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<まえがき>コロナ後の世界がどうなるか。誰しもが気になるところです。特に投資をしている人にとってはなおさらのこと。今回は、戸建て・アパートなど多くのリノベーション物件を保有し、賃貸経営をしている方にお話をお聞きしました。「コロナは産業改革」と口にする真意とは…。

●賃貸経営ってどんなことするの
●稼働率ほぼ100%の秘訣を教えて
●コロナ後の不動産価格の変動について

―どんな仕事をされていますか。
不動産投資をしています。中古物件を安く買って、リフォームして貸し出すという賃貸経営です。「戸建て住宅」「一棟アパート・マンション」「太陽光発電」一通りやりましたが、一番いいのは中古の戸建てですね。アパートやマンションに比べると、家族での入居が多く、その分、長年居ついてくれます。空室のリスクがなく、安定した収入が見込めるのは大きいです。そのためにも大事なのは、客付けができる、いい物件を仕入れること。これまで1棟建てのマンション1つと、中古の戸建て住宅16棟、それから太陽光発電3機を手掛けてきました。いい物件があると聞けば、日本全国に足を運んで確認しに行きます。業者に勧められるままに買うのではなく、「いくらで買って、リノベーションにいくらかけるか、何年で回収できて、どれくらいリターンが見込めるか」その都度、自分でしっかり考えます。物件を厳選しているおかげで、稼働率はほぼ100%の状態です。

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―不動産以外でも、投資はやっていますか。
去年までは株・海外国債などを持っていましたが、12月にすべて売り払いました。ここ数年、米国を中心に株価が上がっていましたが「近いうちに必ず弾ける」と考えていたからです。今、コロナで株価が下がったとか、景気が悪くなる、色々言われていますが、私はコロナをすべての原因に挙げるのには反対です。経済的な影響に関して言えば、コロナはトリガーに過ぎなかったと思います。ここ数年、米国の株価は実態以上に高く見積もられており、ほとんどバブル状態でした。コロナになる前に売り抜けたおかげで、被害は全くと言っていいほど受けていません。

―コロナによる不動産賃貸への影響はありませんか。
「リモートワーク化が進むので、オフィスが要らなくなる」「景況感が悪化するので、不動産が動かなくなる」など色々言われています。でも、影響があるのは都心部や新築のタワーマンションぐらいではないでしょうか。地方で家賃3~5万円で戸建て住宅を貸し出している私には、ほとんど影響ありません。実際、管理している物件でも、「家賃の支払いを猶予してほしい」というお願いが1件あっただけで、他は何の支障も出ていません。むしろ、今後不景気になれば多くの人は資金繰りが苦しくなるわけですから、自宅を手放す人も出てくるかもしれません。不謹慎かもしれませんが、そういう点では「いい物件が市場に出回る」「中古の戸建て住宅のニーズが高まる」とプラスに考えています。

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―今後の不動産価格について、どう予測していますか。
米国の株価に合わせて、ここ3、4年の間、日本の不動産価格も高騰していました。私も欲しい物件があっても仕入れができない状態でした。これを機に価格が下がってほしいですが、今年はそれほど影響は出ないと思います。出るとしたら来年以降ではないでしょうか。株は何かあった場合、その場で売ったり買ったりできるため、すぐに影響が出てきます。でも、不動産は違います。どこでも売ったり、買ったりできるものではありません。その目で確認してみなければ良し悪しも分かりません。売り手と買い手、双方の意志がマッチングしなければならず時間もかかります。影響が出るまでタイムラグがあるわけです。おそらく、実際に影響が出るのは来年から。そこから2、3年が私のような業者にとっては勝負の年だと思っています。証券を売り抜けたお金で、市場に出てきたいい物件を、積極的に購入していきたいですね。

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―コロナは、社会の何を変えるのだと思いますか。
コロナのせいで、人は移動を制限されました。でも、リモートでもできることを、多くの人が知ってしまいました。仕事もそうだし、買い物もそうです。これまでは百貨店やデパートを利用していたシニア層も、ネット通販で事足りることを知ってしまったわけです。今後は、オフィスでも学校でも否応なしにオンライン化が進むでしょう。移動や対面に費やされていた時間・労力が別の部分に当てられ、そこで新しい技術革新を生み出す。これはある意味「産業改革」です。私が新卒で会社に入った頃は、人事異動の報告がFAXで届いて、それが掲示板に貼られていました。それが時代は変わり、インターネットになりました。今はスマートフォンです。コロナが起こそうとしているのも、それと似たようなものだと思います。今回はトリガーになったのが技術革新ではなく、感染症だったということだと思います。(Hさん/不動産の賃貸経営)

マスクの向こう側では取材対象者を募集しています。
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コロナ前後で大きく世界は変わると思います。1年後、5年後、10年後、あの時、何があったのか」をしっかり振り返ることができるように書き残していきたいと考えています。フォローしてもらえるとすごく嬉しいです。twitterもやっています。

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