たつこれ第6回 教育のIT化について

5月21日に【zoom】で収録された、「福田達夫の『これってどうなの』」(略称:「たつこれ」)。

第6回のテーマは、「教育のIT化」。

前回(第5回「9月入学のメリットとデメリット」)に引き続き、コロナによる教育への影響について考えます。
今回は、ますますその必要性が高まっている〝教育のデジタル化〟について、佐藤由美子(フリーアナウンサー)、福田達夫(衆議院議員)の二人、そしてゲストの立石裕明さん(一般社団法人 小規模企業経営支援協会代表理事)をお迎えして、掘り下げていきます。

こちらから、全編がご覧いただけます。


今回のnoteでは、第6回の収録内容を受けて、「教育のIT化」について要点をまとめました。

●道具が使えるようになることは大切

このコロナの影響により、教育において、急速にデジタル化の必要性が認識されています

教育現場では機器などの環境整備について、さまざまな施策がコロナ以前から進んでいます。
また、各家庭でもデジタル化の環境を整えていくことが必要となっていくと思われます。

教育の場だけではなく、社会に出た後も、デジタルが必須の世の中になりつつあります。つまり〝道具〟として、これを使う知識を身に付けることが大切です。

●コロナ禍は他方でデジタルを進めている

忌むべきコロナ禍ではありますが、他方、社会の中で、「本当は必要かもしれない」と思われながら進んでこなかったデジタル化が、否応なしに進もうとしています。
社会で必要ということは、学校教育の中でも学んでいかなくてはいけないものであるはずです。

さらに言えば、デジタルの教育環境を整えることによって、やる気さえあれば、知的な好奇心があれば、より多くより深く学ぶ機会が得られます。
さまざまなことを知りたい、学びたい子にとって、デジタル化は大きな恩恵をもたらすものです。

国はすでに「GIGAスクール構想」を持ち、子どもたちが等しくデジタル化社会の中で生き抜く力を養う、そういう施策を進めています。

【「GIGAスクール構想」リンク】


○「もし、子ども達が『GIGAスクール』の環境で育てば」、といった事例が、具体的に書かれています(経済産業省)
☆「GIGAスクール構想」の上で描く 「未来の教室」の姿

○「GIGA構想」の少し詳しい説明です(文部科学省)
☆学校情報化のこれまでの動きについて ~GIGAスクール構想の実現~

○GIGAスクール構想について(全体)(文部科学省。施策について、時系列で読むことができます)


お伝えしたいこと① 立石裕明さんより

●道具として使えるようになってください

道具は、使い方をきちんと学んでおかないと危険なものとなります。
使い方がわからなかったら、騙されるリスクも高くなってしまいます。
私はこれまで、日本全国のあらゆる経営者の皆さんにお会いしてきましたが、中には、「俺は勉強が嫌いだから職人になったんだ。だからこんなのわからなくてもいいんだ!」という人もいます。
でも。
調理師さんだろうと大工さんだろうと、鉄工所の職人さんだろうと、パソコンを使えなければ不利なんです。

そして「スマホは使えるが、パソコンは苦手」という方が増えていますが、やはりパソコンは使えるようになっていただきたい。

私は全国の小規模事業者の方たちの、さまざまなご相談をお受けしてきました。
彼らは本当にすごい。
皆さんのまわりを見てもわかるとおり、町や村は、そこで経済活動する事業家たちによって支えられている。

彼らは良いモノをつくるし、ぬくもりのあるサービスを提供する。
ただ、売る方法、経営のちょっとしたことが不得手だったりするんです。
デジタル化というのは、その「不得手を得手にしてくれる」ひとつの便利な道具なんです。

どんな仕事に就こうと、デジタル化を無視はできません。
だったら、デジタルを知ってデジタルを道具として使ったらいい。

今回のコロナでは、嫌なことばかりに目がいきます。実際、皆さんから悲鳴のようなご相談を、毎日たくさん受けます。
でも、止まない雨はない。
だったら私たち自身もそうですが、とくに子どもたちには、〝晴れの日〟でも〝雨の日〟でも活躍できるように、道具としてのデジタルの知識を吸収してほしいと、心から願っています。
ぜひ、そのための施策を、使い倒してほしいのです。


お伝えしたいこと② 福田達夫より

●世界とつながるツールとなる

以前から、国では「教育のデジタル化」について、議論を重ねてきました。
それがこういう事態になって、よりいっそう、デジタル化の必要性が高まったと言えます。

国では、「GIGAスクール構想」を考えています(上記リンク参照)。
一人一台、端末を持てる。
家庭でもつながる通信環境の整備。
デジタルを子どもたちが使いこなす、ということと、デジタルを教育の現場で活かすという両面があります。

デジタル化は、今回のコロナの事態を受けて、社会全体の流れとなっています。これは他国を見ても、同じことが言えます。
となると、子どもたちが社会に出るまでにデジタルに慣れ親しみ、使いこなすことができるようになれば、子どもたち自身にとって活躍の場が大きく広がると考えられます。

予算や制度など含め、乗り越えなければならないことはたくさんあります。
教える立場の先生が、あまりデジタルの機会に触れていないケースもある、ということもお聴きしました。しかし、「9月入学」と同じく、〝子どもにとって良いことは何か〟、その中心軸を外れることなく考えて知恵を絞れば、必ず課題は克服できます。

いま政治の現場にいて、以前であれば海外から識者をお招きして話を伺う機会がたくさんあったのですが、最近、特にコロナによって海外との行き来がしにくくなってからは、ネット上で会議をすることも多くなりました。国内でも、みなさん感じておられることと思います。

会ってお話しする大切さはもちろんですが、普段会えない人と気軽に顔を見合わせながら話ができるシステムは、私の子どもの頃はSFの世界の話でした。

いまの子たちは、家にいながら学校の教室から、世界の人とつながることができる、そういう世の中になったわけです。
子どものころから、この環境に触れてもらうことは、とても大切なことだと思います。

コロナという事態を逆手にとって、危機を好機にする。教育のデジタル化は、その一つだと考えます。


・たつこれYouTubeチャンネル


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