3月定例会一般質問全文掲載①酒造プロジェクトについて

 東川町に建設が予定されてる日本酒の酒蔵について、3月16日の議会で一般質問しました。
東川町の運営についての町長の考えが良く理解できる答弁です。
非常に長文ですが、ぜひご一読ください。

質問内容の骨子
「酒造プロジェクト」について

・東川町に公設民営で酒造施設を開設する意味と目的について
・なぜ日本酒なのか
・民間事業者を公募する方法の透明性について
・事業の見通し、展開、堅実性について
・公共施設の維持管理費について
・建設費の15%の自己負担は町内事業者に不公平感を抱かせるのでは
・議決前に建設が報道されるのは議会軽視では



飯塚
Q:東川町に公設民営で酒造施設を開設するということで予定されていますが、公設でつくると意味と目的について、改めて町長からお聞かせください。

町長
A:基本的な事項として、町が何をすべきかというところでしっかり共有しておく必要が私はあるのでないかと思っています。

私たちは町づくりをしていますけれども、行政は何をやるかっていうと、住民の皆さんの福祉の向上を図るということでありまして、福祉とは何かということを私はいつもお話を申し上げておりますが、住民の皆さんの繁栄であり、安全安心であり、狭義の意味の児童福祉とか、高齢者福祉とか、母子福祉とか、色々ありますが、そういった福祉、或いは教育含めてありますけれども、今の状態よりもより良くするというところに私たちの使命というのがあるんだろうと思います。そのためには何をすべきか。やっぱり3GEN確保と循環だと思うんです。

3GENとはいうのは何かと言うと、人間の「GEN」です。それから、資源の「GEN」です。財源です。人間、資源、財源というものをどう回すかが非常に重要なことだと思うのです。
少子高齢化、人口減、誰でもわかっている。我々がしなければいけないのは、そういうことに対して、未来に向かって何をするか。

色々な議員さんからも、これをやるべきであるというようなご指摘等ある訳ですけれども、それを実現するためには、人がいなければいけない。財源がなければいけないということになりますので、それをどう回すかということが非常に重要だということであります。

それから、もう一つまちづくりとして大切なことは、町の価値をどう高めていくかということであります。
自然の価値もある、文化価値もある、環境の価値もある、或いは無形の価値をどう高めていくかということが大変重要ではないかと考えています。

例えば、私ども写真の町を展開している訳ですので、写真に関わる事業はないかということで、例えば産まれた赤ちゃんの写真とか、或いは傘寿、80歳の時の写真をしっかり撮って家族にお配りをし、伝えていただこうとか、これも新たな事業で、或いは君の椅子事業ということで、東川の方々に椅子を作っていただく、そのときに、素晴らしいクラフトがある、そういうものを付けてお贈りをする。東川ではこんなことがやるんだと。受けたお母さん、お父さん方も、こういうものまで付けてくれるんだというような喜びがあるんじゃないかと思いますし、或いは家具職人の方が沢山いらっしゃいますけれども、そういった方々の作品を公共施設にしっかりと配置をする。公共施設に来た方が、東川でこんな素晴らしい家具があるんだ、テーブルがあるんだ、椅子があるんだというようなことを言っていただく。これも一つの町の価値ではないかと思うんです。

ですから、私たちは、住民の皆さんと手を組んで、町の価値をどう高めていくかというところを取り組んできているんだということをひとつお願いを申し上げたいと思います。

それは私たちだけが良いということじゃなくて、共に、共和・共生・共栄という、お互いに良くなっていくところを導き出して、そして向上していこうというところにあるということ。

そして、もう一つ大切なことっていうのは、議員さんもそうですし、私もそうですが、選挙で選ばれた者というのは、住民の皆さん方の福祉向上のために仕事をする訳です。

ある一つのそこだけを見て良いとか悪いとかという判断ではなくて、我々としては、稲を植える気持ちでなくて木を植える。稲というのは1年で収穫できる訳ですけども、もっともっと長い目で木を植えるような気持ちで仕事をしなければいけないということ。
そして、木を見るのではなくて森を見る。一つ一つのことを見るのではなくて全体の森をどういうふうに育てていくかという、そういう森づくり、森を育てるような気持ちで仕事をしていかなければいけないんだろうと、考えております。

それから、色々なニーズがありますけども、財源というのは黙って待っていても来ないんです。時代の変化に順応できるように迅速に対応していくということだと思うんです。

東川の町が、人口があまり減らない、活力がある、財源も生まれている。何が他の町と違うか。それは、議会の皆さんと我々町長が同じ方向を向いて仕事しているということです。
住民の皆さんの幸せづくりのために迅速に対応している。時代の流れに。そこが私は色々高い評価を他の市町村、或いは学者の皆さんから評価を受けている点ではないかというふうに考えます。

それで、ちょっと長くなりましたけれども、公設民営の話をさせていただきますが、私どもが町を活性化させようというときに、民間の方が投資をするとき、二つあります。民設民営、これは当然でしょう。それから、公設民営というのがある訳です。
飯塚さん写真家でありますから、写真家の方を例に取ってみましょうか。ある写真家の方が東川町へ移住をした。そのときに、住宅、或いはスタジオをつくるといった場合に、私たちは公費を使って支援をするんです。支援をするんです。例えば、住宅建設、何年か前ですと1戸当たり200万円しました。それから、スタジオかなにか、カメラを買うとか、そういうふうになるときには3分の1、100万円というのをしているんです。
個人の資産形成のために300万円の公費を使う。300万円のうち200万円は一般財源、住民の皆さん方の納めた税金なんです。残りの100万円っていうのは国のお金です。こういう300万円を交付する。
そのことだけを捉えると、個人に対して、例えば写真家なら写真家、クラフトならクラフトでもいいんですけども、300万円も公費を使うと。これけしからんと。こういう話になるかもしれません。

しかし、そこだけを捉えるのではなくて、その300万円を交付したということが町全体にとってどういう効果を生んでいるかというところをしっかり見るということが大切じゃないかと思うんです。
住宅を建設していただきました。住宅が建つということは投資しているんです。投資しているということは、仕事が純増している。木材の需要も増える。或いはその中の家具も増えるでしょうし、或いは電化製品も増える。それから、その方が住むことによって地域の消費が増えるんです。それからまた、人口が増えることによって地方交付税も増えてくるそういう財源が住民の皆さんの幸せづくりに役立てることができるということなんです。

そしてまた、そういう来た方と手を結んで町の新しいものへのチャレンジということをやっている訳でございまして、それは飯塚議員さんもご案内通りだと思うんです。色々ご参加をしていただいている訳です。
その300万円を投資したのは、個人の税金とかなんかで回収するとなったら、それはなかなか容易にはできないと思いますけども。10年かかかるでしょう。そうではなくて、周辺に対する効果というところが非常に大きいということなんです。
ですから、個人に300万円出したということで議論をしてもこれは始まる話ではないということをまずご理解を賜りたいと思います。

それで、公設民営、東川町にあるのかと、こういう話になりますけれども、モンベルショップがそうなんです。
あの施設をつくるのに1億円かかりました。4,000万円は国の補助金。6,000万円は町の一般財源です。貯金をしていたお金を6,000万円取り崩して建設費に充当いたしました。
当時、6,000万円の貯金をしていても利息は0.1%くらいだったと思います。0.1%ということは、6,000万円貯金して年間6万円の利息なんです。
ところが、それを民間に投資に充てる。民間といいますか、町が投資をしてお貸しをすることによって年間120万円の利用料をいただいた訳です。20倍です。20倍の利益に跳ね返っている。
そして、6,000万円のお金というのは7、8年できちんと回収しているんです。
さらに、モンベルができたことによって周辺にカフェとかレストランができました。賑わっているんです。そういう方々がしっかり税金を払ってくれている。また、雇用の機会にもなっているということでございます。

それは、地方交付税だとか、そういったものにもはね返ってくるし、法人の方の税金にもはね返ってくる訳です。
税収がどうなっているかという話をさせていただきたいと思いますが、平成24年にモンベルがあそこに建設されました。
平成24年から平成31年までの間に人口は520人ぐらい増えているんです。6%ぐらい増えている。それに比較して納税義務者も当然と6%ぐらい増えている。だけど、住民税は13%ぐらい増えている。或いは法人町民税、これも10数パーセントということで、人口の伸び率の倍の率でもって増えている訳です。
その税金があるが故に様々な他の町で取り組んでないような事業も展開できているということなんです。

我々にとって非常に重要なことは、財源をどう確保するかということ。何もやらないということじゃないんです。

そこで、今回の酒蔵の話ですけれども、どこに建てるか。東の方に建てるんです。なんで東の方に建てるか。酒蔵が一つの観光資源にもなるという話を提案としてあるんです。
そういうときに、観光資源になれば、町中を多くのお客さんが車で通るんです。町中を通れば、必ず町で魅力的な展開をしていれば町に車を停める。停めることによってそのお店の消費が拡大されていく訳です。

それから、噴水なんかもそうなんです。何で東の方に噴水を建てるか、或いは湧水施設を整備するか。町中を通る人たちをいかに増やすか、そして市街地の皆さん方の消費をいかにして増やすかというところに大きな視点があるということをまずご理解していただかなきゃいけないと思います。

今回の3億5,000万円というのは全て公費ですけども、公費ですが、全部特定財源なんです。それから、町は借金しますから借金を払わなければいけません。その借金を払う分を、事業者である三千櫻が前もってしっかり払っていただくということでありますから、町の一般財源はモンベルと違って一切出さないんです。
途中でやめたとしてもその施設は残る。残れば次の人に貸すということができる訳です。

人口が、3家族が入ってくるということですから、最低で6人ぐらいの人口が増えてくる。そして雇用が増えるということであります。さらに、地域の消費が伸びる。地方交付税が増えるということで、住民の福利厚生に大変大きな貢献を果たすということなんです。
ですから、個人の事業の資産を増やすには公費を使ってもいいよ。だけど、民間、法人が入ってきてやるときにはおかしいなんていう議論にはならない訳です。
その企業が入ってくることによって、町に対してどれだけの貢献があるのかということをしっかり考えてやるべきだと思います。

それからもう一つ、JAさんが大きな事業を展開しようと計画いたしております。4、5年先になるんでしょうけども、カントリーエレベーターをつくると。
約40億円ぐらいかかる訳です。20億ぐらいは国のお金ということですけれども、残り20億を地元が負担をしなければいけない。生産者も負担する。農協さんも負担をする。町も応分の負担をしようということがいいだろうと考えています。この財源を何で確保するか。やっぱりふるさと納税のようなものを活用する。
そういうときに、魅力的な地盤のお酒。水とお米があって、それを流通させるというふうになれば、ふるさと納税も増える。そのことによってカントリーエレベーターが円滑に運営できる。そして、農家の皆さん方の所得が増える。増えれば町が良くなるということなんです。

我々考えていくときには、事業主よし、町よし、住民よしで三方よしで考えていく必要があるんじゃないかと思います。
その点十分ご理解を賜りますようにお願い申し上げたいと思います。


飯塚
Q:何故お酒なのか?  お酒のニュースを聞いて、町民の方で、日本酒そんなに飲まないとか、興味がないとか関心がないという方も多いようですが、その辺りをお聞かせください。


町長
A:私は、町を自慢するときにこういうお話をいたします。多分皆さんも同じかもしれませんけれども、東川町の自慢というのは、大雪山があって、雪が素晴らしくて、水が素晴らしいんです。水とお米です。家具も素晴らしい。
水とお米というお話をいたしますと、当然お酒があるんですよねと。こういうお話になります。
日本人の文化として、水が良い、お米が良いとなると、やっぱりお酒と結び付いてくるんです。
残念ながら、私たちはそう問われた時に、お酒はありませんと。できればいいですねというお話を申し上げてきました。

東川の産業の素晴らしさを発信する、そして観光地から様々な人たちがやっている。その時にお持ち帰りいただく。地場のもの、お酒、お米と水で作られたもの。これは町の特産物の象徴に私はなるんではないかと思いますし、町のイメージを高める、町の創造価値、町の価値を高めるという話をいたしましたけれども、町の価値を高める上では大変大きな役割を果たすのではないかと考えておりますので、これは、お米、水というのは、どなたに聞いてもそうだと仰るんだと思います。

勿論、自然も素晴らしい、木工クラフト家具も素晴らしいと思いますけれども、第1次産業の象徴としてのお酒だというふうにご理解いただきたいと思います。

飯塚
Q:今回プロポーザルという形で民間事業者を公募する経緯がありましたが、公募期間が非常に短かったと感じています。
12月6日から25日くらいまで、約3週間の短い公募期間でした。
その方式も、東川町のホームページにトピックスで一行載って、それをクリックすれば先に進めるという形で十分ではなかったように思われます。
酒造免許を持ってない人が見ても仕方がないことである以上、例えば酒造の組合や業界に働きかけるとか、別の方法もあったんじゃないかと思いますが、それは行われませんでした。
今回のプロポーザル形式の公募する方法の正当性・公平性についてお聞かせください。


町長
A:まず一つは、契約をする、公募をする。公募をするに当たって、公募の内容というものに、例えば公募をしないでやりますと、一体どういう契約になっていたのか、どういう条件になっていたのかというところに不安を抱く町民の皆さんとか、或いはその他の方もいらっしゃるだろうということで、まずそこのところをしっかりと明示をするということで公募を取り入れました。

それから、公募期間が短いという話でございますけれども、これは先程仰ったように免許制だというところもある訳ですから、そんなに多くの一般の方々が関心を持っているということではありません。

そして、町が公募する前に、飯塚議員さんは得意のフェイスブックでしっかりと多くの方々に告知をしていただいている訳です。
ですから、そういう民間の方々の告知なんかもある訳ですから、告知が遅れていたということにはならないと私は思ってまして、そういう手助けを積極的にしていただいたということに感謝を申し上げている訳でして、ですから、これによって公募したかった人が遅れたということはないと思っております。適正な公募であったと考えています。


飯塚
Q:3月6日の北海道新聞に、七飯町の冨原商店という個人の商店の方が本州の方の酒造免許を譲り受けて、民間で4億円を投資して、国の補助金を受け函館醸造という日本酒の酒蔵を建設する報道がありました。
たらればの話になりますが、もしもこの方が東川町で公募しているということを知る方法があったとするならば、この方が名乗り出る可能性もあったのでと思います。

町長
A:結果論の話を今更しても始まりません。
私どもとしては、素晴らしい酒蔵が岐阜県の方がやってきてくれて、そして、東川町民とともに素晴らしいお酒を造ってくれる、この造ってくれることに大きな期待をしたいと思います。


飯塚
Q:今後のことについて伺います。
酒造が今後どのような見通しになっていくのか、展開についてです。
年間の売上目標や、施策について。
これは民間の方の運営になるので、どこまで町が関与できるのかはあるにせよ、町として把握している部分を聞かせてください。
また、東川町がこれからふるさと納税の返戻品などで買い支えるおおよその金額が、出ているようであれば教えてください。

町長
A:私どものまちづくりの大きな視点というのは、町の価値をどう高めていくかというところが大きな視点であるということはお話を申し上げました。

そして、町だけが良くなるということじゃなくて、東川町に住んでおられる皆さん方がより良い状態になっていくということ。そういう視点で、私は共和・共生・共栄というところをお話申し上げている訳です。

今回入ってくる企業の皆さんとも十分連携をしながら、ふるさと納税の株主優待として積極的に利用したいと思いますし、或いは観光地へ多くの皆さん方に来ていただく。そのお土産品として立ち寄っていただいて、そしてそれを消費していただいてお持ち帰りをいただく。併せて町中にも滞在していただいて、町中でもレストランとかカフェ等で消費をしていただきたいと思っています。

年間の売上高については、企業として色々と目標を持っておられるんでしょうけども、それは企業の方の企業秘密事項といいましょうか。公募はしておりますから目標としてはわかっておりますけれども、企業の方が努力をされて経営を安定的に乗せるということに期待したいと思います。

それから、株主優待でどれくらい使うかというのも、これからどんなお酒ができてどれだけ回すことができるのか。どれだけ協同の力で取り組むことができるのかということだと思うんです。

ですから、我々が大切にしたいということは、酒蔵、町中の中心、そして大雪山、或いは空港、或いは旭川のアイヌ文化、こういったところとどう結び付いて人の流れを生み出すか。その生み出す上の大きな役割を三千櫻酒造さんにも協同の力で担っていただきたいと、こんなふうに期待をしているところです。


飯塚
Q:公設民営ということで、酒蔵は町の公共施設になりますが、公共施設が増えていくことに対して懸念している町民も多いと認識しております。
現在抱えている公共施設の中でも、築年数が20年程経っている施設に関しては、雨漏りの問題などで、今回は文化ギャラリーの改築もあり、これから高齢者支援施設の新築計画、或いはデザインミュージアム構想なんていうのもあります。
今後、これは全て町の持ち物ということで、言い換えるならば守るべきものがどんどんどんどん増えていくことに対して懸念を持っております。
そして、酒造の修繕費は20万円を超す修理代がかかった場合は、町の負担だということを聞いており、なお不安が募っているところです。
もし今後の維持管理費の見通しとかありましたらお示しいただければと思います。

町長
A:まず一つ、重要なことは、公共施設が多過ぎるんじゃないかと。或いは町が持っている財産が多過ぎるんじゃないかと。こういうご指摘かと思うんですけれども、どうしてそういうふうになるんでしょうか。私はよくわからないんですね。負の財産を持っている訳ではないということをしっかりご認識をいただきたいと思うんです。

町中にある施設、或いは今つくろうとしているお酒の施設、これ借金ないんです。借金のない施設が沢山ある。それは負の財産ではない。プラスの財産なんです。

我々は、借金を未来に付けようとしているのではない。資産でも形のあるものを残す。その時々の世代の人たちがこの施設をどういうふうに利用しようか。そして、有効活用していく。場合によっては民間に売却したらいいということもあるんではないかと思うんです。ですから、それはそれぞれの時代の人たちが、このように議論をしてどう利用するかということを考えたら私はいいんじゃないかと思うんです。

ですから、色んな町の財産が沢山あります。利活用しています。せんとぴゅあにしても、それから、キトウシの森林公園はちょっと古くなっていまして整備をしなきゃなりませんが、文化ギャラリーの施設にいたしましても、町の財源を使わないで運営できている。

建物も町の住民の皆さんの一般財源使ってないんです。国のお金とふるさと納税でやる。運営費は、文化財、写真の町に3,000点ぐらいの文化財がある。その1点1万円国は支援をすると。それで3,000万円入ってくるんです。運営費は全てそれで賄われるんです。
そして、住民の皆さんが、老若男女の方がそこへ行って、写真だとか談話だとか、色んなものを楽しむことができる訳です。

それから、せんとぴゅあ、後程ご質問がございますけれども、そこも運営費は住民の税金は使ってない。それは、私たち住民だけがその施設を使うんじゃない。国内外の人たちが寄って来ていただいて、その方々も負担の一人だということで運営がなされている訳です。
それから、町のレストランとかカフェの方も店を開いていますけども、東川住民だけを対象にして大きな施設をつくったりしている訳じゃない。東川住民も、それから住民外の皆さん方に来ていただいて、その施設を運用しようと、運営しようというふうに考えていると思うんです。

私たちがこれから色んな施設を運営していく場合に、住民だけが負担してやろうとすれば、飯塚議員が心配しておりますように、人口減少になる、或いは少子高齢化なる。負担する人が減っていく。大変じゃないかと。こういう話なんだろうと思うんですが、そういうことを考えるのでなくて、我々はもっと前向きに、多くの人たちにどう利用してもらうかということを考えるのが我々の責務だと思っております。

それから、修理費が色々かかるのではないかというお話でございますが、幾つかの施設については長原副町長から説明をさせますけれども、殆ど住民の皆さんの一般財源は使わないと。それで直そうというふうに考えている。
ですから、その時々の行政を担当する議会と町長がしっかりと連携をしながら運営をし、財源を確保していくということが私は求められているんだと思うんです。そういう意味で深いご理解をお願い申し上げたいと思います。

長原副町長
A:ただいまの公共施設の維持管理といいますか、修繕と言っていいと思いますが、もうそろそろ時期が達しているんじゃないかというご質問、私もその通りだと思っています。

文化ギャラリーの話もありました。今高原ホテルの話もにわかに雑誌等に出ておりますけれども、それ以外にまちづくり計画の5か年計画の実施計画の中の教育の関係からいうと幼稚園の大規模改修やります、各小学校の長寿命化計画、新小学校は別としても、一、二、三、中学校やりますとか、あと、文化関係では、それぞれ東町会館だとかやりますとか、あと社会体育系では海洋センターの大規模やりますとか、グラウンドのトイレ直しますとかって相当量の修繕工事をこの5か年間の中でやろうということで今見ております。当然、道路橋梁も入っています。

そんな中で、やはりそういう時期が来ているものですから、新築ということも、それは一つの方法ですし、維持管理ということも相当一つの町としての重要な課題として押さえております。
実施計画につきましては、まだ固まったものではございませんけど、またそれを見て不足の点があれば色々ご指導いただければ。重点的な長寿命化対策と思っておりますので、ひとつよろしくお願いします。


飯塚
Q:3億5~6000万円の
設計費込みの工事費の内、事業者の負担が5,400万円程度でこれは、辺地債分の町が償還すべきところの部分だと説明聞いています。要は町の持ち出しがないということですが、事業者が負担する分というのは5,400万というと、総事業費に対する約15%で済むということです。
一般の民間事業者、個人事業主でも、開店する場合、先程200万とか100万円とかっていう町からの補助があると聞きましたが、通常15%の自己負担で済むっていうことはあり得ません。
個人事業主が沢山いる東川町において、こうやって15%の負担額に対して、有り得ない優遇じゃないか、不公平じゃないかっていう声もありますが、これもやはり国がお金を払うから、事業者の負担が5,400万あるからいいじゃないか、そういう認識でよろしいでしょうか。

町長
A:まだご理解いただけていないのが非常に残念でございます。

私は先程からお話を申し上げておりますように、個人事業者であろうと、法人であろうと、必要なものはやっぱり町がお手伝いできるところはすると。それは、先程お話を申し上げたように、共和・共生・共栄、お互いに良くなっていく。そして、それは町だけでない、事業者にとってもいい、そしてここに住んでいる町の住民にとってよいということがなければいけない訳です。
先程お話を申し上げたように、雇用の機会の確保になり、そして地域の消費の純増になり、住民税の増加に繋がり、地方交付税の増加に繋がっていく。そういうものが町にとってプラスになる。住民福祉の向上に貢献するからなんです。

それから、3億5,000万、10数%と言いましたけども、我々は10数%と言っていません。20%って言っているんです。
ですから、これから建設が入札されて行われていくでしょうけども、その中で20%相当を前納してもらうといいましょうか、補償金というか、返さない補償金というような性格でもらうということにいたしております。単なる民間に対する補助じゃないと。

それから、個人に対しても200万、300万出すんですが、個人の資産を増やすために私たちは支援しているものでは全くないというところをしっかりご理解をいただければ、今のような議論には私はならないと思うんです。
仮にあったとしても、それは飯塚議員さんの方からそういう不安を抱いてる方にしっかりと説明をしていただくということが大切ではないかと、このように思っています。


飯塚
Q:水質についてお伺いします。今、東川町、自然の地下水を享受できる素晴らしい町だと言われましたが、若干マンガンが含まれる事例が出たり、砂が混じるとかということもあり、お酒造りに欠かせない水の部分がちょっと心配です。
現在国営の農地再編整備事業が行われていて、その影響で水の出がおかしくなった事例も聞くのですが、建設地が東側の国営農地再編事業の辺りに係る部分であり、その水質の調査がされているのかどうかお聞かせください。

町長
A:水の問題については長原副町長から答弁させたいと思いますけれども、酒造りにとって非常に重要なことは、鉄分が多くあると良い酒ができないという話を聞いております。

ですから、本町で色んなところが水が不適だというところがあるんですけども、それは鉄分なんですね。鉄分とかマンガンが多くて飲料にはあまり適しないのではないかというふうなところがございますけれども、水質についてはこれからしっかり調べていかなければなりませんけれども、水質の関係については長原から答弁をさせたいと思います。

長原副町長
A:本件、酒造の水質の前に、国営緊急農地再編整備の水の関係がお話ございました。
今2か所程水が枯れているというか、少ないという案件がございますが、いずれも、沢水といいまして、平場の水ではなくて山の方から湧き出ている水を利用している方が、国営の工事をやって水が減少してるということで、俗にいう地下水の水とはちょっと訳が違うということでまずここは切り離していただきたいと思います。
なお、本件につきましては、国の方でしっかり対応するというふうに確約を得ているということを申し添えます。

酒蔵の水につきましては、今町長から話ありましたように、鉄とかマンガンとかは別として、それ以外の水質について、あまり瓶に入れる際に造るものとしてそんなに大きな差はないと。地下水で本当に良い水であればいいんだっていう言い方をされているので、どの項目がどうだっていうことはまだこれからの問題ですけど、総じて、まずはあそこの池の湧き出ている水を使うものではない。地下にやはりボーリングを掘って地下水を掘ると。

周辺、農業振興公社がありますが、これは町の所存で農協が主体している、あそこの水は非常に良い水が出ているという実績があって、人に言わせば大雪旭岳源水より農業振興公社の水の方が水質的には恵まれてるよねっていうぐらいの水があそこに出ているっていう事実がございます。
そんなことを踏まえながら、あの周辺でございますので、まずは地下水の調査、ボーリング調査ですが、それを着工と同時に着手したいというふうに考えておりますので、その辺は推移を見ていただければと思っております。

飯塚
Q:全員協議会等でこれまで議会にも色々この件について説明を受けており、建設にあった金額からしても議会の議決案件であると認識していたのですが、今回単独の議案にならなかったということでしょうか。
新年度の予算の中に組み入れられての議決になるのかどうか、お聞かせください。

町長
A:予算の中には措置されているというふうに思っています。
それで、実際に議決は単行議決というか、それだけで議決を取ると。請負業者がどこになって、金額はこれだけ、これこれですよというような議決になっていきますので、今の予定では5月に入りましてから国の事業採択を受けた後、入札を行って議会の議決を得て着工ということになる予定でございます。


飯塚
Q:まだ建設が決まった訳ではないと思っているのですが、新聞をはじめ、これまでに東川町に酒造ができるとの報道がされております。
それに対して、町民の方からも、議会は議決もされてないのにこうやって報道されていて、どういうことなんだと。議会をないがしろにされてるんじゃないかと言われることもあり、私個人もそういうふうに感じているところもあります。
それに輪をかけるような形で、3月10日にNHKのテレビニュースで6分間程特集が組まれておりました。これは、今を遡ること6日程前ですが、どうして今日の議決を待てなかったのか、どうして3月10日の放映をされたのか、そこをどうしてストップさせなかったのかを聞かせください。

町長
A:これは、事業を進めるというときに、議会の議決を求めようとするときに、根拠のないものを議会の予算議決に求めていくというのはできないと私は思うんです。
これは、議会の議員さんとも何回も報告をさせていただいている訳です。公募も、実は議会の議決前なんです。そうですよね。

ですから、そういうところを含めて、間に合わすためにはこういう順序で進めていきますよということをお話申し上げている訳です。
ですから、議会の議決前とか議決の後だとかっていうことじゃなくて、建築業者もこれから決まっていくんです。つくるということはもう決まったんです。予算議決はこれからもらう訳ですけれども、それでないと物事は進まない。
議会の議決が終わって、実は、公募しました、いませんでした。議論をして、いませんでしたと。こんなことにはならない訳です。
ですから、順序を作っていくときに、今のような順番で行った。その時に、たまたまNHKとか、どっかの新聞社とか雑誌の方が、そういうことがあるんですねと。それはこっちから出した訳じゃなくて。それで取材に来た訳でして、取材を拒否するなにものもない。これは町の、さっき言いましたように、価値の創造に大きく貢献する訳ですから。

議会を無視したなんていうことは全く考えておりませんし、飯塚議員さんもそんなこと思ってないと思うんですけども、今思っているような話されましたけれども、全然情報公開しないである時突然出したっていえばそうなるかもしれませんけど、そんなことはないと思うんです。

ですから、これは議会の議決をいただいた、その後、建築業者を決めて着工して、そこに入ってきてもらうということになる訳です。
ですから、今の段階では、決まったという予定で報道されているということでありまして、正確には議決された後がそういうことになるということだと思うんです。
ですから、今まだ計画の中でのテレビ放映ということだということだと思います。我々も大歓迎だというふうに思っています。