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コロナウィルス後に美容室で求められることについて考えてみた

はじめまして。
身を置く美容業界において、サロンさまからコロナウィルス後どういった未来になっていくと思うか聞かれる事が多くなってきました。
そんな僕は、そろそろこの業界に10年お世話になるので、僕なりにしっかりと考えてみて、先輩がたにも話を聞いて、少しまとめてみました。
全くの個人の考えで、会社の発言ではないですが、お付き合いいただける方はお付き合い頂けると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。

コンテンツ
1.コロナウィルス後の世界について
2.コロナウィルス後、具体的に売上ってどう作るの?
3.オンラインカウンセリングとサブスクリプションの融合 (パーソナル提案と定期購買の融合)
4.まとめ

※アフターコロナ、ウィズコロナいろいろな見解がありますが、ここではどちらの意味でも「コロナウィルス後」という表現をします。

1.コロナウィルス後の世界について

(前半部分、編集しています)

購買において信頼のある相手からの定期的な情報があるか否かが、リアルに接触せずとも相手と繋がることのできるコンテンツであり、それが商売になるのかなと考えます。

定期的な情報とは、サブスクリプション(定期購買)コンテンツになるわけですが、美容室に置き換えると、正直今のままでは難しいと思います。

・・・いきなり難しいと言ってしまってすみません。

でも、難しいと思うには訳があります。

それは、技術売り上げ(カット、カラー、パーマ)が主力のサロンさま、会社さまが多いからです。(当然そうでない場合もあります。)

その一方で、僕のなかで確信があるのは、コロナウィルス後の世界で美容室という業態がなくなることは絶対にない、ということです。

なぜなら、オンラインで映像を通じて相手に会う機会が必ずあります。
初対面でなければ、身だしなみを気にしなくても、初対面の相手の時は、ポジティブな印象をつくるべきで、髪のお手入れは必須ですよね。(仕事なら当然)
フィルターで肌は隠せても、ヘアはなかなか隠せません。(実体験)

しかし、冒頭にも書いた、リアルな接触回数は減ることは間違いないです。
では、何をしてお客様の求めている美を提供するのか。

2.コロナウィルス後、具体的に売上ってどう作るの?

1でお伝えしたコロナウィルス後の状況を俯瞰した時に、美容室において変わらないことがあると思っています。
それは、売上の作り方です。

売上=来店回数×(技術売り上げ+物販売上)でしたよね。

つまり、直接の来店回数が減り、技術売り上げが減っても、物販売上は作れるわけです。

例え話ですが、2つのモデルを見ていきます。
◆モデル① 年間来店回数が6回(直接)のお客様の従来モデル
売上=6回来店×技売6000円+3回物販購入(3回×3000円) → 売上45000円/年

◆モデル② 年間来店回数が6回、うち3回がオンラインのお客様の将来モデル
売上=3回来店×(技売6000円+物販3000円)+(3回のオンライン来店枠×3000円)+(3回×物販3000円)→ 売上45000円/年
※技売は3回の直接来店なので半減しますが、オンライン来店枠と物販の売上があるのでトータル売上は変わっていません。

これを成り立たせれば、売上はモデル①も②も同等を保てますね。

ここで、モデル②のオンライン来店枠ってなに?と思うかもしれませんが、とてもシンプルな話で、お医者さんも始めたオンラインでのカウンセリングのことです。

このオンラインカウンセリングの枠を販売し、「プロとしての知識をご提供する時間」をコンテンツとして、お客様と美容室の間に設けるのです。

さらに、コロナウィルス後に接触回数を減らしたいと思うお客様側のニーズを満たすもう一個の売上コンテンツ、それは化粧品です。

百貨店に化粧品を買いに行くお客様も多いとは思いますが、コロナウィルス後は不特定多数をタッチアップするBAさんは減りそうですし、混雑した環境を嫌がる方も増えてきそうです。
(売り手側もそうで、実際にKOSEさんは1月末から百貨店でのタッチアップを自粛していました。)

実際、僕も百貨店でタッチアップを受ける機会が何度もあったので、この気持ちに少しは寄り添える気がします。

ちなみに、化粧品市場は1.8兆円(スキンケアとメイク・2018年)あり、その10%をプロ美容業界に移動できれば、この業界の物販はさらに1.8兆円の伸びしろがあります。(ヘアの物販市場も約同価格の市場があるといわれています。)

ここから考えると、化粧品に取り組まない手はないですね。
では、モデルケースを見ていきます。

◆来店回数が6回、うち3回がオンラインのお客様の将来モデル(化粧品あり)
 売上=3回来店×(技売+物販)+3回来店×(オンライン来店枠金額)+オンライン来店3回×(物販)
+(3回来店+3回オンライン来店枠)×化粧品売上
となり、
毎回のご提案に化粧品の売上がプラスになる可能性があります。

ここで、私自身営業部門に6年間在籍してましたので、具体例があります。 
弊社、KOSEさんと一緒に立ち上げたインプレアというサロン専売化粧品ブランドがあります。(基礎化粧から簡単な色モノまでのラインナップ
インプレア取り扱いサロンさまはリーダーになる方を配置して頂き、知識と技術習得のサポートさせて頂きます。

これを活用し、直接来店時に肌の性質を見極め、オンライン来店ではその情報を基に今必要になケアを、顧客の最初の肌の状態と比べてどうかをカウンセリングし、適したアイテムをご提案することが可能だと考えます。

3.オンラインカウンセリングとサブスクリプションの融合 (パーソナル提案と定期購買の融合)

それでは2でお伝えしたことをもとに、美容室ならではの顧客志向のサブスクリプション(定期購買のコンテンツ)を考えていきます。

直接来店ではない際に、オンラインでのカウンセリング枠を販売し(時間で区切る)、その時間で今のお客様におすすめのシャンプー・トリートメント・化粧品などをカウンセリングし、決めて差し上げることで、美容室でできるサブスクリプションができると想定しています。

また、来店周期が今までよりも伸びるので、ご自宅でのケアがより必要になると予測できます。

例えば、

・パーソナルなカウンセリングから提案するケア製品のご提案(Aujua/グローバルミルボン/ヴィラロドラ/インプレア

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・カラーの周期が伸びるので、大人顧客へはインターバルリケア(自宅でのホームカラーサポート)を提案

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カラーシャンプーのご提案

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これって、美容師さんしかできない立派なパーソナルサブスクリプション(顧客視点の定期購読サービス)ですし、物販の単価アップにつながり、技術売上までカバー可能なご提案に繋がりそうじゃないですか?

さらに、一般的なサブスクリプションサービスは、一回購入すると中身はコンテンツ元が決めて発送しますが、
美容室におけるサブスクリプションは毎回発送される前、自分だけのためのカウンセリングを受けてから発送される。

これ、めちゃくちゃ素敵な顧客志向じゃないですか?

自分だけのために、美容師さんがそのタイミングにあった商品(ヘアケア・地肌ケアセット)へ見直してくれるんですよ?

ここまでくるとお察しの通り、元営業池田、具体例があります(笑) 

例えば、Aujuaのケースだと、四季の変化に合わせて対応できる商品があって、カウンセリングできるソムリエ(専門家)育成ソフトもあるので、しっかと勉強したスタッフさんなら、オンラインカウンセリングになっても絶対に対応できるはずです。
(このソフトはリクルートさんと開発したカウンセリングソフトで、リクルートさんの研修受講済の弊社社員からしか美容師さんへご提供してないソフトです。)

Aujuaでなくても、一度対面でカウンセリングをしているお客様なので、どのヘアケアブランドでもご対応できると思っています。

このように、オンラインカウンセリング(パーソナル提案)とサブスクリプションモデル(定期購買)を美容室に落とし込んで、その後サロンさま個々の状況に合わせて変化させていけば、コロナウィルス後の美容業界でも正解に近い形が生まれてくるのではないかと考えています。

4.まとめ
長々と書かせて頂きましたが、まるっと読んでくださってありがとうございます。
あくまでも僕の考えた仮定で、正解ではないですし、ミルボンが推奨するわけでもありません。

ただ、これから待ち受けているのは、だれも知らない世界、皆平等に訪れてしまいます。

お店への来店回数が減っても、お客様はきれいになりたい意欲は減りません。

だからこそ、みなさまの美容室でしかできない顧客志向コンテンツの試行錯誤をやり続けるしかない気がします。

何度も繰り返しますが、コロナウィルス後の世界は今だかつてだれも経験していない・知らない世界なので、答えは誰にもわからないですし、みなさまの環境や状況で変わってくるはずです。

お客様にとって、何が価値になるかを広義の意味で捉え、

トライ&エラーを繰り返し、今の顧客と将来の顧客にフィットさせていくことが今やるべきことではないでしょうか?

進化論を提唱した、ダーウィンの言葉を引用すると、
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びる訳でもない。唯一生き残るのは、変化できる者である」
まさにこれかなと思います。

もう、コロナウィルス前の世界には戻れません。

立ち止まっている時間もありません。
コロウィルスナと共に生きていくことを考えなければいけないですし、その先にいずれ収束(終息)してくれたらありがたいなと。(そう信じるしかない。)

最後に、この文章のにおける考え方を学んだ本をご紹介します。
アフターデジタル(Amazonリンク)という本、もし読んでなかったらオススメです。

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中身はコロナウィルス直結ではないですが、コロナウィルスのせいでデジタル化のスピードがますます上がってきているので、考え方の一助になればと思います。

ちなみに、デジタルトランスフォーメーション(DX/詳しくは書籍で)という日本が推進するデジタル化の推進の波に、日本企業が乗り遅れると、2025年までに12兆円の経済損失がでるといわれています。(アフターデジタルより)

すでにコロナウィルスの影響で、世界で540兆円の経済損失がでており、リーマンショック(2008年)をはるかに超えています。(日経新聞2020年4月15日より)

デジタル環境が整わない×コロナショックの2つの危機が、日本を襲う寸前まできています。

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最後に少し話がそれましたが、まだ見ぬコロナウィルス後の世界へ、美容業界の未来を一緒に創っていけると幸いです。
この文章のどこか一部でもみなさんの参考(良くも、悪くも)になれば幸いです。

僕の約10年というキャリアでここまで書かせて頂きましたが、最後までお付き合い下さいまして、ありがとうございました。
最後まで、お付き合い下さいましてありがとうございました。

池田龍正

Twitter: tatsusan_sns

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