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ありったけ全部

小説家になりたい。家族にも友人にも、ほどんど打ち明けたことはないけれど、ないからこそ、noteが1か月続いたらここに書いてしまおうと思っていたことだった。2年前くらいからぼんやり思っていることであり、noteを始めたきっかけでもある。

小説家を目指しているのに、なぜ毎日投稿?とも言えるかもしれない。その時間、小説を書くのに使った方がよっぽどいいんじゃない?その発想自体が、逃げなんじゃない?就職もしたいし小説家にもなりたいし、でも大学在学中はサークルも恋愛も全部全部頑張りたい。そんなの欲張りすぎるんじゃない?そもそも自分ってそんなにキャパシティあるの?

今でもよく立ち止まるし、どれかが上手くいっているのかといえば、「上手くいっていない」という答えがまだ出る。でも、それでもやっていきたい、がんばってみたいという自分の気持ちを認識させてくれたのが、朝井リョウさんのインタビューだった。

7、8年間、ひたすら投稿しては箸にも棒にもかからない状況でしたが、諦めずに書き続けていられたのは、書いたものを学校の先生に突如提出しては読んでもらったりして、“読者の反応”をどうにか生み出していたからだと思うんです。(中略)尊敬するさくらももこさんからの影響まみれの日常系エッセイをブログ的に書いて、アクセスランキングで1位になったこともありました。出版社への投稿って、最終選考にでも残らない限り何の反応もないんですよね。だから、身近な人に読んでもらったりネットにアップすることで反応を無理やりにでも生み出して、やる気を持続させていました。

朝井リョウさんは、私の永遠の理想だ。サークルも就活もこなしながら、大学在学中に作家デビュー、そこからもごりごりと作品を発表し続けるストイックさには感服する。そんな朝井リョウさんの言うことだからこそ、良いんだ、と肩の荷が下りた。全然だめで落ち込んでも、いいんだ。反応を求めても、いいんだ。ある意味回り道のようなことをしたって、いいんだ。

ぽんずさんへの敬愛もあり、noteを始めることにした。ぽんずさんがnoteを始めたきっかけである、「3か月間、毎日文章を書き続けられたらライターの素質がある」という伊佐知美さんの言葉も心の片隅に残っていた。

(ちなみに、敬愛する朝井リョウさんのインタビュー全文はこちら)

小説の応募も、実際箸にも棒にも掛からなくて、「だめだったか、やっぱり」と思うことばかり。でも、たった最初の一行でも、すぐにボツにされていたとしても、誰かが目を通したのだと思うと、ほんの少しだけドキドキする。どんな内容でも、腐らずに書くこと、書き終えることが大事だということが、少しだけわかる気がする。

在学中にデビューだなんて、夢のまた夢だけれど。サークル選びでさえ迷宮入りしてしまうくらい、人生へたっぴだけど。長い人生のスパンを、しっかり助走に使って、いつか大きく飛んでみたい。色んなこと言い訳にせずに頑張るんだぞ、自分。




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