今日のありがとう24(映画「8ミニッツ」)
映画の「8ミニッツ」よ、鑑賞した後に幸せな気持ちにさせてくれて、ありがとう。
映画のタイトルにもある通り、8分間をテーマにしたSF映画である。
あまり期待せずに鑑賞したのだが、良い意味で期待を裏切られた。
どこが良かったのかについて、2点にしぼって私なりに振り返ってみたい。
①最初から最後まで8分間にこだわっている。
②エンディングが美しい。
まず、①について。
主人公の男性は、特殊な装置によって大爆発が起こる8分前の列車に移動し、8分経過すると元の世界に戻るという設定であった。
列車に仕掛けられた爆弾の爆発は現実に起こってしまった出来事のために防ぎようがないが、この8分間にタイムスリップすることで、犯人を突き止めて次のテロを未然に阻止することができるのではないか。
主人公の男性は、こう告げられて自身の役割を果たすよう、身に覚えのない人たちから促される。
私は映画の素人ながらに、初めは何度も繰り返される8分間のシーンに退屈しないかドキドキした。
というのも、列車のシーンでは、靴の上にコーヒーをこぼされたり、車掌による乗車券チェックが入ったりするなど、毎回同じパターンが続いたからだ。
そこは、流石、プロたちが製作した映画である。
8分間の展開の仕方が多種多様で、飽きずに最後まで鑑賞することができた。
列車の座席の向かいに座る女性(恋人?)に対する発言が、センスの良い回。
自分の正体を突き止めることに、ひたすら時間を使ってしまう回。
銃を入手してから犯人探しをしようとするも、銃の入手段階で警備員に捕まり、どうしようもなくなる回。
犯人だと決めつけて列車を降りてからトイレまで尾行するも、人違いで呆然とする回。
犯人を突き止め、闘うも女性を救うことができず、不甲斐なく感じる回。
ふと思い出すだけでも、これだけのパターンがあった。
8分間という設定があったからこそ、面白みが増したのかもしれない。
次に、②のエンディングの美しさについて。
何をどう美しいと思うのかは、人それぞれだと思うが、私は散々8分間で現実に戻されるシーンを見てきたがゆえの、最後の現実に戻らない展開に美しさを感じてしまった。
幻想の世界で、愛する女性と8分が過ぎて以降の時間をともにする幸せに共感した。
普段、私たちの日常には事故、事件など色々なトラブルが潜んでいる。
何気ない日常を過ごせることが、とても幸せなのかもしれない、そんなことを8ミニッツを見て思った。
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