「何か肩書をつけてやるよりは、『自分が唯一の存在』なんだ」
20歳前後はこんなふうに思えてたな。
モラトリアムの時期は、「何者かになりたい!」「自分にしかできないことをしたい!」と思っていた。
辰巳さんは何歳の頃にこの言葉を言ったのか分からないけど、今の私より歳が上だったんじゃないかな。
芸能人は顔と名前を売る仕事だし、「俳優です」とか「タレントをやっています」だけでは足りない。
体調不良なんかで代役を務めることもあるけど、オファーは、肩書ではなくその人だからもらえるもののはず。
私も前の仕事では、職業柄、唯一無二の存在になることを目指しやすかった。
今の仕事は、その感覚は持ちにくい。
ただ、有象無象だからと自分の存在価値を低くしなくてもいい。
きっと「この人にしかできない」「この人だから成し遂げられた」というのは、なかなかない。
最近観た成田悠輔さんのバンタンの卒業式の動画の影響も受けているかもしれないけど、偉業を成し遂げた人たちも「たまたま」だったのかもしれない。
結局どっちなのか分からなくなってくるけど、きっと自分の心持ちが大事なのかなと思う。
「私にしかできないことをしているんだ」と思っても、他の人でも何らかの結果を出すかもしれないし、もしかしたらもっといい結果を出したかもしれない。
「誰にでも務まる」と思っても自分だから気づけることもあるし、他の人のアイディアの方が優れていたとしても自分が動いたタイミングだから成果を挙げられることだってあるはず。
「自分にしかできないことじゃなければやる意味がない」と選択肢を狭めたり、努力することを放棄するのがいちばん良くないと思う。
それに、「他の人でもできるから」と、自分なりの考えを探ることをやめるのも非常にまずい思考回路だと思う。
そうだ、自分なりに考えて、それを行動に移して、その結果を過大評価することも過小評価することもしなければいいんだと思う。
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