写真の良し悪しとは何か②
今回もたとえ話から始まりますが、どの写真が良いと思うか、みなさんもちょっと考えてみてください。
■家族の集合写真
①プロに撮影してもらい、全員カメラ目線で微笑んでいる写真
②プロに撮影してもらったが、突然赤ちゃんが泣いてしまい、家族全員が赤ちゃんの方を見ている写真
③お父さんが撮影した、ピントが甘く、構図もズレている写真
どれが良い写真でしょう?
■結婚式の写真
①会場のプロが撮影した、新郎新婦ともに笑っている写真
②会場のプロが撮影した、ご両親が泣いている写真
②お父さんが撮影した、ブレている新婦が泣いている写真
どれが良い写真でしょう?
どの場合も一般的な「良い写真」は①なのかなと思います。技術的に優れていて失敗のない写真と言えばよいでしょうか。
②はその場の雰囲気だったり、人間性や感情が伝わる写真だと思います。ストーリー性がある写真になるかな。
③は普通の感覚では失敗に分類されてしまうでしょう。ポイントは「お父さんが撮った」というところであり、家族にってはかけがえのない写真である可能性があります。
何年か後に「お父さん、下手だけど写真すきだよね~」なんて、家族の会話になれば最高じゃないですか。
花嫁がブレて写っている写真も、お父さんが感極まって泣きながら娘を撮った写真だとしたら。撮り手まで想像できる感動的な写真になります。
つまり、どれも良い写真だということです。見る立場が異なれば、評価は如何様にも変わるからです。
上手い下手だけで、写真の良し悪しを判断することはもったいないことです。
自分だけの価値観で、他の人の写真を批評することは見当はずれの可能性があります。
綺麗な写真を求めるあまり、見る人のことを忘れていないでしょうか?
この写真を撮った意味は何なのか。
見る人に何を伝えたい写真なのか。
他の人の写真を見る時も、そういったことを考えながら見ると新しい発見があったりして面白いですよ。
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