2023/04/20 何もしない方が得な日本

何もしない方が得な日本

「何もしない方が得な日本」を読了しましたので、その所感を書いていきたいと思います。

何もしないほうが得な日本 社会に広がる「消極的利己主義」の構造 (PHP新書)


何もしない方が得な日本は、太田肇さんの著者です。

日本は消極的利己主義の国になってしまった

太田さんは、
今の日本は、「消極的利己主義の国」になってしまい、
問題は、「全体主義のパラドックス」であり、「個」より「全体」、「私」より「公」を重視する風土が、皮肉にも自分の個人的利益と保身のために何もしないという特殊な個人主義を野放図に増殖させてしまったという。
これからは、「する方が得」な仕組みにするべき
と言うお話です。

消極的利己主義

これは、コロナ禍の連鎖した中止ドミノややる気のない、保身に走る公務員、PTA、町内会、目立つことを恐る子どもに共通する現象だと言います。
確かに、みんな口ではチャレンジしろと言う癖に、いざチャレンジしようとすると、みんなでよってたかって出来ない理由ばかりを論うのは良くある風景ではないでしょうか。

閉鎖的なコミュニティで起こりやすい

著者はこれらはメンバーが変わらない閉鎖的なコミュニティで起こりやすいと言及しています。これらはかつての伝統的共同体、村全体で稲作をするという生活に直結している共同体ではムラ社会では、機能していたのかもしれないですが、生業が別になってしまった共同体、また給料が担保されている共同体においては、うまく機能しなくなってしまったということです。

30年間の停滞を招いた原因

これは、恐らくこれまでも同じようなことは起きていたのだと思いますが、経済が30年間停滞し、成長出来ない現状になってやっと問題だと言えるようになったのだとも言えるのではないでしょうか。

変えるためには30年かかる?

今これが、わかったところで、これを変えて行くためにはまた、30年掛かる事になります。
つまり30年で1世代交代することになるので、普通に考えると世代交代が起きないと変わらないということだと思います。

次の世代をどう教育すべきか?

しかし、次の世代の再生産、つまり教育が変わらなければ、同じことを繰り返してしまうのではないかと考えます。次の世代の教育は、本当は、よくよく考えないと行けないのではないでしょうか?

もし30年前に戻ったら変えられるのか?

逆に、30年前に戻ったら変えられるか?恐らく30年前の空気感では変えられない、受け入れられないのではないでしょうか?
過去は変えられない。でも、未来を変えることは出来ます。
でも、30年後は予想できるでしょうか?
30年後も正直誰も分からない。

変えることが出来るのは未来だけ

今の教育を変えることは出来ます。でも、教育の内容は何が正解なのかはわからないです。今の公教育がダメだと否定することは出来ても、違う教育が正解なのか、結果が出るのは30年後です。

今できることは新しいことにチャレンジすること

なので、本当は色々試してやってみるということなのだと思います。公平性、平等性とばかり言って、全国一律にした結果が今だとすると、これからの時代は、多様性と包摂性と言われています。これは、色々なことをトライアンドエアーでやってみて、うまく行ったものが生き残るというDNAの生き残り戦略そのものです。
わからない時代だからこそ、色々試してみることが大事なのではないでしょうか?
偉い先生が言ったことを鵜呑みして、それに従う時代は終わりました。

子どもに期待する前に、親がチャレンジする背中を見せ続けること

それと、子どもの教育というよりも、親がチャレンジし続ける姿を見せること、学び続けて、成長し続ける姿を見せることこそが最大の教育なのではないかと最近は思うようになりました。

ということで、これからは色々なことにチャレンジしてみようと思う今日この頃でした。

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