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#10 曖昧さとダンスせよ 【0.デザイン思考】

自分は機械系のエンジニアリングデザインコースに所属しています。「東京工業大学エンジニアリングデザインプロジェクト(EDP)」というPBL形式の授業を通じて1年間デザイン思考について考えました。

思考の整理のためのnoteです。あくまでも自分の解釈です。
東工大EDPやデザイン思考について正確に詳しく知りたい方は引用している各記事や書籍を参考にしてください.



デザイン思考とは?

デザイン思考とは「ユーザーが抱える潜在的なニーズ(インサイト)を起点に解決を行う思考法」です.
顕在化しているニーズを解決した従来のプロダクトとの差別化が図れるので,これによって世の中にないプロダクトが生まれます.

企業の従来型の開発だとニーズが大きいこと(売れる商品であること)を確認しないと開発が始まりません.そのため,社会で顕在化しているニーズを解決する商品開発が主になります.
顕在化しているニーズに対する提案だと,どうしても類似商品との差別化や効率化を目指すことになってしまいます.豊かになった現代では,ユーザー潜在的なニーズの解決を目指すべきだという考えです.

ただ,あくまでもユーザーを起点とするため未来的な製品の開発には向いていません.その場合は,より情報感度が高いユーザーのインタビューが必要になりそうです.

デザイン思考だとこの本が一番有名だと思います.(現在進行形で読んでいます)

デザイン思考の歴史に関しては,教員のブログを貼っておきます.


5つのプロセス

デザイン思考では,以下の5つのプロセスを繰り返します.それぞれについては,次回以降のnoteで振り返ります.

  1. 共感 Wmpathize

  2. 問題定義 Define

  3. 発想 Ideate

  4. プロトタイプ Prototype

  5. ユーザテスト Test


”Dance with ambiguity”

=「曖昧さとダンスせよ」.スタンフォード大学機械工学デザインのラリー・ライファー教授の言葉です.
正解はなく,あいまいな状態が続きますが,それとダンスするように楽しめという教えです.

この言葉は毎講義の度に呪文のように登場します.EDPのTシャツが作られるならこの言葉が胸に入っているはず.


EDPとは?

=Engineering Design Project 東京工業大学エンジニアリングデザインプロジェクトの略称です.
東工大,修士課程のエンジニアリングデザインコースの授業の一つです.企業から頂いたテーマを元に半年かけてデザイン思考を用いたプロダクト開発に取り組みます.詳しくはHPをご覧ください.

授業に関しては以下の本に書いてあります.実際に授業をしている教員たちが共著で執筆しています.
noteを書きながら読み直しています.教育システムや教室の設計などかなり綿密に設計されていることがわかります.教育者の方がためになるかも.

過去の作品は以下のサイトに載っています.教員が書いたブログを読むとさらに深く理解できると思います.
過去の作品は何度も見ました(全てのプロダクトが良いわけではないけど)


EDPを受けるきっかけ

高専に通い,早くからエンジニアリングを学んでいたせいか,進路に悩む19歳の頃には機械工学の勉強だけではつまらなさを感じていました.専門技術の社会への活かし方について学びたい,研究してみたいというモチベーションで編入を決めました.

編入後,大学院へ行くことを決め,せっかくチャレンジするのならと調べているうちに東工大EDPにたどり着きました.休学~学部の間の様々な活動でアイデアを出すこと,熱のある環境で仲間と何かに取り組むことが好きだと気が付いたのもあります.

本を読んだだけで知った気になって「○○メソッドはもう古い」、「○○思考は使えない」と批判する人がいます。守破離の守ができていないのに派手でカッコよく見える破離だけ語るみたいなものです。

近い将来、何か新しい考え方に触れた時に、比較して評価できるよう自分の個性となる考え方が1つでもあれば生きやすいのではないかと思いました。
デザイン思考に元々魅力を感じていた訳では無いので極論はなんでも良いというのが正直な話です。

まとめ

ということで,デザイン思考の5つのプロセスについてnoteにまとめていきます.自分の振り返りといつかどこかで自分が使うことを期待して書きます.

かなり教科書的な文章が多くなりましたが、次回以降は自分の考えが多めです

適当に書いていたら,学部卒論くらいの文章量になりそうだったので分割しました.もしかしたら気分で一つのnoteにするかもしれません.

次は1.共感(Empathize)についてです.

マガジンにまとめていきます.


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