見出し画像

空に行く

大事な人を失ったその日は綺麗な空だった。

「死んだらどこに行くのかな」君は呟いた。

「空に行くだけだよ」僕は答えた。

「それいいね」

君は僕を残して行ってしまった。

「もし私が先に行ったら、すぐには来ないでね」

「どうして?」

「色々と準備があるの」そう言った君は笑っていた。

すぐに行くと怒るだろうから、少しの間僕は空を眺めることにする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?