顔と占いだけを信じよ〜(占い編)

その昔、仲のよかった同期(今は遠くにいる)とふざけて占いをして遊んだ。
例の、今わたしが好きなのかもしれない彼を含む何人かとの相性占いを勝手にやって遊んでいた。
その彼とは、わたしも同期もめちゃくちゃ悪かったので笑った。

今ならどうだろう。
思い出して、自分自身の誕生日占いと相性占いとを適当にやってみたら、すこく思いがけない言葉を聞けた。

真面目!情熱!正義!
かなりくすぐったいし、真面目も情熱も正義も芸術じゃねぇとか思ってしまう一方で、
いやいや真面目でも、情熱があっても、正義があっても、芸術はできると、今ならもう知っている。

そう、うれしいのは、こういう言葉を受け止められるようになった今でも、わりとやばめだった昔と変わらず、戦後詩が好きで、新古今集が好きでいられていることである。もちろん言語芸術に限らない。
わたしが病んでたから芸術好きだったんじゃないぞ!病めるときも健やかなときも愛してるぞアート!
とまず主張しておく。

以前やった占いなんかでは「芸術家肌」「病みがち」「孤高」「1人でする仕事が向いています」みたいな言葉ばかりが目についていた。
それは受け取る側の気持ちの問題だったのだろう。

無論、いまわたしがこういう結果に目を向けられるのも、今の自分のコンディションだからである。
教師というものに長年怨念を抱いてきているので、少し前の自分だったら「教師に向いている」と言われた瞬間先がもう読めなくなっていただろう。

実際、モラル重視、ルール軽視(むしろ壊しにかかる)の傾向が強いので、正義と言われると?だったが、それをモラルと言い換えると、納得する。
たしかにわたしはペドフィリアとか差別主義者とかもーう絶対に許さないタイプだ。もし英語母語話者だったら、たぶん世界中のペドだのセクシストだの見張って銃口向けるGIF送りまくってた。過激派だから。たぶん。

今、わりと差別的なジョーク(と本人はいうが、わたしは1つも笑えないから全くジョークじゃないけど)をいう人が上にいるんだけど、そういうとき絶対「お前の言ってることはここが間違っている」と全力でくそまじめに言い返している。
何回「ジョークだから」「こわいなぁ」と言われても引かない。

そうして、その案外しっかりしているところが、相手との相性的にもいいらしい。相手の恋愛傾向についての部分に、
「芯の強い人・個性の強い人」「自分を貫き通す人」にあこがれるとあった(人のことなのでスクショはしない)。

この際、実際の彼の恋愛傾向がそうなのかどうかは、どうでもいい。わたし自身の占いが当たっているかもどうでもいい。
彼のことが好きなのかもしれない、と思ってみることによって、こういう建設的な方向に自分を導く言葉に出会えたことがうれしい。
「彼はおとなしくてやさしい人が好きです」とか書いてなくてよかった。

占い結果という「わたし」と占い結果のいう「彼」の相性がよさそうなんてのは、所詮偶然の符合である。
しかもおそらく、自分の頭が都合のいいように情報を取り出して注目した符合なのだから、偶然ですらない牽強付会なのだけれど、それでいい。
自分で自分を励ましていけばいい。

昔の占いの結果を発掘するとき、一緒に昔の写真も発掘したけれど、写真の中のわたしはいたく笑っていた。無意識のものであるだけに、不意打ちを食らって驚いた。
占いも笑顔も、どちらもとても示唆的に思えた。その示唆的に思えた気持ちを、うまく利用すればいい。わたしには芸術があるのだから、それ以外の真実なんていらない。

もう一度自分の占い結果を見直して、思い返してみれば、たしかに神経質を極める前のわたしは、こんな人間だったかもしれない、と思う。

例の彼も、あってすぐくらいの頃、わたしに対して「あなたはしっかりしてるから大丈夫」といった。
なんか不本意だったのでよく覚えてる。

そのときのわたしはすでにセジウィックを読んでいたけれど、でもまだ色々な思い込みから自由になれてなくて、「しっかりしてる女の子はかわいくない」と思っていた。
その頃付き合っていた人のことをロリコンだと思い込んでいたので(ロリコンではなかった)、過剰に幼く、頼りない生き物になろうとしていた。

その後、もう少し親しくなった時期には「◯◯さんは素直だから」「◯◯さんはよく喋るから助かる」というようなことをよく言っていた。
そんなにシンプルな人間のつもりはなかったからやはり不本意だった。ミステリアスで知的な人になりたかった。詩が好きなのにペラペラ喋るってどーよと思った。

最近は「◯◯さんは気にしぃだと思うよ」と何回か言われている。全部図星であると、今は認める。

思い返してみると、占い師彼だったんだろうか、というくらい、彼に言われたことは、占い結果と合っているような気がしてくる。

実際彼とどうなるかは置いておいて、彼のことを意識してると、なんとなくいい方向に追い風が吹く。うれしいもんだな。
また「◯◯さんはしっかりしてるから」「素直だから」って言ってもらえる自分になれたらいいな。

頭痛持ちなので毎年梅雨時は憂鬱だが、今年は、この名残の涼しさを大切に思っている。
7月だなぁ。頑張らないとな。

#日記 #エッセイ #随筆 #占い #片思い

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