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16通目 小さな紳士に恥を捨ててありがとう
買い物に行った帰りのことです。
またわたしは用事に出るですが、今日、或る建物に入ろうとしていたところ、1分も二分も前に走ってその建物に入って行った少年が、ドアが閉まらないように、手でドアを支えているのに出会しました。
友達が後から入ってくるのだろうかと思っていたら、わたしが荷物を持っているのを見ていて、開けておいてくれたようです。
こういう時、少し恥ずかしくなって、ありがとうをあっさりしたニュアンスで言うけど、今日はちゃんと表情のあるありがとうを心掛けようと思って、しみじみした「ありがとう」を彼に伝えました。
小さな紳士は半分向こうを向きながら、ニィッと笑って黙って走ってゆきました。
変だけれど、将来お嫁さんにもらいたいくらい可愛かったです。
小さな紳士よお元気で。みなさん良い夜を。行ってまいります。
二〇二一年十一月十五日
11.729光年彼方へ枯渇しても愛を湧かす 16
難しいです……。