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美容医療トラブルを防ぐポイントは?

こんにちは。
今日も僕のnoteを開いてくださり、ありがとうございます。

前回は、最近の美容医療を取り巻く環境についてお話しさせていただきました。
今回はそのなかの「トラブル」に焦点を当て、
皆さまができる限りトラブルに合わないようにするためのポイントをお伝えします。

前回のnoteを先に読んでいただいたほうがわかりやすいと思いますので、
まだ、読まれていない方は、ぜひご一読ください。

■クリニック選びで注意したいポイントとは

YouTubeやInstagramなどのSNSが普及し、
ネット上で自由に自己アピールができるようになったことから、
キャリアの浅い医師でも、いかにも優れた技術を持っているかのように見せることができるようになりました。

もちろん、ほとんどのクリニックや医師は、
技術の向上に真剣に取り組み努力されていますが、
なかには、技術が劣っているにもかかわらず、
施術しているケースは少なくないと思います。

国民生活センターに寄せられている美容トラブルの相談件数は
一旦は減少していましたが、2017年を底に年々増加しており、
美容医療業界の大きな課題になっています。

「質のよいクリニックを選ぶためには何を目安にしたらいいですか?」と、
僕もよくインタビューで質問されますが、
「きちんと下調べをすること」が大切だとお答えしています。

何点か美容クリニック選びで注意したいポイントについてご紹介しますので、ぜひ、参考にしてみてください。

②医師のキャリアをチェックする
ホームページに掲載されている、医師のプロフィールをチェックしましょう。美容医療に限らず、医師が一定の技術を身に着けるためには、それなりの年数が必要です。まだ若かったり、診療経験年数が少ないのにクリニックの院長になっているなど、キャリアに違和感がある場合は注意したほうがよいでしょう。実際にクリニックに足を運び、カウンセリングでその医師と直接話しをして、判断することが大切です。

③アフターケアについて確認する
アフターケアは仕上がりを左右する重要なものです。治療後の経過が思わしくないとき、どのように対応するかが肝心で、キャリアのある医師はトラブルがあったとき、きちんとアフターケアができます。カウンセリングのとき、治療のリスクやトラブルの対処法を、医師がきちんと説明してくれるかをチェックしましょう。最も注意したいのが、「大丈夫、大丈夫!」と、リスクの説明をしようとしない医師です。

④料金について確認する
金銭的なトラブルでよくあるのは、低価格の広告を見てカウンセリングを受けた患者さんにオプションをすすめて、金額をつり上げていくアップセル商法です。美容は自由診療なので、クリニックによってある程度金額に幅はありますが、法外な治療費の施術をすすめられるケースもあるので、十分に注意してください。

■日本美容外科学会(JSAS)ができること

美容クリニックを選ぶうえでの注意点についてお伝えしましたが、
ほとんどの美容クリニックは患者さんと真摯に向き合っていますし、
高い技術を持ったドクターもたくさんいます。

しかし、患者さんの知識不足につけこんだ悪徳なクリニックも存在するのは事実なのです。
こうしたクリニックを放置すれば、美容業界がマイナスの方向に引っ張られてしまいますから、非常に残念です。

今は、以前に増して美容医療が求められるようになっており、
健全な治療を提供し続けるためにも、僕が理事長を務める日本美容外科学会(JSAS)でも対策を講じていかなければなりません。

例えば、美容医療におけるトラブル増加の要因のひとつに
この業界の教育システムがまだ十分に確立されていないことが挙げられます。

教育システムが充実しているクリニックであれば、
ベテランがサポートしてくれますし、
若い医師はそれを見て学んで、次の治療に活かせます。

しかし、教育システムが整っていないと、フォローしてもらえないのです。

日本美容外科学会(JSAS)では、会員の若いドクターに、トレーニングの機会を与え、
スキルを磨く教育システムを確立して提供していきたいと考えています。

日本美容外科学会(JSAS)の本来の目的は、
会員の開業医が必要な情報を得られるようにすること。
この目的を達成するためにも、積極的に仕組みを変えていく必要があると思っています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
僕が日本美容外科学会(JSAS)の理事長を務めている間に、
何ができるだろうと考えています。

開業医はどこかで学び続ける必要があります。
多くの開業医は情報に飢えていますし、研究会やセミナーなどに積極的に通っていらっしゃいます。

美容医療の技術が進歩し、需要も増えるなか、
医師たちは倫理観を持ち、腕を磨き続けようとする努力が必要です。

だからこそ日本美容外科学会(JSAS)では、
実績が少なく技術が劣っている医師を排除するのではなく、間口を広げて受け入れ、
より良い美容医療の技術を提供できるようにサポートしていかなければならないと感じています。


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