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ゲームサウンドはやることが多い

ちょっとつぶやいたのを、ノートにもまとめてみようと。

ゲームのサウンドは物量との闘い

これってサウンドのメンバーが相対的に少ないのもあるかもですね・・・

まず、自分の今の立場だと、もっとサウンド増やしたいです。
ゲームのサウンドってやれることがいくらでもあるので、めっちゃ面白い分野なのですが、なんだか忙しい。
ゲームに音が鳴る部分すべてをカバーすることになるので、ゲームの規模が大きければ、それだけ再生設定や確認に時間がかかります。
どんな仕組みで鳴らすのかとか、いろいろ考える。

ボイスが多いタイトルも最近は多いかな

ゲームにもよるけど、たまたまアドベンチャーっぽいゲームに関わっている都合、ボイスが一番手間がかかってしまっている部分がある。
ほとんどの時間ボイスが流れているということは、そのゲームにかかる時間の大半を設定することになる。
これは、相当効率よくしていかないとまずい。
例えばゲームの遊ぶ時間が10時間だったら、まじで10時間確認に時間がかかる。さらにいうと、言語が複数(日本語、英語)とかあると、それだけで倍の時間とられる。
制作にかけられる時間は限られているので、相当効率よくしないと時間が足りない。

ボイスデータができるまででも、かなりの人がかかわる。まずシナリオができて、セリフの台本がそこからでてくる。
ゲームに合わせた調整(演技や世界観のすり合わせ)などもあったり、追加で収録などもでてくる。
声優さんのスケジュールとレコーディングスタジオ、収録に立ち会うメンバースケジュール管理、それから、ボイスのID振りや、データ管理方法、バリエーション管理や、特殊ボイス(歌とか、ガヤボイスとか)とにかく奥が深い。 これらに合わせ、翻訳や、海外ボイス収録など、データ納品後の整音作業、焼きこみエフェクト設定、リアルタイムエフェクト設定、音量調整などなど・・・ とにかくやることが多い。

開発時間短いのにどうしてできているか? 経験から想像で

例えばゲームの遊ぶ時間が10時間だったら、まじで10時間確認に時間がかかる。さらにいうと、言語が複数(日本語、英語)とかあると、それだけで倍の時間とられる。
制作にかけられる時間は限られているので、相当効率よくしないと時間が足りない。

2022-11-06追記


これ、スケジュールを管理するときに忘れがちですが、音は確認に実時間かかるのです。

あと、なんでも一発クリアなんてことはない。

試行錯誤、エフェクトを変えたり、ボイスもリテイクがあったりすれば、そのたびに時間が吸われます。

演出が変わったり、間の取り方が変わったりとか、その都度、全体の流れがまともか、音楽や環境音と合わさって問題ない感じにできているかなど、
調整と再確認の繰り返します。

いろんな人の時間を奪う 
サウンドとかかわる演出の人の時間も相当かかる。

ゲームに組み込んでみてから、間やリズムがおかしいとかあれば、微妙な間の調整や、エフェクト的に調整を行う場合もある。

この調整の繰り返しがどれだけできるかが、クオリティを保つのに必要で、
実際は10時間を超えていますね・・・ 圧倒的に時間が足りないことになる。

→開発時間短いのにどうしてできているか? 経験から想像で、
ボイスであれば、演技や声の音量の幅、間の取り方などから、特徴をみつけ、リファレンスとするシーンを決めて、ここが通っていればOKというところ最短で見つけるみたいなカンのようなものが必要になる。

ノイズ耳(何に注目して音を聞くか)の持ち方も、
収録時のノイズ、演出的な不自然さがないか、エフェクトをかけた場合のノイズ、プログラムの処理的なノイズ、ユーザー視点での違和感など、
アナライザーやレベルメータなどの特徴からどの範囲なら問題ないかなど、データの数値レベルで検出したり、収録が間に合わない場合などは、代わりのデータ(合成音声とか仮ボイス収録とか)で代理でデータを用意しておおよそ予想して調整したりなど、
その試行錯誤(リテイクや、構成変更なども多々発生)のたびにどこまで確認して作業をすすめるかなど、どこかで割り切るところもでてきます。

ほっておくと無限に時間がかかります。
それではユーザーに届かないので、とにかくあらゆる手をつくして効率よくこなす必要がでてくる。
決して楽な仕事ではないですが、うまくいったときは・・・ もっと褒めてもいいと思う。

ゲームサウンドは一人の人が決めて作るのではなく、みんなで作るものだと思っているので、サウンドディレクターやコンポーザーが目立つのもわかり
ますが、裏方と呼ばれる人たちが影響しているのは確実にある。
裏方の人は実際、目立った人が評価されるのは喜ばしいと思う。
ゲームサウンドはゲームのためのサウンドになる。ゲームが評価されることはうれしい。

サウンドディレクターは方向性、演出の意図を読み取り、サウンドのトンマナを決めたり、あらゆる決断を迫られるし、コンポーザーはそれらを組みとって、素晴らしい楽曲を用意するし、声優さんや演奏家の方たちは最高の音を作り出し、レコーディングエンジニア、ゲームサウンドのエンジニアは最高のミックスで音を再現する。

サウンドをよくすることに対してプロフェッショナルでありたい。
プロフェッショナルな人材はいくらでも欲しい。

都合の良い作り方(試行錯誤)

ゲームはプログラムで動いているので、プログラムが正しく動作してそれに応じて音も鳴る。 どこでどの音をどのように鳴らすかの設定もある。
音は音だけでも、重なって鳴ると不都合なもの(同じ話者とか)繰り返し鳴ってしまって不自然になるものとか、いろいろ考慮する必要がある。

こういうトラブルに近いノウハウみたいなのは経験から学ぶことが多い。想定とは異なることが起きたりなど、開発の中で柔軟に対応する必要がある。
あらかじめ想定して設計していても、例外的なことはよくおこる。

必要なサウンド知識は膨大

ゲームはありとあらゆるサウンド芸術の手法をプログラムに落とし込む作業かもしれない。 映画、アニメ、作曲編曲、ミキシング技術、レコーディング技術、ライブ演奏、PA、パフォーマンス、サウンドスケープ、音響建築、空間デザイン、フィールドレコーディング、フォーリー、打ち込み技術・・・
それらの分野でどのように進化していて、それがゲームに応用できるかなどなど・・・

サウンドの工数、人員、増やさないとまずい

人がいれば、いろんなサウンド演出にこだわれるようになる。
ゲームサウンドはもっと面白く、楽しいものになる。と信じている。

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