【別府】私のリラックスできる場所 vol.1
別府市民が新年を迎えるために訪れるのが、
八幡朝見神社だ。
鳥居をくぐり、石畳の参道を歩くと見えてくるのは
別府で縁起が良いと信じられてきた「ひょうたん」と「盃」。足で踏むとご利益があると信じられている。
狛犬を横目に見ながら、もう一つの鳥居を抜けると幹が太く、高さのある夫婦杉が私たちを出迎えてくれる。何年もの時を経て、別府を見守ってきた杉の木。私は訪れるたびに夫々の杉の上に両手をそっとあてて、パワーをいただいている。
お清めは「萬太郎清水」で行う。
萬太郎とは実在した人物の名で、父君が大病を患った際に朝見神社から湧き出る水を何度も汲み上げて飲ませたところ、回復したという逸話からその名がつけられた。
階段を上って本殿へ向かう。本殿の踊り場では別府の街が一望できるのと、夫婦杉の上部も近くで拝めることができる。
参拝を終えると社務所も寄ってほしいところ。ここの御朱印長は種類が豊富で、私のオススメは女性のカラフルな着物を模したデザインの御朱印帳だ。2000円で朱印を最大2パターンいただける。実は朝見神社は温泉神社としての側面もあり、市民を代表して神様に湯の恵みを感謝する役割も長年担ってきた。
御朱印のデザインが季節や行事に合わせて変わるところも、面白い。
神社で運試しといえば、おみくじ。朝見神社のおみくじはバラエティー豊富だ。通常の紙のおみくじはもちろん、干支を模したものや、和傘の形をしたもの、竿を使って好みの鯛を選ぶスタイルのもの等、参拝者の興味をくすぐる仕掛けのあるものがズラっと並んでいる。
私が朝見神社で決まって引くのは「女みくじ」である。一回400円で、その時々に私に必要なメッセージが漢字一文字で表現されているチャームが付いてくる。今までに受けたメッセージは「雅」と「和」。しなやかで折れない優雅さと和やかさを身にまとい、洗練された女性になれるよう訓練真っただ中だ。
空いていたら是非立ち寄ってほしいのは、喫茶萬太郎だ。神社の境内にカフェがあるのは全国でも珍しいのではないだろうか。2022年現在は、はるかさんという女性オーナーが切り盛りしている。
かつて神社の蔵として利用されていた場所を喫茶にリフォームした店内でいただけるのは、萬太郎清水で淹れたコーヒーや優しい味わいの甘酒。ショウガを好きなだけ溶かしていただく。ホッと息をつくと、身体の邪気が浄化されていく気がする。
「よし、また明日から頑張るか。」心と体の荷物を降ろして、明日に向き合う勇気をくれる大切な場所。ぜひ皆さまにも、いつの日か訪れていただきたいな。
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