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京都で出会った愛すべき名前を知らない人たち①

こんばんは、ごきげんよう。しまです。

京都の街は静かで、部屋にはアレクサちゃんがいい感じのジャズを流してくれています。

今ちょうど、1年前に読んだ夜は短し歩けよ乙女を読み直しているところです。
京都に来てから、木屋町とか先斗町とかの土地感がわかってから読むとより面白いですねえ。先斗町にお気に入りのバーがありまして、研究の第一ステップ(先輩のモデルを理解して自分で1からやった)が終わったご褒美に行こうと思ってるんですが、その2件目にbar moon walkに行っちゃおうかなとか思ったり^^

今日は、先斗町に思いを馳せていてふと思い出した1年前の不思議な出来事を書き連ねていこうと思います。

経緯

それは京大の入試説明会のあった昨年5月中旬のころ、ちょうど1年前の出来事。
京都には説明会の前日に前乗りして教授との個別面談を済ませ、祇園の真ん中のホテルにチェックインしました。普通の観光客向けのホテルで楽天で予約したのに、やけに広いお風呂で大きな鏡があり、部屋に入るところで靴を脱ぐタイプのホテルでした。。。どうして。。。()

ちょっと寂しい実績解除をしたかもしれないことは置いといて、その晩は翌日の説明会に向けて気合を入れるために、猛勉強近くのバーでお酒を飲もうと思い立ちました。

どこに行くか決めていなかったけど、川の音と本当にカップルが等間隔に並んでいるのかを確認する必要性に駆られて、橋を渡ることにしました。するとすぐ右手に魅力的な小道があります。私は猫が好きで猫は小道が好きです。よって私は小道が好きなんですねぇ、というわけで、狭い道を歩いてお酒が飲めそうなところを探すことにした。


こんなかんじ
京都のここが好きベスト1かも


しばらく歩いていると、右手にかわいい看板と、ライトに照らされたレコードが現れました。どうやらjazz barらしい。いいね、最高!
重たそうな扉を開けるのは勇気がいりましたが、これも一人バーの醍醐味。入ってみると店内にはいい感じのジャズが流れています。ほぼ満席で、外国人観光客もちらほら。

幸いなことにカウンターの一番手前の席が空いていたので、座らせてもらう。おじさんの隣だったけど、まあええか。
まずはおいしそうなイチゴのカクテルを頂く。これをオーダーした私のためだけにイチゴをミキサーにかけて、丁寧に牛乳と混ぜ、透き通ったジンとまぜまぜをして、ようやく私の目の前に置かれるその直前ーーーー

カクテルをどしゃっと倒す音が聞こえ、少しおあずけを食らってしまった。待てをされた分、おいしく感じるものなので、良しとしよう。


おあずけをくらったお酒


少し隣の話を聞いてみると、隣のおじさんはボトルキープをするほどの常連かつ、京都に土地を持っているオカネモチのようです。
//いいなあ~~~!!!!(コメントアウトしようと思ってもここでは無駄でした(泣))

そのオカネモチおじさんは家族を連れてきていて、長いカウンターテーブルで家族連れを挟んだその向こうに、女性の一人客がいました。
その女性が今回取り上げる「京都で出会った愛すべき名前を知らない人」です。

謎のお姉さんとお酒を飲む

しばらくしてオカネモチ家族連れが店を出た後、一人女性客同士というのもあり、隣で飲む流れになりました。
話を聞くところによると、そのお姉さんは京都に旅行で来ていて、お酒が好きなので偶然見つけたこのバーに入ったとのこと。ちょっとシンパシーを感じちゃって、2杯目のお酒は同じものを注文、甘めのおいしいやつ。
お酒を飲みながら何を話したのかは忘れたけど、謎のお姉さんは外国人旅行客に話しかけたいご様子。「一緒に飲もうよ!って言って~」とお願いされたので、研究室で磨いた”ノリと勢いイングリッシュ”で話しかける。なお、”ノリと勢いイングリッシュ”は"出川イングリッシュ"の2段階程度上のクオリティであり、わたしはこれでNY旅行も乗り切った。パッションが大切だと思う(TOEIC高得点が泣いてしまう)
その”ノリと勢いイングリッシュ”が幸いにも通じ、外国人のカップルがこちらに来てくれるが、肝心のお姉さんはもじもじしていて全然話さない。一緒に飲みたかったんじゃないんかい!なんでやねん。とさすがに関西に染まっていなくても突っ込みたくなる。

そろそろいい時間だったので、店を一緒に出ることにしました。お姉さんは2件目を探したそうだったが、かなりだいぶ酔っているご様子。私はもう宿への帰路につきたかったので、お姉さんをちょこちょこ支えながらとりあえずそっちの方面に向かうことに。


夜のにぎわいを見せる先斗町
(一眼レフのマニュアルで撮影)


ふと、夜風が心地よい質感で吹き抜ける。夜風の温度が五月の四条にぴったり合いすぎてしまったからか、ここでふいにお姉さんの右手が私の左手と絡まることになります。酔っ払いのお姉さんを支えるには非常に心もとないが、まあ悪くはないだろう。こうして、鴨川の等間隔カップルを横目に、バーで知り合った名前も素性も知らない謎のお姉さんと手をつないで橋を渡ることになったのであった。

その後、そのまま二人で歩いて行って、祇園のお団子屋さんでお団子を買った。特に調べもせずふと見つけて入ったが、これが本当においしかったです。生きがいにしてもいいくらいおいしい。お姉さんと歩かなかったらこのお団子にたどり着けなかったかと思うと、オモチロイ出会いだったかな。

以上、京都で出会った愛すべき名前を知らない人、第一弾でした。


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