やっぱり吸いたくなるチョウセンアサガオ 【犬神家の一族編】 正月早々何をやってるんだろう僕は
あー、チョウセンアサガオの花が咲いている。いい匂いがするんだよな〜かぎたいなぁ〜。
ちょい待った!
以前、ネットで調べたら、こう書かれていた。
毒植物で、経口後30分程度で口渇が発見し、体のふらつき、幻覚、妄想、悪寒など覚醒剤と似た症状が現れる。(Wikipediaより)
やばい、やばい。うかつに手を出すんじゃない!
中毒事例
家の畑から引き抜いた植物の根を使って調理したきんぴらを食べた人(2名)が、約30分後にめまい、沈鬱となり、以後瞳孔拡大・頻脈・幻視等の症状を呈して入院。ゴボウと「チョウセンアサガオの根」を間違えて採取・調理し食べていた。(Wikipediaより)
やめよう、取って匂いを嗅ぐなんて絶対にダメだ!
やめろ!やめるんだ!匂いを嗅ぐんじゃない!
スゥー、ああなんていい匂いなんだ!芳香剤のようにとても癒される香りだ。スゥー、ああいい匂い『カ・イ・カ・ン』
いかん、いかん、めまいがしてきたぞ。あれ、なんだかとても眠いんだ💤グウ……
フゥアゥ、フゥアゥ、フゥアゥー
珠世「金田一さん、金田一たつじさん起きてください、事件です!」
金田一たつじ「うーん、頭が痛い…、一体どうしたんですか?」
珠世「スケキヨさんが、水田で死んでました。それも足だけ水田の上に出して…」
金田一たつじ「な、なんだって!」
金田一たつじ「ぎゃあーあああ、な、なんて恐ろしいことを!」
刑事「もしも、この死体がスケキヨであるならばスケタケ、スケトモを殺したのはう〜ん、やはり犯人は青沼静馬では?」
金田一たつじ「犯人は青沼静馬ではありません」
刑事「なに?犯人は青沼静馬じゃないとすれば一体誰なんだ?」
金田一たつじ「なぜならこの死体こそが青沼静馬だからです」
刑事「青沼静馬?じゃあスケキヨは生きているのか?」
金田一たつじ「スケキヨ君は生きているし、そして犯人は静馬でもスケキヨ君でもありません」
刑事「君はなんて、いけずなヤツなんだ。犯人は静馬でもスケキヨでもないというと、ますます迷路にはまっていく」
警察「検視の結果、水死体は青沼静馬と断定しました」
刑事「くそ!金田一の言うとおりだ!」
金田一たつじ「みなさん、このあと17時に屋敷の大広間に集まってください。この事件の犯人をお教えします」
大広間にて
松子「ワタシたち身内の者まで疑われるなんてあんまりだわ、金田一さん」
竹子・梅子「そうよ、そうよ!」
金田一たつじ「まあまあ、落ち着いて話を聞いてください。まずは大事なお客さまをお呼びします。どうぞお入り下さい」
スケキヨが大広間に入ってくる
スケキヨ「か、母さん」
松子「スケキヨ…スケキヨなのね?よくまあ無事で…」
スケキヨ「母さん、すみません遅くなりました…」
金田一たつじ「では早速ですがこの事件の犯人はあなたですね!松子さん」
松子「わ、わたしが?あなたは何の権利があって人の家のことに首をつっこむのです?」
竹子・梅子「そうよ、そうよ」
金田一たつじ「一連の流れをお教えしましょう。犬神佐兵衛の遺言状には孫の野々宮珠世と結婚するならば、その結婚相手に犬神家の全財産を与えると書かれていました。結婚相手はスケキヨ君、スケタケ君、スケトモ君の三人の中から選びなさいと。そして松子さん、あなたはご自身のの息子であるスケキヨ君に財産が渡るよう、竹子、梅子さんの息子であるスケタケ君とスケトモ君を殺害したのです」
松子「ホッホッホ証拠もないくせに適当なことをおっしゃって」
竹子・梅子「そうよ、そうよ」
金田一「スケタケ君の殺害はこうです。ギャァーと背中からハサミで刺しました。ギャァーっとね」
竹子「ああーひどいわ…」
松子「……」
金田一「スケトモ君の殺害はこうです。ギャアアアーと固い紐で首を絞めました。ギャアアアーっとね」
梅子「ひどい!ひどすぎるわ」
金田一「そして、スケタケ、スケトモ殺害の現場を偶然見た人がいました。スケキヨ君と青沼静馬です。静馬はスケキヨ君の母親が殺人者であることを他人にもらさないという条件でスケキヨ君を脅し、珠世と結婚して犬神家の財産を狙う考えでした。戦争での火傷で顔の皮膚がただれ、仮面を被っていたのはスケキヨ君ではなく静馬でした」
刑事「静馬?」
金田一たつじ「静馬は犬神佐兵衛の愛人の息子であり、母親が犬神佐兵衛の三姉妹、松子、竹子、梅子からひどい仕打ちを受け、とても貧しい生活を強いられ最後は病気でお亡くなりになりました。その一部始終を側で見ていた静馬が犬神一族に恨みを果たそうと犬神家に近づいたのです」
刑事「うーむ、なるほど。で静馬とスケキヨ君との関係は?」
金田一たつじ「スケキヨ君が松子さんの息子であることが分かると静馬の方からスケキヨ君に近づいたのではないでしょうか?あくまで犬神家に恨みを果たす為に…。静馬はスケキヨ君に松子さんが殺したスケタケ君、スケトモ君の死体を人形と並ばせたり、屋根の上に運んだりとさせました。あたかも犬神佐兵衛の怨念と祭り上げるようにね」
刑事「そうか、偶然にも松子さんがスケタケ君を殺した現場を見て、その瞬間からスケキヨ君は静馬の奴隷へと成り下がったわけだ。しかし、静馬はどこで誰に殺されたのか?」
金田一たつじ「今まで仮面を被りスケキヨ君になりすましていましたが、母の恨みを果たすことに快感をおぼえた静馬は松子さんに自分の正体を明かしてしまいます。松子さんは危機感を感じたのでしょう、静馬が油断している隙を狙って斧を振りかぶり静馬を殺してしまいました」
刑事「なんと残忍な…」
スケキヨ「恐ろしい偶然が何度も重なったのです。たまたま同じ軍隊に入った静馬とは歳も近いということもあり、徐々に仲良くなりました。でも犬神家と関係があるとは夢にも思わなかったのです」
珠世「スケキヨさん…」
松子「父の怨念から逃れられなかったの.....。まるで犬神佐兵衛にすべてコントロールされているように。刑事さん、わたしはともかくスケキヨも刑に問われるのでしょうか?」
刑事「情状酌量の余地はあると思います。軽い刑で済むと」
金田一たつじ「わたしの好きな格言を聞いてください。『愛のもたらす犠牲はあらゆる犠牲の中で最も高価なものだ。だが、自分の最も独特な点に打ち勝つものは最も美しい運命にあずかる。(ゲーテ「温順なクセーニェン」第八集から)スケキヨ君、この世で最も貴重なものは御自身の心ですよ。さあ自首をして下さい」
スケキヨ「は、はい」
たばこを吸う松子
松子「珠世さん」
珠世「はぁ」
松子「珠世さん、あなたスケキヨが刑を終えて出てくるまで待っててくれるわね」
珠世「お待ちします。スケキヨさんさえお望みなら…」
松子「そう、よかった。スケキヨ、珠世さんを父の怨念から解いておやり」
バタっ 倒れる
金田一たつじ「しまった!たばこだ、このたばこには毒がしこんである。くそっ!」
スケキヨ「母さーん」
終わり
心ひとつで幸せにもなるし不幸にもなる。ただいま時刻は大晦日の23時41分。正月早々何をやってるだと、お思いになりますが相手を敬う心があれば人と人とのいさかいが減るのではないでしょうか。2022年は感謝の気持ちで人と接したい。
noteでのさまざまな人への感謝、日頃お世話になっている方々に感謝して2021年を締めくくりたいと思います。
本当にありがとうございます🤗よいお年を!
あっ年が明けちゃった💦
新年明けましておめでとうございます㊗️
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