パンチャカルマ)を行い、体の細胞レベルを活性化させる事で自然治癒力が高まり、理想の体へと変化します。
そのため、質問者さんは、体重10㎏減以外に、どんな心の変化があったのか考えてみましょう。
万が一、他の部分で悩みがあるようでしたら、それは無理なダイエットになっているかもしれません。
体は、ドーシャのバランスさえ整えば、不必要な脂肪は落ちていきますよ。ウォーキングは体重を落とすためではなく、質問者さんの健康維持のためにも、これからもずっと続けてくださいね。
又、食事や日常生活のアドバイスを受けたい場合は、新しいサービスを開始しますのでそちらもご案内しておきます。
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食事指導や、体質についての説明はもちろん、必要に応じて薬の処方やホームレメディをご紹介していきます。
問診や、生活習慣を変える事で防ぐことができるものはたくさんあります。
健康維持のためのオピニオンコンサルティングとして、こんな時代だからこそ、自分自身の自然治癒力を最大限発揮できるようにしていきましょう。
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