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Culture Centered Design

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街で見かける使いやすいもの使いにくいものを○×で評価しています。
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#コピーライティング

タイトルは「道路工事について」で良いのでは → ×

「道路工事しますよ」との案内がポストに投函されていました。道路復旧工事とていねいに表現されていますが、復旧工事かどうかはほぼ一般人には関心がありません。特にタイトルは最も重要なことだけを記載すべきだと思います。道路工事なら騒音がありそうなどの予想はつくので、いつからいつまでなど時間についての具体的情報が欲しいと感じます。 また、「お願い」ならこの期間は通行できませんなどのデメリットがあるように思いますが、工事があるという告知だけで通行止めは無いようです。 よって、今回のケ

否定が重なる → ×

先日のニュースで「イベントの人数制限緩和を延期へ」というタイトル見出しがありました。この見出しは正確ですが、わかりにくいと感じました。脳内で演算を何度か繰り返さなければならない感じがします。否定が重なっていることが一因でしょう。

最後の一押し → ◯

「最終1棟 3,880万円」とありました。建売りの一戸建て新築住宅が6区画ほど販売されていましたが、ついにあと1棟のみとなったようです。 限られたスペースに最終的に何を残すかという点で、やはり価格と最後の1棟であることが残ったようです。

Googleの語り口が面白い → ◯

Google利用規約が変更になるようです。トップページ上部にリンクが追加されており、クリックすると、下記の規約変更についての案内文が表示されました。 本規約に含まれる内容 Google は、こうした利用規約はできれば読みたくないというユーザーの心理を理解しています。しかし、ユーザーが Google サービスを利用するうえで期待できること、および Google がユーザーに期待することを、利用規約に明記することは重要です。 日本語ローカライズ版だけなのか、各国とも同じ表現な

延期か中止か混乱する → ×

新型コロナウイルスの影響で、テック系のイベントも延期や中止が相次いでいます。今回はメールのタイトル文とそのリンク先ページに表現の差がある場合の問題について考察してみます。 上記のメールを受け取りました。リンク先のイベント詳細ページでは、延期する旨の説明がありました。 connpassの仕組み上、開催予定日に実施せず変更後の開催日が決まっていない状態(無期限延期)はシステム上ないようなので、「中止」扱いになるようです。 ただし人はそこまで注意深く読まないので、メールを受け

タイトルが内容を表していない → ×

おそらくこのブログをお読みの皆さまもご利用されているであろう表計算ソフトのアップデートを行ったところ、再起動後に下記のようなダイアログ画面が表示されました。 ここで問題にしたいのは、このソフトウエア利用に関わるオプションデータを開発会社に送信することの是非ではありません。 「一緒に進歩する」のタイトルが、純粋にこのトピックの表題として全体を表していて適切か、利用者の感情を逆撫していないかという点です。 提供者側の視点が強く出ていて、このトピック全体の内容を結びつけるには

空きなしより満のほうが理解が速い → ×

コインロッカーの操作画面です。すべてのコインロッカーが使用中となっており、空きがない状態でした。 「空き なし」の表記でも間違いはなく、すべてのロッカーが使えない状態は伝わるのですが、主語述語があってさらに否定語(この場合は「なし」)を含む表現はできれば避けて欲しいと感じました。 ではどうすれば良いのか。駐車場などで使われる「満車」と「空車」。すべてが使用中で使えない状態と、まだ使える状態の2値をひとことで端的に伝える言葉がこれです。ただし今回は駐車場ではなくコインロッカ

ターゲットユーザーに読めない漢字を使うのは良くない(その2) → ×

タイトルからもっと過激な内容を想像された方が多かったのか、以前の記事は数多く読まれたようです。同じことを述べるのに格好のサンプルがありましたので、ご紹介します。 「擁壁の上で遊ぶのは危険です。やめましょう!」と注意を喚起していますが、この注意喚起メッセージのターゲットユーザーである小学生などの子供達は、正確には「擁壁」がどこを示しているのかわからないと思います。ただし「壁」が含まれているので、壁らしい箇所だろうとは予想がつくので、なんとなくわかるだろうとも思います。 建築

使用禁止はやや違和感がある → ×

公園の周りにあった木のフェンスが老朽化して一部破損しており、「使用禁止」のテープが貼られていました。 壊れたフェンスに触ることで怪我をしないようにという意味合いで、「使用禁止」が使われているのですが、フェンス・壁へのメッセージとしてやや違和感がありました。 おそらくこの「使用禁止」テープは滑り台やブランコなどの遊具や水飲み場などの故障を想定して作成されているので、「使用禁止」となっているのだろうと想像します。 では「進入禁止」なら良いかといえば、そうでもなく、意味が違う

違反するとどうなるか書かれている → ◯

商業ビルの1F共用スペースにあった駐輪禁止のサインです。駐車禁止を無視して自転車をとめるとどうなるか、明快に記載されていました。 このメッセージは「無断駐車は○○万円を申し受けます。」などと同じように一定の抑止効果があると思います。

ご協力お願いしますでは具体的に何を訴えているのかわからない → ×

雨の日の小売店では、傘から落ちる雫で床が濡れないようにビニール袋の傘袋を用意している店舗が多いようです。このスーパーマーケットでも同様でした。 おそらく伝えたいメッセージは「床が濡れて滑りやすくなるので、濡れた傘は傘袋に入れてください。」だと思われます。それが「傘袋の御協力お願いします。」だと急にわかりにくくなります。 理由を添えて、肯定の命令文にすることが、多様な解釈を産まず意図が伝わりやすいのではないかと考えます。

イベント開催メールタイトルに地名を入れる → ◯

イベント告知の案内メールをいただきました。メールのタイトルに【高松11/5】と開催場所の地名と開催日が入っています。 開催日もさることながら開催場所の地名はとても重要な情報ですが、勘違いしやすい項目です。本文内容をよく読めば良いのですが、メールタイトルで重要事項がパッと目に入るのは助かります。 人気イベントだと東京開催と勘違いして高松開催のセミナーに反射的に申し込んでしまう人がいるかも知れません。見落としを防ぐためにもタイトル部に入れる開催場所の地名でふるい分けを行う

避難指示はわかりにくい → ×

「避難指示」って「避難勧告」より語感が弱くふわっとしていてわかりにくいですね。緊急度は避難指示のほうがより強く、身の危険が直前に迫っていて、今すぐに行動しなければならないようです。だから「避難指示(緊急)」と緊急を後から付けたのだと思われます。 避難指示(ひなんしじ)は、対象地域の土地、建物などに被害が発生する恐れのある場合に住民に対して避難を呼びかける指示。 日本においては、災害対策基本法第60条において定められており、市町村長が行う。同条で定められている避難勧告よりも緊