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歴史観1


1.帝国と気候

「帝国多発地帯」はばらばらと国が興っても結局最後は馬か船で一つの帝国に纏まってしまう。で、なぜか帝国の寿命はだいたい200年~400年くらいが相場で、その周期で入れ替わるものだから結果として似てくる。

中中相似説|浅井哲史 (note.com)

と書いたが、今日、映画を観てる時、ふとそれは気候のせいではないかと思った。地球の気候には数百年毎のサイクルがあり、「帝国」はその影響を強く受ける、だから、東西で似たような歴史サイクルになるのではないかと。
観てた映画→ヘンゼル & グレーテル (映画) - Wikipedia
途中で飽きて中断してしまったがアクションシーンは良い。

2.エンエン歴史観

差別の歴史があるので欧州を中軸とする歴史観に反発は多い。が、そういうのは学会や良識者でやって貰うとして、自分は、欧州、特にイギリスを人類の歴史のターニングポイントにおく。
ホモ・サイエンス|浅井哲史 (note.com)
で書いたことを整理すると。

① 生物を系のエントロピーを増加させる変換現象として捉える
  増加させるのだから熱力学第二法則に則っている

②あらゆる生物は「個体当りのエントロピー変換量」が固定であり、「個体数」を増加させることで「種としてのエントロピー変換量」を増加させる

③唯一の例外が産業革命以後の人類「ホモ・サイエンス」。
唯一「個体当りのエントロピー変換量」を増加させる生物。

なぜ上記を基準するかと言えば、幸福とか進化とか発展とか、どうとでも解釈できる主観的な基準ではなく、エネルギー、エントロピーという客観値で計測できるから。この歴史観を、エネルギー&エントロピー歴史観、略してエンエン歴史観と命名しておく。

エンエン歴史観において、ホモ・サピエンスがホモ・サイエンスに「進化」した、つまり「個体当りのエントロピー変換量」が変化する生物になったのは、16世紀~19世紀のイギリスにおいて。なので、当然、欧州を中軸とした歴史観になる。

3.エンエン歴史観における「帝国」

この歴史観から「ホモ・サピエンス」を振り返ると、他の生物同様、「個体当りのエントロピー変換量」は固定で、以下3つの方法によりエントロピーを増加させる「生物種」である。
①個体数を増やす
②拡散する
③蕩尽する(燃焼)

で、要は上記の一形態が「帝国」では?と思うわけだ。

近代以前の人類の集団(家族、村、共同体、国、帝国)はなるべく人口を増やしたいし、領土を拡大したい。そのため底辺層には生きるための最低限のエネルギーを分配し(でないと個体数が減る)、余ったエネルギーで拡大や蕩尽を行う。最低限のエネルギーで生存する個体が最多数になる構造なので、気候つまり気温や湿度の変動による、植生や動物の生態、農作物や採取植物、狩猟、牧畜の質や量の変化に強く影響を受けてしまう。
だから、帝国は洋の東西を問わず、地球規模の気候サイクル(200年から400年)で勃興と崩壊を繰り返す。という説。

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