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哲学のかけら

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哲学も少しはかじっています。なにもそんなこと考えなくてもいいんじゃない、と言われるところも、でもさ、と考えてみる、それが哲学。独断と懐疑に終わらずに常に自分の至らなさを認めるあた…
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2022年10月の記事一覧

「私たち」という言葉(続)

「私たち」という言葉(続)

難しい言葉で説明されると、理解するのも難しくなるだろう。前回の「私たち」という言葉について、もう少し具体的に改めてお伝えできたらと願いつつ、触れることにする。
 
1.自分と共通項をもつ人々と、語る自分とを含む「私たち」
 
誰かほかの人がいて、その人たちと、私とが、皆該当しますよ、ということを言いたいときに、私が使う言葉が、この「私たち」である。至って普通の感覚だと往っていと思う。説教者が、「私

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「私たち」という言葉

「私たち」という言葉

英語の文を日本語訳するとき「he」を「彼は」と訳すのは、当たり前となっている。だが、考えてみれば、これは本来の日本語ではないような気がする。日常、そんな言い方を、果たしてしているだろうか。多分、していない。だから私も、違和感を覚える。実際、小学生用の英語の教材では、「その男の子は」のような説明をしていることもある。
 
それに対して、「we」を「私たちは」と訳すことについては、そこまで違和感を覚え

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