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2020年8月の記事一覧

8/22〜 草木。怪物に会う。

8/22〜 草木。怪物に会う。

意味を炊飯器から注がれる湯気のように漂わせているタイルの溝がどこに続くでもなく伸びながら、べったり地面に張り付き、文明的な光を浴びながら、天井と見つめあっている。空間の広がりが、この身体の夢を見てるみたいな制限と比べられ、あるいは内包され、足の指に力が入る。どっと重力とも違う支配的な重みがのしかかり、それに歓迎され愛されているとしか形容できない。ら。ひらがなだけの会話みたいな、すんなりした気時間。

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8/14〜 静かに燃えているきりん

8/14〜 静かに燃えているきりん

静かに燃えているキリン。知ってる所の裏側で、空間さえ追い抜いて春とも似て似つかないような次元で視線を掻い潜り燃えている。あー、知らぬ間に知らぬものが見たことのない形をして、土と空気の間を縫い、言葉で分けられた隙間に空間よりもずっと広い川沿いで、にょろにょろ生活をしているのである。恐ろしく動き回る星々と、良くなってゆく人々の動き映え、ずんと知るべき重みを知り、深く深く呼吸よりも大きなリズムのところま

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8/11〜逆転した植物

8/11〜逆転した植物

削れて丸くなった惑星が、どこにも向かおうともせずに、向かおうとしている方向へと最も摩擦の少ない物理で進み、空間の広さとの対比的な佇みに、その幅に、思い描ける限りの好きなものを挿入したかった。アウトプットは洗練されたインプットで、ころりとした日々の恍惚さが蓄積して、忘れた頃に見たこともない鉱石になって井戸の底で見つかる。静かに今を生き続け、ただそれを待つことが思い掛けない領域でわくわくを高めて、その

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7/28〜 金玉から足先

7/28〜 金玉から足先

俯瞰しすぎたものを現実だと思い違えて、エネルギーがやや踊る。ジブリの肉が震えるアニメが内側と外側から潰し広げられる主観で、じっとした白い線が無数の足跡を味わい、シュールな空に向かって走る。天に向かう線は束になり、揺れながら少女の頭皮を好み、信号機の点滅に霞みながらピンク色のシュシュで束ねられた。エンジン音と木の葉のそよぐ音が混ざり合いながら螺旋状に体内に宿り、1gの消化を支えた。かかとから地面に着

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