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不定期ですが更新します。 感想を言い合える仲間が欲しいです。
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論文として取り上げても興味深いテーマ「傲慢と善良」辻村美月

はじめに今回は「傲慢と善良」辻村美月さんの読書レビューです。 家族だって他人 家族といえど、血のつながった他人であるわけで。 私とあなたはもちろん他人だし、隣にいる恋人や友人だって他人なんですね。 皆、知ったような口ぶりで他人を諭したり分類したりするけれど、所詮は自分の経験談と社会が織りなした一般的な価値観論なのでしょう。 「一般的」というのも、大多数がその意見を持っているから一般的なのであって、少数派の意見は淘汰されていきます。 自己愛と価値観の狭さ 私は、自分

自分のことが嫌いなあなたへ読んでほしい「自分を好きになれない君へ」野口嘉則

あなたが存在してはいけない理由はないです。私も、あなたも、ただ生きてるだけでいいんです。 自分を好きになるためにやることは1つ。 「自分が自分自身の存在を認めてあげる」ことです。 対人恐怖症を克服し、自らの経験を心理カウンセラーとして活かす野口嘉則(よしのり)氏。 「最も重要なのは誰との関係なのか」を問うてから、この本は紡がれます。 印象的だったページの紹介をします 印象に残ったページに付箋を貼って、そのページがなぜ心に残ったのかをご紹介します。 誰と関係を結ぶのが得

「ゆっくり学ぶ‐人生が変わる知の作り方‐」岸見一郎

はじめに行きつけの本屋さんで購入しました。 哲学者である岸見一郎氏は、60歳になって初めて韓国語を学び、韓国語で本まで出版したというすごい方です。 他の著書に「嫌われる勇気」、「幸せになる勇気(ダイヤモンド社)」があります。 印象的だったページの紹介をします そして、そのページが ・なぜその項目が心に刺さったのか ・今の自分とどう重なったのか ・これを受けて今後どうするか(どうしていきたいか) 以上の3点を考えて、付箋を貼ったページを以下に残していきます。 学ぶこと

「ゆっくり学ぶ‐人生が変わる知の作り方‐」岸見一郎

はじめに行きつけの本屋さんで購入しました。 哲学者である岸見一郎氏は、60歳になって初めて韓国語を学び、韓国語で本まで出版したというすごい方です。シュゴイ・・・!!! 他の著書に「嫌われる勇気」、「幸せになる勇気(ダイヤモンド社)」があります。「嫌われる勇気」の著者の方なのかと、今、noteに書いてて知りました! 読書好きを語る私でも、著者が同じということに気が付かなかったのは悔しいです。まだ手に取っていないので、そのうち購入してみようと思います。 印象的だったページ

「ポンコツなわたしで、生きていく。」いしかわゆき

「ポンコツ」って人生で何度言われたことか。 ポンコツってアニメやマンガ等の物語だといわゆる属性キャラって感じですが、社会で生きるのは正直なかなかに生きづらく感じます。 せっかく内定を頂いた会社も数か月で体調を崩してすぐに辞めてしまう。 働いて、少しでも収入を得ながら自分らしく生きてみたい。 そんなことを考えていた時に出会った運命の本です。 いしかわゆきさんの、「ポンコツなわたしで、生きていく。ゆるふわ思考で、ほどよく働きほどよく暮らす 言われたことや約束したことはす

「名探偵のままでいて」小西マサテル

2023年このミステリーがすごい!大賞受賞作。 本日読破しました。 ああ、買ってよかったと心の底から思える本でした。 普段は文庫本しか買わない、出版業界から疎まれそうな存在の私ですが、 この表紙デザイン、カバー表紙を含めた紙質の柔らかさに惹かれて手に取り、数行読んで気が付いたらレジに並んでいました。 表紙の女性はおそらく物語の主人公「楓」なのですが、読み終わった後に同じようにこの本を持って顔の前でスン……としました。語彙力のなさ。 こんな素晴らしい文章構成と面白いス