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金運に見放されても自分を保つ強さを持て-その②

前回の話を引っぱるいわれもないのでまたも早々に失礼しますが、
金運アップのための御守を天井近くの壁に貼った次の日、御守は床に落下していました……。

カーペットの上に力なく横たわっている様は、海岸に打ち上げられている謎の海藻を見ているようでいたたまれませんでした(写真を撮る気力もなかったのですが今思えば撮っておけばよかったです)。

2019年8月、日本橋高島屋にて「市川海老蔵展」より。市川家の「にらみ」は縁起物らしい。

金運や商売繁盛の御守が落下したとなると、ケアしなければならないのは昨夜お守りの貼り付けを担当した夫です。
事実を伝えるか迷いましたが、現実を受け止めてこそ今年も頑張れると信じて報告したところ、やはりひどい落胆ぷりとなり、面倒くさいことが増えてしまいました(ひどい)。

とはいえこうなってしまうと「やっぱり僕なんか……」という気持ちはわかります。
我々はこと「滑る」「落ちる」に敏感なジャパニーズなわけで、リスクを冒してでも高いところに貼るというこの行為はだからこそ神聖に、ご利益をことさら感じるのかもしれません。

公式HPには以下のように記載があり、約束の時間に貼り付けさえすればそこまで深刻ではない模様。落下した場合や引っ越しなどでやむを得ず剥がさなければならない場合のことが、以下のように明記されていしました。

おまつりする日時が重要な御守でございます。
なので、朝9時から夕方4時までに社務所へ御守をお納めいただき、御神前で神様にその旨を御報告する御参りをしていただければ結構でございます。

穴八幡宮公式HPより

しかし後半部分に従っていないことに気が付きました。
社務所へ御守を納めてかつ神様に事情を報告しなければならないという……中高生の時分に職員室に向かうときの気持ちが蘇ってきました。
教師に自分の失態を説明せねばならない、やる前から押し寄せる疲労感。

実は我が家は貧乏人根性から、えいっと貼り直しをしてしまいました。
やってはいけないことなのでしょうがいまさら剥がすのも……
という理由からまだ神様に報告をしに行っておりません。

この態度は良い方向に出るはずはないのですが、神の御慈悲か、今のところ家族は健康でなんとか働きに出ております。
仕事がある、それだけで御の字でございます……。
とはいえ今年の冬至後、少なくとも年内には速やかにお札を持参し、
神様に事情を報告する所存です。


穴八幡宮の鳥居。写っていないのですが鳥居を支える足元には亀さんがいらっしゃいます。

そんなこんなで大変だったよ~、ということを、一緒に御守をいただきに向かった友人たちに話したところ、私を含む4人中3人が、この御守をお祀りするにあたり、各々ミスをしていたことが発覚しました。

友人K:「御守を貼る際に台紙を使ってしまった」
友人R:「貼る時間に寝ていて後日貼った」

友人Kについて、台紙を使って貼らないようにと書いてあるにも関わらず、神社境内の出店で台紙を売っていたので、つい購入し使用してしまったとのことでした。

友人Rに至っては貼るべき時間にまさかの寝落ちをしてしまったとのことでした。子育てしながら夜12時に起きているのはなかなかの試練なのかもしれません。Rもやはり翌日さりげなく壁に貼った、というではありませんか。

残る友人Mは何の問題もなく貼れているようで羨ましい限りです。どことなく雰囲気が明るく、景気もいいような……。
とはいえ4分の3の確率でなにかしら失敗しているのだなと聞いたら妙に安心してしまいました。

何かを完璧にやりきることってとても難しいよね、と思うと同時に、絶対に完璧にやれると信じていた20代、無理なこともあると知った30代を経て、今40代となり「またやっちゃったぜ」と友人たちと笑い合えることに、失敗したけれど御守のご利益があるような気がしました。


こちらはお財布に入れる用の懐中御守。ちゃっかりこちらも頂いてきている。

自分への期待値を高く持つのは大切なことですが、高すぎると失敗したときに自分が許せなくなってしまう。失敗したときは「自分にしちゃ上出来」くらいの気持ちで、次に生かして参るとしましょう。 

御守落下事件は意図せずして心の持ちようを教えてくれました。
金運アップは諦めず、地道にコツコツ、邁進したいと思います。

人間のやることなど無関心の猫・もけみ


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