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タバコが嫌いな人こそタバコ税に反対しましょう。

  • ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は共産主義者ではなかったから

  • 社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった 私は社会民主主義者ではなかったから

  • 彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった 私は労働組合員ではなかったから

  • そして、彼らが私を攻撃したとき 私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった

こんにちは、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

みなさん、タバコは好きですか?
かつては8割を超えていた喫煙者率も今や3割。
世の中の嫌煙ムードに、タバコを吸われる方はずいぶん肩身の狭い思いをしていることでしょう。
でも今日は、そんな喫煙者さんはもちろん

タバコなんて大嫌い!という人もタバコ税には反対しよう!

というお話です。
あ、最初に言っておきますが私は非喫煙者です。
でももちろんタバコ税には大反対です。

◆次はあなたの番だ◆

冒頭でご紹介した詩は、ドイツのマルティン・ニーメラー牧師の言葉に由来するものです。
目の前で行われる弾圧に対し「自分には関係が無い」と見て見ぬふりをした結果、大きな代償を払う事になったという内容です。

これは税金だって同じです。

タバコ増税に対し「自分は関係無いから大賛成」「一箱1000円にしろ」「喫煙者ざまぁみろw」という意見は少なくないですが、それは「まだ順番が回ってきていないだけで次はあなたです」ということに全く気付いていないに過ぎません。
タバコ税の税収は年2兆円もあります。
ただ、近年の大増税により一気にタバコの値段が上がったことから喫煙者が激減しており、それに伴いタバコ税収も減少傾向にあります。
たばこ税の減収に歯止めがかからなければ、その穴埋めは他の税で必ず行われます。
実際、2020年にはタバコ増税とともに、しれっと酒税の増税も行われました。
タバコ増税を許した結果、その穴埋めのために課税される対象が、あなたが大好きなものにならないという保障はどこにもないのです。

◆タバコ税に健康目的ではありません

ちなみに多くの人がタバコ税は「国民の健康の観点から受動喫煙防止や喫煙率を下げる目的」と思っていますが、間違いです。

タバコ税のことが定められている「たばこ事業法」には「国民の健康」なんて一言も書いてません。

タバコに課税する目的は「たばこ産業の健全な発展と財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展のため」と書かれています。

たばこ事業法
(目的)
第一条
この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もつて財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。

増税がなぜタバコ産業の健全な発展に繋がるのかは理解できませんが、これを見てわかるように「国民の健康のため」というのは後付けで作った屁理屈です。
なぜなら

「健康のためとすれば増税への反発が少ないから」

もう少し詳しく言うと、民主党政権時に鳩山首相が厚生労働省の要望を受けて言い出したことがきっかけです。

でも本来タバコ税は財務省の縄張り。
その財務省の財布に厚生労働省が「国民の健康のため」と手を突っ込んだので、この時は結構な騒動になりました。
当時の記事をリンクしておきますのでご興味のある方はどうぞ。

ちなみにこの記事で書かれている税金のぶん取り争いは東日本大震災の危機を国民一丸で乗り越えようとしていた2011年9月の出来事です。
本当にくだらないですよね。

さて、経緯がどうであれ嫌煙ムードも手伝って多くの国民が「健康のためならタバコ増税は仕方がない。逆にやるべきだ」と増税を許してきました。
そして増税の結果、喫煙者は減り続け、タバコ税収の維持は無理という状況まできました。

はたして財務省や厚生労働省はこのまま諦めるでしょうか?

そんなわけありませんよね。
そうです、次は貴方の番です。

◆SSBsがやってくる

「SSBs」という言葉を知っていますか?
「SDGs」なら皆さん知ってるでしょうが「SSBs」は聞いたことが無いと思います。
「SSBs」とは「sugar-sweetened beverages」の略で「砂糖入り飲料」のことです。
そうなんです、

次にやってくるのは「砂糖税(ソーダ税)」です。

すでにソーダ税は「糖尿病などの生活習慣病を引き起こす肥満から国民を救うため」として、世界保健機関(WHO)が推奨しており、導入する国も増えつつあります。

赤色はソーダ税導入済み国。緑は導入予定国

WHOのレポートの一部を抜粋して要約します。

「ソーダ課税は、国レベルで健康を改善できる費用対効果の高い政策です。
砂糖飲料に税金を導入することで、各国はこれらの飲料の消費レベルを減らし、太りすぎや肥満、糖尿病、その他の関連疾患の関連リスクを下げることができます。」

「Sugar-sweetened beverage taxes in the WHO European Region」より

また環境問題の時と同様、こういったプロパガンダ画像を出回り始めていますから、ソーダ税は世界的にブームになっていくと思います。

タバコ税を失う日本政府がこのソーダ税を利用しないとは思えません。

◆全ての増税に反対しよう◆

「大人がタバコを吸わなくなったから、子供のジュースに課税しよう」
これがソーダ税であり、砂糖税です。
実はすでに厚労省の2015年の資料に「砂糖税」という単語は登場しています。
「自分は関係無い」「喫煙者ざまぁみろ」と賛同した結果、こうなるのです。

今回は可能性として砂糖税を紹介しましたが、タバコ税収の穴埋めとして何が増税されるかは正直わかりません。
もしかすると砂糖税ではなく、スマホ税かもしれません。
しかしひとつだけ言えるのは

反発が少ないところから増税されていく

ということです。
これを防ぐには

全ての増税に反対する

これ以外、方法はありません。
全ての増税に反対し、「増税ばかり考えてないで、使い方を改めろ」と言い続けることが大事なのです。

  • 政府がタバコを増税したとき、私は声をあげなかった 私は喫煙者ではなかったから

  • 政府がお酒が増税しても、私は声をあげなかった 私は飲酒をしなかったから

  • 政府が資産課税をしても、私は声をあげなかった 私には資産がなかったから

  • そして政府が砂糖を増税したとき 私のために声をあげてくれる人は誰もいなかった

財源がないなんて嘘。
健康のためなんて屁理屈。
ジュースを飲む子供の笑顔を守るためにも全ての増税に反対しましょう。

ということで、今日の記事はここまで!

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