落ちた1円を拾うひとが貧乏な理由
自動販売機の前で小銭を落とした経験はありませんか?
そのとき、しゃがんで手を突っ込まないと届かない場所に1円玉が転がっていったとき、あなたはその1円玉を拾いますか?
ここで拾うと回答した方は” 自分の時間に対する意識が低い ”です。もしかしたらあなたがお金に困っている理由はここにあるかもしれません。
ではもうひとつ質問。自分の秒給を把握していますか?
月給30万円前後のひとの秒給はおおよそ0.5円です。
つまり何が言いたいのかというと、平均的な収入の方でも1円を拾うのに2秒以上かかる場合、損をするということです。
お金に関心がある方は多くいますが、時間を大切に使う方はごく少数。
時間を貴重な資源だと認識しているか否かで行動が大きく変わってきます。
これがわかっていないと、たった数十円の割引のために1時間かけてとなり町のスーパーへ行く、といった行動をとってしまうのです。
1日は24時間しかありません。ここはお金持ちも貧乏人も同じ。
でも、お金持ちは寝ずに働き、貧乏人は暇。というわけではありませんよね。
【貧乏暇なし】ということわざが表すように、貧乏なひとは忙しかったりします。
もっと理解を深めるために例え話をひとつ。
木を伐る職人がいました。その職人は寝る間を惜しんで、錆びついたノコギリを使い木材を伐り続けます。
わたしが「刃を研いだ方がいいんじゃないですか?」と話しかけたら「そんな時間はねぇ!!」と言い放ち職人は作業に戻りました。
お察しの通り、この職人は貧乏マインドです。
確かに、研ぐ時間を犠牲にして作業を行えば一時的に売り上げは立つでしょう。しかし、長期的に見ると立場は逆転します。
貧乏なひとがせっせと働いているうちに、お金持ちは刃を研ぎ、さらには従業員を雇ったりして自分の時間を捻出します。
「貧乏人は” 価格 ”金持ちは” 価値 ”を見る」
お金持ちは時間の価値を知っています。
大統領や富豪がプライベートジェットで移動するのは、イケてる自分を誇示したいから!ではありません。
プライベートジェットを購入、維持するコストよりも、短時間で現地に到着する方が価値は高いと判断したからです。
日本ナンバーワンの資産家である孫正義がどれだけお金を払っても手に入れられないものがあります。それは毛根ではなく【過ぎ去った時間】です。
どんなお金持ちでも時を戻すことはできません。(ぺこぱ除く)
60歳以下のひとは日本ナンバーワンの資産家よりも多くの時間的資源を持っています。その貴重な時間をただ浪費するだけ、というのはもったいなくないですか?
年功序列や終身雇用が崩壊した現在。仕事から帰ったらテレビを点け、だらだら酒を飲みながらゲームをする、といったロールモデルは通用しなくなっています。
年齢を重ねるとともに脳や身体の機能は低下しますよね。何もしなければ自分の価値は逆行するエスカレーターのようにどんどん下がってしまいます。
したがって、定期的な運動やリカレント教育などの自己研鑽に時間を使い、自分の刃を研いでいかなければならないということはお分かりいただけるのではないでしょうか。
資産とは目に見えるものだけではありません。スキルや人脈、体験なども大きな資産です。
良い人生を送るためには、有形と無形の両方の資産を充実させ、両者のバランスを取り、相乗効果を生み出す必要があります。
そして、この文章をここまで読んでいただいた方に、再び質問します。
【しゃがんで手を突っ込まないと届かない場所に1円玉が転がっていったとき、あなたはその1円玉を拾いますか?】
冒頭でお話した” 時間を貴重な資源だと認識しているか否かで行動が大きく変わる ”という意味をご理解いただけましたでしょうか。
ちなみにわたしの答えは…。
「どんな場所に落ちても1秒以内に拾う」です。
ではまた!
参考図書