62.いつか小さくても自分の店を持つことが夢だった スーパーアキダイ式経営術
【概略】
一世一代で築きあげた、年商30億円を超えるアキダイの社長。
コロナ禍で大打撃を受けている業態、スーパー(小売業)で、である。
上り詰めるまでの人生が脈々と描かれている。
経営術
本タイトルの「経営術」という観点では、
以下要点です。
・業務効率化の為の見直し(搬入作業の効率化、在庫管理、注意喚起の貼り紙etc.)
・福利厚生を充実(ホテル会員権取得)
・経営者目線の体得(宿泊型研修)
戦略
「戦略」という観点では、以下要点です。
・仕入力(仕入れから販売まで担当者完結)
・接客力(店頭対面販売型)
・コスト還元(エブリデーロープライス作戦、宝くじイベント)
それよりは、八百屋の天才と呼ばれた高校生時代から、独立して、一転、倒産危機を幾度と迎え、現在まで駆け上がる著者の人生ストーリーの方が、読みごたえがあります。
【所感】
「経営術」という観点では、一般的な施策の印象があるが、
「社員を大事にする精神」がズバ抜けており、
結局は「その人間性」に惹かれて、
顧客も業績も拡大している印象である。
経営者1人の力は知れており、
従業員を「経営者目線」に育て上げることは、
わが身の分身となり、
結果として、
力や業績は数万倍にも化けているのであろう。
アキダイ社長がしたことは
「良くも悪くも台所事情はすべて伝える」
ことだ。
去ったものがいるが、
残ったものとの絆は強いと本書で述べている。
それは「売上が悪い」「倒産しそうだ」「なぜ働くのか」といった経営の根幹に関わる部分で、
包み隠さず話をして、
従業員から率直な意見やアイデアを聞いて、
それで打開策が出た場面は多いとも述べられていた。
この点、私は「自分だけでの情報保有癖」が多く、「悪いニュース」は特に開示しない姿勢をとっている。
包み隠さず話していく、
ことは今スグにできることである。
良いことも、悪いことも。
チャットやツール機能を揃えるのも良いし、
面談する機会を増やすもの良いだろう。
難しいときは、自分の想いをメールに載せて発信するのもいいのかもしれない。
そんな「包み隠さず開示していく」ことは、試す価値はある。
そこに「人間性」があれば、きっと絆のある強い集団へと変わるだろう。
【著者:who are you】
秋葉 弘道(あきばひろみち)
年商30億円を超える、スーパーアキダイの社長である。
年間TV出演本数300以上、関東ではTVで見ない日は無い、そう。
詳細はこちらが分かりやすいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?