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「多様化する食を楽しむ為の大吟醸」

高濃度アルコールの話からしばらく時間がたってしまいました。

今回は、その高濃度アルコールの元となりました、自社製造のアルコールを造るきっかけになった大吟醸のお話をします。

それは、私が20代の時に思った事を30歳の時に形にしたドラゴンシリーズの大吟醸です。

「大吟醸 ドラゴン 青 Episode1」
青色の冷たい、クールというイメージから、冷やして美味しいをコンセプトに仕込んでいます。

大吟醸 ドラゴン青 Episode1 1800ml カートン有

【ストーリー】
そもそもなぜ、味わいのある大吟醸を造ろうとしたのかと言いますと、私が、この酒類業界に足を踏み入れた時、「香りのある酒は料理に合わん。」「香りあるお酒はお酒だけで楽しむものだ」など言われておりました。
しかし、ワインであれば「百の花束を集めた香り」と表現される赤ワインが、料理とペアリングされるなど、香りに対して否定的ではありません。
では、日本酒とワイン何が違うのかと考えました。

ワインにあって日本酒には無いものは何かと。それは、味わいだったのです。
そして私は、ワインでいう所のピノノワールを使った赤ワインの様な味わいに焦点をあて、
「香り高く、味わいがある。でも軽い」という酒質を目指しました。

日本酒とワインを比べると、香りに関しては、同じくらいありました。
日本酒製造において、「香りを重視すると味が軽くなる。」「味を重視すると香りが少なくなる。」という2択だったのです。

香りと味わいが共存できる方法は無いかと模索している中で、私が責任者となって酒造りをしているもろみが甘みを残して発酵が止まってしまいました。その時に甘いもろみに醸造アルコールを入れたところ何とも香りが高く、味わいが濃厚な大吟醸が出来ました。
このお酒は、濃厚甘口大吟醸として人気がありましたが、酒質からすると味わいが軽やかではありませんでした。しかし、その経験からピンと来たのです。
「もし醸造アルコールに味があれば、香りは高く、味わいがしっかりとし、軽いお酒ができるのではないか。」と考えました。

味のある醸造アルコールなんて売っているわけではありません。
そこで自社にて山田錦の米粉と大吟醸の酒粕を使用し、醸造アルコールを製造しました。
自社で造るアルコールは、無味無臭のアルコールではありません。焼酎にもなりますので、大吟醸の様な香りがあり、ほのかな味わいがあります。
それを使う事で、「アルコールの特性による香りの定着」+「もともと持っている香り」により、より香り高く。
味わいは、「薄まらず濃厚なまま」になりました。
求めていた「香りと味わいの共存、そして軽い」に成功しました。

そして、完成したのがドラゴンの青ラベルです。
料理にも合わせやすく、和食はもちろんのこと、香りの高い西洋料理にも合いやすい。
「多様化する食を楽しむ為の大吟醸」が誕生しました。

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実は、ラベルにもこだわりがあります。蛇の目のデザインを日本酒業界とおき、ドラゴンが一歩踏み出しています。そこから一歩踏み出す存在で在りたいというという思いを込めています。

3つの特徴
①兵庫県特A地区産山田錦100%
②味わいと香りを引き出すためにアルコールを使っています。その醸造アルコールは、自社にて山田錦の米粉と大吟醸の酒粕を発酵させ蒸留しています。
③瓶詰め後、-3℃の冷蔵庫にて熟成

●価格
1800ml 5500円(税込)
720ml  3300円(税込)

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