気軽に押せそうな優しいユーザーインターフェース → ×
公共図書館のトイレに緊急時呼び出しボタンが設置されていました。テプラで後から印字されているのは、「緊急時呼出/Emergency Call」なので、本当に緊急事態が起こった際に押して助けを呼ぶためのボタンであるようです。鉄道にある緊急停止ボタンと同じような扱いのボタンと言えます。
元々の機器のボタンは読みやすい書体で、「呼出」という文字の可読性も高く、ユニバーサルデザインとして文句のつけようはありません。このボタンが置かれる場所が入院中の病室ならこのデザインのままテプラをつけなくても問題ないと考えます。
しかし、このボタンを取り巻くデザイン全体が優しくフレンドリーであるが故に、深く考えず気軽に押してしまう恐れがあるのです。安全色である緑色を使っていることも理由の一つかもしれません。トーンアンドマナー以外の情報がなければ気軽に押せそうなボタンは、いたずらをしてやろうという悪意がなくても気軽に何度も押されてしまいます。
ここでは本来ならテプラで後付けされている「緊急時呼出/Emergency Call」を機器のボタンに表示するのが正解ではないでしょうか。
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