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タクシー運転手の「狂った尿意」

最近ふと思った。
「なんか、この仕事を始めて、尿意ギリギリになってトイレに行くことが増えた気がする」

不快に思われる方もいるかもしれないが、申し訳ない。
思ってしまったんです、そして思ったら自分の中で納得しない限り考えてしまう性格からこのネタに行きついちゃったんです。
でもね、これは“尿意”という生理的感覚に視点を当てただけで、不快な思いをさせたい訳ではないんですよ。
それだけは理解して頂けると. . . . 。

さて、タクシー運転手の仕事を始めて4年、尿意ギリギリでトイレに行くことが増えたことから考えた結果。
こう結論付けた。

尿意警戒レベルの機能がバカになってる。

一つ一つ説明していこうと思う。


尿意警戒レベル

まずは尿意警戒レベルについての説明。

尿意警戒レベルとは、家にいる時など、いつでも行こうと思えばトイレに行ける状況のとき、
「尿意がどのレベルまで達すると、トイレに行くのか」というそれぞれの感覚のこと。

たとえば、尿意警戒レベルが5段階あるとして、

5は、もう寸前まで来ているような状態。
『今トイレにいないと死ぬ』というレベル
4は、危ないけどギリ10分は持てる状態。
『感覚としては今すぐトイレ行きたい』というレベル
3は、通常の尿意。多くの人がトイレに行こうと思い始めるであろう状態。
『全然我慢はできる』というレベル
2は、誰かが行くから何となく自分も尿意を感覚として自覚した状態。
『ないに等しい』というレベル
1は、尿意はない。でも映画等、長時間トイレに行きづらい状況になる前に一応行ってみると出た、くらいの自覚もない状態。
『尿意としては現れていない』というレベル

この感覚のこと。

普通の感覚を数値に落とし込み、おおよその人がトイレに行くであろう感覚を3としてそれぞれを拡げてみた。
それは書いている通り『死ぬ』~『現れていない』レベルまである。

このことを尿意警戒レベルとして、そしてこの感覚がバグっているというのが今回の話。


多少の我慢が当たり前になっている

結論として、尿意警戒レベルの機能がおかしくなっていると述べた。
上記の五段階にしたレベルで言うと、3となってもトイレに行かなくなっている。
しかもこれは意識的にそうした訳ではない。
気付いたら尿意ギリギリになってトイレに行くことが当たり前になっていた。

「レベル3→トイレに行こう!」が自分の中で消え、
「レベル4,5→トイレ行こう!」が当たり前になってしまったということ。

そこには、タクシー運転手というお仕事ならではの環境があった。

タクシー運転手は常に車に乗り動いている。
すぐにトイレに行ける訳ではない。
トイレに行くには近場のトイレ付の公園に行くか、コンビニに行かなければならない。
でも、停めにくい公園だったり、他のタクシーが沢山いて停められないことがあり「レベル3→トイレに行こう!」という感覚で回送にしてトイレに行こうとしても、いつのまにか「レベル4→結構やばい」になってしまう。

それだけではない、なんとなく「レベル3」ではあるが余裕あるから空車のまま走っていて、そしたら乗せたお客様が遠い場所。
お乗せした時は「レベル2」でも、降ろした頃に「レベル4」になっていることもある。

誰でも共感できるであろう話でいうと
「レベル4」でコンビニに行って、誰かが入っているという状態だってある。
その感覚がタクシー運転手という職業では何度もあるから、段々と機能と認識がズレていく。

いつでもトイレに行ける環境ではないからこそ、尿意警戒レベルが「レベル4」、時には「レベル5」でもトイレに行けない場合がある。
本当に本当に危ない。マジで、危ない!

そうやって「レベル4」や「レベル5」を経験しているうちに我慢が出来るようになったというか、「レベル3」を尿意として認識しなくなったと考えている。
家にいる時などいつでもトイレに行ける状態であれば尚更「レベル3」なんて尿意としては認識されない。
いつでも行けるんだから。
たとえ「レベル5」まで行っても死ぬことは無いというのも分かっているからそれがまた余計に尿意警戒レベルを狂わせる。

そして、気付いたらいつも尿意ギリギリになってトイレに行くことが増えていた。


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