無償の物語 小林唯さんイメージ

「夕暮れと遊覧船」

君がさよなら告げた夕暮れの日。
僕はタバコに火をつけて
遊覧船を見ていた。
なんてことのない
ラッキーストライクの火が
僕になんてことのない虚無感を
与えていた。

音楽を諦めきれず
酒を飲みながら
銭稼ぎの日々。
ノルマ巡りの毎日。
それでも毎日の生活は
黄金色だったと思いたい

愛し愛されてた
日々は
確かだった。
問題なのは目先の生活でしかない
補償のない未来。

愛だけは確約できても
未来は見れない。
そんな彼女は
未来ある男に足を向けた。

仕方ないさ
恨むこともせず
俺は俺で
なんてことのない
毎日へと向かってる。

君がさよなら告げた
夕暮れの日
遊覧船をぼーっと
みていた。

愛の終わりは
いつも突然で
涙がでても
奏でるのは
いつだってギターだけ。

発達障害当事者の詩人が色々と経験しながら生きていくかんじです。興味あれば支援してくださるとありがたいです