辛くなくなるから勇気を出して 夜記(よるき)(22)
いろんなことを考えて、この手紙のような文章を書くのが辛くて仕方がなくなってくるけれど、書き続けていたらこれが急にトンネルを抜けたみたいになって、楽しくて仕方がなくなってくるんじゃないかと、わたしは淡い期待を捨てられないのです。
10月27日 水曜日 曇り
歌も、一曲ずつ、自分の歌い方やイメージが見つけられたときの快感は、神に救われたようです。トンネルを抜けたようです。抜けるまで寝込むほど悩んでしまうけれど。
笑い方も話し方も仕草も、わたしがなにか、自分でもわからないのが、自分らしくて納得しているとき、うれしい。
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トンネルを抜けたら、怒られても自信を失くさないでいられる兆しが見えます。なにか素敵なことが出来そうになりたくて、出来ることは丁寧に、出来ないことは出来るようにと毎日毎日。
体が一つでは足りないでしょう。頭も一つでは足りないみたいです。
お話を考えようとしたけれど、毎日毎日考えて出来るまともなお話がありません。
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あのね、わたしは自分のしたことを気に入っていますというの、すごく怖かったんですよ。人のことは気に入ったら気に入ったとすぐに言えるけど、自分のことはなかなか言えません。
笑われるのが怖くて。でもそんなこと思ってると、自分で気に入ってますというほどのことをするのも避けるようになって、ろくなことをしない。
勇気がないね。もう少し、勇気を出してね。
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それで、明日、だからふと思い出した小話をします。それは明日。
今日は長くなってしまうから明日です。
忘れそうだからここに「フリーダイヤルの仕組みがわかっていなかった話」と書いておきます。
それから、今日になってようやく暖房を入れてみたら、湯冷めをしなくなって、鼻詰まりが治りました。
君も、お元気で。
二十二日目。終わり。