☆「江戸と蛸・さくら好きだね、日本人」~睦月の旬(2014年1月)
●あけましておめでとうございます。 (〃∇〃)
新春を迎えて初の旬食材は、「蛸(章魚とも書く)」と相成りました。
・・・さて、このタコさんです。
蛸壺で捕えるのは、みなさまがご存知の通りです。
その手順はと申しますと、まずは「素焼の壺に浮きをつけて」海に沈めます。
そうすると、タコが「あら、居心地がいいかしら」などと思って、ついついその壺に身を沈めた処を引き揚げるというその漁法は、なんと(!)
・・・弥生時代からあったんだそうで、遺跡からも蛸壺が発掘されるほど、日本人とタコさんは、長ら~くのお付き合いをしてきた旧知の食材のようです。 👀
●さてタコさん、外国では「デビルフィッシュ」とも呼ばれ!
なんだか、とーーーっても嫌われているようですが、海外に負けず劣らず(?)
日本でも蛸伝説は多いようで、そしてその内容もあまり・・・華やかなモノではないようです。 (^_^;)
例えば、越後の文四郎と名乗る15歳の少年が5尺(つまり、1.5Mほど)の蛇を見つけ、追いかけまわしていたら、蛇は海に逃げ出し、「老曾巌」という岩にまた、蛇は何故か身を打ちつけ続け・・・★ (-“-)
いつの間にやら、海水はなんと、まっ黄色に変色(!)
・・・文四郎がこの蛇を引き上げてみた処、蛇はタコの姿に変化していた・・・とか。 👀
また、先ほどの「老曾巌」の先には、「蛇崩れ」なる深い淵があって、ここに大ダコさんが住んでいました。
ある時、娘が海苔採りをする為にこの淵を訪れた処、タコさん、この娘さんを(気に入ったのか? 娘が何か、悪い事をしたのか??)淵に引きずり込んで以来、娘は帰って来なかった・・・などなど★
●タコを漢字で書くと「蛸」の他に「章魚」とも書くそうですが、中国では「章魚」の文字も当てているようです。
なんでもタコの語源は、2つあるそうで。
「手がたくさんあるから、手許多(テココラ)」が詰まって・・・タコになったとか。
キンコ・ナマコなどという海鼠(コ)の類だが、手が(なにしろ8本)あるから、手海鼠(てなまこ)の意が詰まって、タコになったとも★ (^▽^;)
動物学的にいえば、私達が「足」と呼んでいる部分は実は「腕」で、「頭」と呼んでいる部分は「胴体」に当たります。
頭足網八腕目の軟体動物で、胴体部分に内臓やエラが入っていて、本当の頭にあたる部分は腕の付け根部分。
そこに口があって、脳や目がありますが、その柔軟な身体は殆どが筋肉(!)なんだそうです。
・・・そして何故か高い知能まで持ち合わせ、とあるタコさんはなんと(!)
保護色なんかは当たり前で、瓶の中身を目で確認して、その口を捻って中身を取り出したり、はたまた、人が捨てたヤシの実(割ってある★)や、持ち運びできる貝なんかを楯にして、敵と戦っては、その身を防御していたり・・・などなど。
とにかく、何だか隠し技を多く持っている存在のようです。 (゜-゜)
●またタコのオスは、腕8本がそれぞれ、太さにバラツキがあるのだそう。
生殖時にはその1本を使って雌と交配。 👀
日本ではタコの旬がこの・・・繁殖期に当たる晩春~初秋にかけてだそうですが。
蛸の足先を「砂ずり」と言って、一応は食べられる部位なんだそうですが(!)
・・・子を持つ時期には、毒を持つ事があるので・・・今では、余り食べられていないようです。
またタコの卵は、「藤の花のように長く垂れ下がること」から「海藤華(かいとうげ)」と呼ばれていたり、また飯粒に似た卵で繁殖するタコを、「飯蛸(イイダコ)」と呼びますよね。 👀
・・・日本には幾種類かいるようですが、「タコ」といえば一般的には、この「マダコ」を指すようです。
●今では「醤油で炊き込んだ飯」を「さくら飯」と呼びますが。
江戸の頃は「蛸飯(もちろん、醤油を使用した炊き込み飯★)」を、この名前で呼んでいました。
醤油で炊いた蛸の色が、桜のはなびらの色に似ていると感じていたようです。
・・・言われてみれば、蛸の足をスライスすると、桜のはなびらの形に似ていなくもないですよね。 (〃∇〃)
桜煎(さくらいり)」は蛸の煮物の料理名なのですが、上記のイメージから「桜の文字」が料理名に使われています。
また料理書に「江戸煮」なる献立がありますが、これは「タコを酒と煎じ茶で煮て、柔らかくしてから醤油で味付けした煮物」の事。 👀
同じ料理法で仕上げても、タコ以外の食材なら「江戸煮」とは呼ばないようで、タコと江戸は切っても切れない間柄だったのかも知れませんね。 (^_^)v
その他、黒ゴマで和えた「蛸黒和(たこくろあえ)」や「するが煮(醤油と酢で似た煮物)」などが、江戸期の料理書には載っています。
●そんな・・・古くから愛されてきたタコさんなのですが。
その栄養素で、トップに躍り出て来るのがタウリンです♡
・・・タウリンは魚介に多い成分で、高血圧からなる血管障害(脳卒中、心臓病)を防ぐ他に、肝機能UP!
肝臓が強くなれば、解毒効果が高まります。
また、「コレステロールが原因からなる胆石症予防」にも一役買っていますし、なにしろタウリンは視力低下、神経系機能の改善にも有効です。
そして、味覚障害を防ぐ亜鉛もたっぷり、正月から更に寒くなる(!)と噂の日本に、亜鉛さんは、血行促進効果も供えたパワフル食材なんです(!) (〃∇〃)
・・・本来なら、生食した方がビタミンが流れ出なくて良いのですが(!)
日本では、茹でタコが一般的な食材ですよね。 👀
「きらりレシピ」で今年の冬を、まずは1月を乗り切りましょお~。 ヾ(@°▽°@)ノ
(文責・山野亜紀 2014.1.1)
〇2014年1月のお膳
※「和心きらり(http://wagokoro-kirari.tokyo/)」より転載
・・・700以上のレシピ・旬エッセイ・ブログを現在、移築中。😅
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