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生きる力

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戻ってきた実家での田舎暮らし。里山の風景。染みるご近所付き合い。親類のありがたみ。母から学ぶ農作業。できなくてもいい。知っておきたい。
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#牡牛座

8月28日、13℃

去年の日記を眺めていたら、こんな記述があった。 「13℃!!!」 思わず叫び、日付を二度見した。 (実際は日付かわって29日未明が13℃) 岩手ではお盆すぎたら一気に秋へ傾くのが常。 とはいえ、さすがに13℃は低すぎだが。 今年はいつまで経っても30℃超え。 こんなことは今までなかった。 35℃超えの日だって、私の記憶では毎年一週間ほどしかなく。クッソ暑くても「どうせ一週間で終わる」と思えば我慢もできた。 今年は暑すぎて草刈りも怖い。 「草刈りで命落とすことない」をご

草刈り作業の恩恵

近頃はほぼ毎日、カマで草刈りをしている。春頃は30分程度の草むしりでバテていたのに、今ではだいぶ体力がついて、1時間こなせるように。午前、午後と、一日に二度やることも。精度も上がってきた。 今は草に加えて、竹にも目を光らせている。成長が速いし、根の広がり方も凄まじいから、ちょっと目を離すとあっという間に侵略されてしまう。地面からヒュッと生えてくる細竹を見つけてはカマで刈る。タケノコは時々、夕飯のおかずにもなる。   * 草刈りは、心と体、どちらにも良い気がする。適度な運

楽園は小さくなり、そして広がる

父が救急搬送された翌日。付き添っていた母が疲れきった顔で帰ってきたのは、朝の6時すぎだった。父が病棟に入ったときにはすでに夜中の1時半で、コロナ禍のためタクシーは営業終了。母は守衛さんに相談して病院の待合室で仮眠し、タクシーが動き出す朝6時にようやく帰路に着いたのだった。 自宅に到着した母が畑の農業用ハウスに向かうと、すでに先客――畑と田んぼを越えた先に住む、ご近所さんがいた。 「ハウス開いてなかったから、まだ病院にいたんだと思って。今日暑いし、ハウス開けないと苗っこ焼ける