見出し画像

そばにいる

僕にはもう何もない。

生きてる理由も特にない。

何もかも失った。

もう終わりにしたい。

風が気持ちいい。

暗い街が下にある。

明るい月が上にある。

「なにしてんだ」

声をかけられた、気がした。

「昼間にも月はあるんだぜ」

彼の声を思い出す。

そうか、お前は見てるんだな。

夜になってようやく気づいた。

僕は自分の部屋に戻った。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?