移動とVR酔いの考察
8番出口VRで、普段VRを遊ばない人がVR遊んだ人の動画みていると、 酔う人はいるけど15分くらい遊べている様子だから、VR移動に慣れさせるゲームとして優秀な気がしてきた。
普通に酔うゲームなら1分(なんなら10秒とか)でも酔って、ダメージがたまって、数時間寝込むくらいになるから、 移動中心のゲームだとしてもゲームデザインとここ数年のハードの進化による酔い軽減効果はでているのだと 勝手に思っている。
(余談ですが、少数と思われますが何してもまったく酔わない人もいるらしい。幼少期の経験の違いとかありそう。)
昔のハード
2Dスクロール以前・以後みたいな
マリオブラザーズから、スーパーマリオとか
パックマンから、パックランドとか
移動に対してのご褒美が多いスタイルのゲームとか
求められているような気もする。
(一方向に移動しただけでもゴールがあってほめてくれるくらいのシンプルデザイン、 ビートセーバーとか音ゲーはあるいみ一定方向自動移動みたいな)
フレームレートが低くても
フレームレートが低くても、 表現がポリゴンでも
ドライブゲームとか
アーケードのハードドライビンとか
バーチャレーシングとかウイニングランとか
昔のゲームは脳内補間したり、実際のハンドルとかの筐体の揺れとかの体験で補っている印象。
スーファミのワイルドトラックスとか、かなり挑戦と冒険だけど、
最新のハードをカセットに入れるという力技だろうし、
トラックという、車の挙動がもっさりしている実際のモデルで、ゲーム性をデザインしているところが、技術的にわかっているデザインなのだなぁと感心していたり。
でも、それよりも、マリオカートのような方が受け入れやすいのも事実。
3Dマリオカートは、64からGC,Wii,Switchと進化している。
PSVR2であれば、グランツーリスモなのか。
ドライブゲームという、あまり、キョロキョロしなくて良いデザイン且つ移動できるデザイン。
(キョロキョロしても後ろまで振りむく必要はほとんどない、前方180度くらいでおさまる)
キョロキョロしても満足できるデザイン
8番出口でも きょろきょろしている人は、おそらく酔いやすいようにも見える。
この操作に対しての世界の動きに慣れるのに、出口番号が増える
という 細かい単位の報酬と、見落とすと0に戻るという駆け引きのゲーム。
移動して酔ったとしても、先にすすめば 報酬として飴がもらえるが、
目をつぶって、よく見ずに移動すれば、 鞭をうたれて戻される。
その鞭が、酔いとの戦い という物理的鞭になっている。
ホラーゲームとか、フロムゲーみたいな、きつい設定の鞭を受けたいという需要も世の中にはあるのかもしれない。
HMDをわざわざつけてまで体験したい という魅力があるのは良いところ。
手を動かして対処・目を瞑って対処
実況コンテンツとしても、面白い。
手を動かして、酔いをごまかしている人もいたけど、
脳をどうごまかすことができるかが、酔いの攻略なのかもしれない。
座って遊んでいるのに、立って移動している状況の絵が映る。
これは、かなり脳が混乱する。
この目の前で起きている状況は、体の動きと視覚情報の不一致になるもので、
酔っているのは、正しい反応で、
逆に酔わない場合は、この空間の体験をしっかり享受できていないかもしれない。
狭い部屋・大きく移動したい欲求
酔わない方法は、スティックでカメラ操作や移動をしないことなのかもしれない。
リアルに広い部屋を歩き回るゲームにはできない。
今までの既存の操作方法であるアナログスティック移動という技術を利用して代替しているけど、それも正解なのかどうか。
もっと万人向けハードに進化するとするなら、
移動に対して、視界全体を動かしても処理が違和感なく
スクロールが間に合うハード、
スティックの反応の解像度や
手をふったみたいな別要素での判定・反応動作とか、先読み技術とか
リフレッシュレートの高い体験のための計算力の強い
ハードの進化がほしいところなのかもしれない。
(余談ですが、7年前のゼルダの伝説ブレスオブザワイルドのVRモードとか、処理落ちが大変なことになっていて酔うだろうなぁと。カメラを動かしたりキョロキョロしなければ、酔わないとは思う。移動も可能なVR体験できるスペックに達していたらまた違った印象なのかもだろうなとも思ったりもしている。)
サウンドでなんとかできないかという相談も
酔い対策に対しては、サウンドはどれだけ効果があるだろうかというのも気にかけている。
処理負荷をかけずに、応答性の良い効果が出せる技術とか検討したい。
ただ、あんまり中途半端に変なことをしてしまうと
オーディオ処理でも3D酔いを誘発してしまう可能性はある。
視覚情報と、サウンドが、ずれてしまうと とても辛いものになる。
本当は先読みしたいくらいだけど、それは難しいので、応答速度全振りで、かなり高い優先度で処理をする必要がある。
音ゲーを、テレビとか、Bluetoothイヤホンとかで、やった時に、タイミングがずれるとか、 格闘ゲームで入力に対しての応答のズレとか、
それによる気持ち悪さも 酔いの一種。
すぐれた音像効果があったとしてもレンダリングに遅延が起こったり、体感のズレが発生するものは、使い所が限られてくる。
いかに応答を早く、音を鳴らすか、
他のプログラム処理や映像処理を阻害しないようにサウンドシステムを組むそのためにどのような技術や表現を選択するか
といった仕事も、
テクニカルオーディオデザイナー、サウンドエンジニアの自分の仕事です。