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某家具店での、お値段以上なアルバイト

 タイトルを見て、なんの店かわかりますか?たまに、このキャッチコピーって商標登録してるのかな?って思います。それぐらいこの言葉って、この店のものですよね。こんにちは!宮城県の大学に通う、徳島県在住のたくまです。プロフィールは1本目の記事をぜひ見ていただければ嬉しいです!
 あっという間に7月だなー、夏だなー、と思っていたら7月も半ばを過ぎましたね。ちょうど妹の誕生日がこの頃なので、この時期になるとついに夏本番感があります(今そう決めました)。個人的にはここから10月まで怒涛の期間になると思っています…

 ここからホームゲームも続いてすぐにシーズンも終わりです。そしたらすぐにドラフト会議がやってきます。それ以外にも8月には徳島といえばの阿波踊りが開催されます。実はかくかくしかじかしかあって私も踊ることになったのですが、それがまた難しいんですよね。それよりも、新しいコミュニティに入るってハードル高くないですか?最初の練習の時めちゃくちゃ緊張しましたもん。やっぱ他の人の視線というか、異物(そんなこと思っていないかもだけど)が入ってきた感というかが怖いですよね。
 ってことなので今回はそんな新しいコミュニティに属し始めた頃のお話をさせてくださいね(これまたたまたまこじつけられた!)。

アルバイトの理想と現実と

 仙台にいる頃は大学生してたので(今もね)、私もそれらしくアルバイトをしていました。その勤務先というのがタイトル通りの「某お値段以上な家具店」です。多分あんまりにも内部のことをベラベラしすぎるとダメなやつですよね(多分どこで働いていても)。だからまあこれぐらいならいいっしょ、ネットに上がってるからいける、ぐらいのことで頑張って留めます。
 1年生の8月から休学を開始する前の大学3年生の3月までの2年半、ここでアルバイトをしていました。ここを選んだ理由は確か、1.時給がいい 2.家から近い 3.家具やインテリアが好きな気がした でした。
 たまーにこの店に買い物に行くと、なんか楽しかったんですよね。という理由で私はここでのアルバイト生活をスタートさせます。

 しかしまあ現実はうまくいかないもので、思っていた仕事とは全く違いました。今は違うらしいのですが、私が働き出した時は、研修という研修がなく、初日から売り場に放り出されました。 何の知識もない若造に、お客さんは「この商品どこ?」「これってどう使うの?」「色違いは在庫ある?」と聞いてきます。まあお客さんからしたら店舗にいる従業員はみんな社員に見えますもんね。私も入る前はこの企業でアルバイトが働いているなんて思いもしませんでした。となるともう、挫折ばかりの毎日です。もっと簡単に働けるところにすればよかったと後悔する日々。仕事内容がもはやアルバイトがやりそうなことの範疇を超えていて、接客・品出し・トラック搬入・注文や配送の伝票作成・レジなどなど、これ社員がやらないかんやつだろ、という仕事を次々に任されます。普通のバイトって、ある程度覚えればそれをルーティーン化させていく?と思うのですが、ここのバイトって、学びに終わりがないんですよね。これを覚えたら次はこれと、どんどん経験を積んでいくというものです。

 ですので、当然ミスもたくさんしました。パートのおばちゃんにたくさん叱られました(今では叱ってくれてありがとうございます、と思えるいい方です)。わからないことだらけで、バイトに行くのが億劫になって、怖いものだらけでした。それでも、運よく私のバイト先は本当に優しい方ばかりで、人に恵まれていました。だから、私は辞めたいと思ったことも幾度とありましたが、すぐに辞めるということはしませんでした。特に、大学生の先輩方はめちゃくちゃいい人ばっかりで、そんな先輩を頼りながら甘えながら働けるのは自分にとってすごくありがたいことでした。

居心地のいい今と、受け入れたくない変わりゆく環境

 たかがアルバイトですが、一緒に働く人って本当に大事だなって思います。むしろ、アルバイトだからこそ本当に周りにいる人って大事なんでしょうね。私の場合は1つのバイトをずっと続けましたが、幾つもバイトを経験している友達もいます。というか、そっちの方がマジョリティーですかね(横文字)。そういったタイプの友人は、人間関係に嫌気が刺したってよく言っていたので、私はめちゃくちゃ恵まれていたんだなって思います。出勤して先輩とシフトが被ったと分かった時の安心感は半端ないです。時には辛いと感じる仕事でも、そういう余裕を見せてくれる先輩の姿を見て、少し落ち着けたことを今も覚えています。

 でも、そんな先輩方も卒業に合わせてバイト先を旅立っていきます。それに限らずとも、いろんな事情でいつの間にか先輩がほとんどいなくなり、いつの間にか学生の中では自分が上から数えて2番目ぐらいの在籍日数になっていました。振り返ると周りにいるのは年下の後輩たちばかり。そんな状況に私は少し嫌気が差していました。たくさんの先輩に囲まれていた、バイトの始めたて一番働きやすかったのかな?と思ったりもしました。

バイトをただの労働と思わなくなった時期

 そんな中、ここで働いていると、社員さんやパートさんからある言葉をたくさん言われることに気が付きます。それは「たくま君の入荷処理マジで早すぎる」というものでした。入荷処理とは、毎朝トラックで運ばれてくる段ボールに入った商品を売り場に持っていき、開梱し、陳列して、次の段ボールを…と行う作業です。私はこの作業が異常に早かったのです。それと同時に、それらの段ボールがまとめられているバックルーム(わかりやすく言えば倉庫)をきれいに整理整頓するのが得意だったのです。「たくま君がやると段違いでバックルームがきれいになる」らしいのです。私は明らかに褒められるとめちゃくちゃ嬉しくなってもっとやる気が出てくるタイプです。ですので、こんなことを言われたら、私の入荷処理と整理整頓作業により一層の熱が入ります。

 こんな気持ちになっていると、いつの間にかここで働くのが楽しくなっていったんですね。「今日はこんなにきれいにして社員さんに褒めてもらいたい」「指示されたことを倍のスピードで終わらせたる」と、段違いにやる気が出てきます。そうなると社員さんやパートさんからの信頼もどんどん上がっていきます。この時期から、いつもよりここで働いている人とたくさんコミュニケーションを取れるようになってきました。そして、ここで気づいたのですが、いつの間にかたくさんの人に頼られるようになっていたんですね。特に後輩からいろんなことを聞かれ、それが嬉しかったというか。あの時に感じていた先輩に囲まれている中働きたいという感情は無くなっていて、頼られる今にやりがいを非常に感じていました。

 そう、ここからは完全に自分の驕りかもしれませんが、あの時自分に安心感を与えていた先輩に、私はこの時少し近づけていたのかもしれません。後輩からしたら、私は頼れる先輩になれていたのかもしれません。もちろん謙遜したいですが、そう思えた自分にも少し誇らしさを感じていましたし、そう思ってくれているのなら自分ももっと頑張らなければならないとより一層思いました。
 実際、最後にここを辞めた時、ある後輩から「結構マジでこれまで関わった年上の方で一番尊敬しています!」って言われちゃいました。流石にこんなこと言われたら嬉しいですよね。その子は中学高校と部活が同じで、まあ長い期間先輩後輩として関わってきたので、シンプルに自分がやってきたことが少し報われたのかななんて思いました。

 だからこそ、そんな場所で働くのが楽しくなっている最高潮の時期に、バイトを辞めなければいけないのはとても辛かったです。まさか、働き初めの時に、こんな気持ちになるなんて思ってもいませんでした。最後の1ヶ月なんて、バイトに行くのが楽しかったですし、辞めたくないなと思いながら働いていました。できることなら、休学明けもここでもう一回働きたいなとさえ思います(でも、基本黒髪でないとダメなので、諦める。それ以上に染めたい欲が強いから笑)。

バイトを愛せた幸せ。

このバイトの経験で学んだことはたくさんありましたが、
・できないなりにも、自分ができることをとことん突き詰めれば信頼は勝ち取れる
・自分の出来うる限りの全力でやっていれば、いつの間にか周囲の反応が変わっている
・人間関係を最初の入り口で諦めちゃいけない
というのは、私のこれまでの人生の中でも大きすぎる経験です。だから、大学1年生の夏、ふとタウンワークを見ながらここを選んでよかったなと。働き始め、何度も辞めたいと思っていたけど、たくさんの人に支えられて過ごせたなと。人から頼られるってこんなにも嬉しいことなんだなと。退職する時の従業員の皆さんに向けて書いたメッセージにも書いたのですが、私はここで働けてよかったと本気で思っています。他の人からしたら、ただのアルバイト生活かもしれませんが、私にとってはかけがえのない経験でした。

 多分、これは仕事にも通ずるやつなんですよね。頑張ってればいつかポジティブに働ける時が来るって。最初は恐怖しかないコミュニティが自分にとってかけがえのない環境に変わるのって。だからと言って、仕事からすぐ逃げるという選択を取ることに、私は決して批判的ではありません。もちろん今の時代は転職が当たり前になってますし(というかわて就活から逃げたし)、適応できないのなら次に進めばいいと思います。ただ、1本目の記事と被りますが、今の仕事をしてる時に「いつか楽しくなれるんじゃないかなー」ってほんの信じられていることは、素直によかったなと思います(と言いつつ営業を楽しめない自分もいるけど…)。

 とまあ仕事の話まで広がってしまいましたが、大学生にとっては当たり前のたかがアルバイトでこんなことを思える経験をすることができたのは私にとっての誇りです。
 だからこそ、ここでも言わせてください「アルバイトで出会った皆さん、本当にありがとうございました!皆さんのおかげで私はここまで成長できました!」

ps.引っ越して、家の近くのニ○リに行くのですが、まるで実家にいるかのような安心感があります。まだ、接客できるなー、なんて思います。つい癖で「いらっしゃいませー」って言ってしまいそうです。

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