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自分らしい「学び方」に出会うこと


こんにちは。マーケティング&PR領域担当の和泉です。
2回目の登場です。よろしくお願いします。


毎年なのですが2月の中旬くらいになると、花粉症で生産性を大幅に下げてしまいます…。根っからのインドア派なので基本的に外出は少なくしているのですが、最近は社会的な状況もあり、さらに外出を減らしています。そうすると、運動不足問題が発生するので、解消するために立って仕事をしたりしています。


ただ、TATEITOは設立当初からリモートワークが推奨されており、不必要なミーティングは社内/社外問わず少ない組織です。だからこそ、会った時のコミュニケーションは濃く楽しく過ごします。


さて、前回は『学びはじめる前に「学び方」を手に入れる』というタイトルで書きました。



復習として要点をまとめると

・知識:知っておくべきこと
・コンテンツ:仕事(タスク/業務)
・トレーニング:知識を駆使して課題を解決する方法

3つに分解して意識するという「学び方」を紹介してみました。
(詳細が気になった人は、前回のコラムを読んでみて下さい!)



さて、3つに分解して意識するという「学び方」は、残念ながら万能ではありません。僕にとっては効果的だった方法ですが、あなたにとって効果的な方法なのかはわかりません。僕も過去に、何通りもの「学び方」を試しながら、僕なりの「学び方」に辿り着きました。そして、現在も経験を積み重ねながら変化させています。


何よりも「学び方」は技術であり、目的ではありません。「学び続ける」をやってみようとする時に「学び方がわからない(知らない)問題」が根深いのは、あなたとって効果的な「学び方」を見つけるまでが、本当に苦労の連続だからです。



学びに向かう力や姿勢


先に結論を書いてしまいますが

「学び続ける」=「不都合(怠惰)な自分の真実と向き合い続ける」

だと思います。


例えば…
・月に1〜2冊は読書をした方が良い
・週2〜3回は運動をした方が良い
・ほどほど飲酒はした方が良い
・禁煙をした方が良い

これらを「継続すると効果(健康になったり、幸福感が増したり)がある」と言われていますが、続けられている人は限られています。


人は不都合な事実を、自分にとって都合よく解釈してしまいます。いわゆる、認知的不協和(cognitive dissonance) と呼ばれる状態です。この状態に陥らないためには、不都合な自分の真実と向き合い続ける能力が大切になります。


困難なことを目の前にして、目標や意欲、興味・ 関心をもち、粘り強く取り組む「学びに向かう力や姿勢」のある人だけが、学び続けることができます。これは非認知能力と呼ばれる能力の一部だと、僕は思っています。(非認知能力については、まだまだ勉強中なので、間違っていたら指摘してください。)



そして、非認知能力が備わっているのか?を知るためには、自分の性格や行動の特性を把握することが大切です。



自分の特性を知って対策をとる


就職活動で「性格検査」を受けたことがある人は多いと思います。(僕は心理学専攻だったこともあり、さまざまな「性格検査」を受けました。)就職活動の適正検査の中で性格検査を受けると、内定をもらう為に企業が求める性格に合わせてしまうなどテクニック的にやってしまうこともあったりするので、意味がないと言われたりしますが。


性格検査には、ライ・スケール/Lie Scale や回答に矛盾がないか? など、恣意的な回答か否かを見抜く仕組みがあります…(それでも完璧ではないですし、面接やエントリーシートなどあわせて総合的に判断されていると思います)。


そういう印象が強いのかは断定できませんが、「性格検査」は嫌がられる傾向にあります。以前にマネージメントしていた組織で『ビッグファイブ(Big Five personality traits)と呼ばれる性格検査をしてみない?』と提案したのですが…全員から拒絶されてしまいました。(単純に、僕への信頼感が低かったのかも知れませんが…。)


性格検査は、人の優劣を決める検査ではありません。その人がもっている特徴を把握するためにするものです。ある特性が低いからダメな人だという認定をする仕組みではありません。そして、ビッグファイブ(Big Five personality traits)は、信頼できる(世界中の研究者が検証し、正しく受ければ妥当性のある結果が得られる)代表的な性格検査といわれています。


ビッグファイブ(Big Five personality traits)とは

・開放性(知的好奇心の強さ,想像力や新しいものへの親和性)
・誠実性(真面目さ、自己規律、達成努力

・外向性(社交性、積極性)
・協調性(共感力、優しさ)
・神経症的傾向(環境変化やストレスに対する敏感さ、
感情のコントロール

の5つの特性を把握するための性格検査です。




やっぱり「努力し続ける」ことが大切


ビッグファイブ(Big Five personality traits)の5つの因子と仕事のパフォーマンスの関係性についての研究成果では、誠実性(真面目さ、自己規律、達成努力)が最も仕事のパフォーマンスと相関するという研究結果も出ているそうです(MURRAY R. BARRICK MICHAEL K. MOUNT(1991),THE BIG FIVE PERSONALITY DIMENSIONS AND JOB PERFORMANCE: A META‐ANALYSIS)。


ビッグファイブ(Big Five personality traits)の詳細な内容はここでは書きませんので、下に載せた参考文献を読んでみて下さい。


また,最近の心理学で注目を集めている「GRIT(グリット)」と呼ばれる「やり抜く力」があります。「GRIT(グリット)」とは、ペンシルバニア大学の心理学者 ダックワース教授が「非常に遠い先にあるゴールに向けて、興味を失わず、努力し続けることができる気質」と定義している能力です。ビッグファイブ(Big Five personality traits)の誠実性と通じる部分も多くあると、僕は思っています。


「GRIT(グリット)」に興味のある人は、下記の参考文献『やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける 』を読んで見てください。



まとめ


冒頭にも書きましたが、「学び方」は技術であり、目的ではありません。「学び続ける」をやってみようとする時に「学び方がわからない(知らない)問題」が根深いのは、あなたとって効果的な「学び方」を見つけるまで、本当に苦労するからです。


なぜなら「学び続ける」というのはゴールが見えない(ゴールだと思っても、まだ先があり続ける現象)状況が続くということです。ビッグファイブ(Big Five personality traits)の「誠実性(真面目さ、自己規律、達成努力)」や「GRIT非常に遠い先にあるゴールに向けて、興味を失わず、努力し続けることができる気質)」は、「学び続ける」土台にになると思います。


まずは、「学び続ける」土台を備えているか否かを確認してみてはいかなでしょうか? 


たとえ今は備わっていない(結果が低い)からといって、「誠実性(真面目さ、自己規律、達成努力)」やGRIT非常に遠い先にあるゴールに向けて、興味を失わず、努力し続けることができる気質)」は身につかないと諦めることはないようです。社会人になってからでも取得できる素質であるという研究結果(Roberts, Walton, and Viechtbauer (2006), Age Changes in Personality and Their Origins)も出ていますので、諦めずにトレーニングし続けること意識したいですね。


次回は「誠実性」や「GRIT」を鍛える方法を勉強してお伝えできればと思います!(頑張って本を読まなくちゃ…)


では!


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■参考文献

<非認知能力>


<ビッグファイブ(Big Five personality traits)>