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『けものたちの名前』が出来るまで vol.16〜仮テーマ”ハーメルン”〜

砂里さんにアルバムの仮タイトルを『ハーメルン』としたい、と伝えた。

2019.5.29
at 赤坂 某所カフェ

この日、砂里さんと12時の待ち合わせをし、本作について徹底的にブレストを行った。14時から國崎さんも合流し、さらに会話を深めた。

昨年のライブ終了後、PALACE オフ会があり、とある女性の方に合点のいく言葉を受け取ったことがある。「ロットの音楽は子供の頃に戻れるんです、小学生より小さい頃に。」非常に腑に落ちた。

現代版『ハーメルンの笛吹き』をやってみようと思った。
とはいえアルバムタイトルが本当に『ハーメルン』ではつまらない。

今回、情報の共有はFacebookグループで行った。

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そこから脳が浸透していくような感覚で会話が進み、キーワードが集まっていった。
「正直さ」「自由」「笛」「ついて行かなかった子供や大人達」などなど、相当数が上がりとても楽しかった。

ミーティングの記録や候補曲、今ある歌詞や、デモ音源の感想や意見など集まった要素を一枚の大きなスプレッドシートでシェアをした。

スクリーンショット 2019-10-16 9.40.34


並行してMusic Videoやアートワーク、写真、クラウドファンディングなど項目ごとにトピックを立てた。

そして、2019.6.11、三船からステートメントがシェアされた。
A4のPDFが2枚、センタリングされたテキストが自由気ままに書かれていた。

冒頭、テーマ:子供

そういえば昨日、DRAWING AND MANUALの事務所にお邪魔をし、Music Videoについて打ち合わせをした後、ロイヤルホストで砂里さんと三船と夕飯をとったのだが、ちょうどステートメントについての話題となり、「少ない音数で」というところ以外はテーマはぶれずに作品作りができたね!という話題になった。

アルバムタイトルは『けものたちの名前』。
もちろん命名は三船。
流石だと思った。

あれから5ヶ月が経ち、なかなかコンセプチュアルに作ることが出来た喜びを実感している。

4th Albumへ向けたアイディアの翼を広げたFacebookグループページには主に砂里さん中心に写真家、グラフィックデザインナーの名前がズラリと並んだ。

DRAWING AND MANUALチーム
Whateverチーム
清水彩香
前田健二
近藤一弥
ウィリアム・エグルストン
ベルナール・フォコン
野口里佳
HIromix
志賀理江子
Ellius Grace
伊丹豪
山元彩香
Maria Svabova
金サジ
Trent Parke

『HEX』で重きをおいた”自然”と”テクノロジー”のハイブリッド感というテーマは依然として2019年に生きる以上、一つレイヤーとして組みたいことは三船とも暗黙の了解だった。
現代っぽくなければ意味がない。
ノスタルジーに浸ってばかりの制作はしんどいし、無責任にテクノロジーを振り回すのは如何なものか。

幸運か不幸かわからないが、このFacebookページには会話を「でも」で切り返す、最初から出来ない理由を口にする人間がいなかった。”実現する”が前提として、アイディアスレッドには多角的な視点による錚々たるアーティストたちの名前が挙がっていった。

個人的にめちゃくちゃ親和性が高い、と思った写真はこちらの3枚。
順に、エグルストンさん、

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ベルナール・フォコンさん、

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野口里佳さん。

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どれもヤバイ。

続く。

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