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上を向いて(100km)歩こう ~完結編 (エピローグ)~


2022年11月2日 15:10
東京都内の大学を出発したカツヲは、数多くのリタイアポイントを乗り越え、幾度となく心を折りながら、
2022年11月3日 20:34
過去何度も諦めた『(ほぼ)100kmウォークチャレンジ』を完遂し、群馬の親友Mの家に辿り着いた。


このチャレンジの全容は是非こちらから!



なんとか辿り着いたMの家でエスカップを注入し、両手足爆痺れ、視界極歪み、心臓超拍動のヤク中状態でMの帰りを待ち、Mが帰宅すれば瞬速で温泉に出発した。

残酷すぎることに温泉への道は数時間前に自分が通ってきた道だった。

あんなに恐ろしかった森道を抜け、アホみたいな上り坂を下り、Mから鍵を受け取ったセブンを超え、絶望のあまり寝転がって放心状態に陥った国道沿いの道を過ぎる。
あっという間に無機質な金属の物体になってしまった自分が、数時間前の旅人の幻影を嘲笑うかのように過ぎていく。


Mの家までの道中、寄ろうと思ったが気力が無さすぎて諦めた国道沿いのセブン


やっと歩いてきた道と分かれたとき、25分程度しか経っていなかった。
自分が3時間かけて血反吐を吐きながら歩いてきた道を、25分で快適に走り抜けていく文明の利器。
思わず、ふれくされたような笑いが込み上げてくる。



そうして辿り着いた温泉。
もう、車から出て入口へ向かうのも一苦労。
そんな自分の姿を見て、大笑いしながら歩き方を真似する悪魔M。
街中で見かける、超スローペースで散歩をするおばあちゃんと何ら変わりのない自分の姿を俯瞰で見て、呆れながらも自分も大笑い。

なんとか辿り着いた温泉で先に腹ごしらえをする。

なんだっけ、これ、、、。

あまりにも疲れすぎている時や、長時間歩いたあとって、何故かお腹が膨らんで食欲が湧かないのだが、もう久しぶりのちゃんとしたご飯が美味すぎて爆速で平らげる。

考えてみれば16時に食べたセブンのチョコクレープ以来、6時間ぶりの食事なんだからそりゃうめぇ。

カツを食べるカツヲの親友M

すっかり満たされたまま銭湯へ向かう。

ヒリッヒリ足をヒリっヒリさせながら温泉で疲れを癒し、数時間前の数億倍の速さで同じ道を辿って家に戻れば、ぐっすりと眠りについた。



11月4日 (金)

なんだかんだで9時頃には目が覚め、朝ランに出発するMを見送る。
とてつもなく痛い足裏と、しっかりバキバキに壊れた脚に身体を縛られながら、ぼんやりしていた。
軽めの朝ごはんを食べたあとは、美味い焼きそばを求めてドライブに連れてってくれた。
結局お目当ての店は閉まっていて行けなかったのだが、ふと見つけて食べた焼きそばは、細麺でとても美味しかった。



その後は激安スーパーで買い物をし、バイトに行くMを見送って、大量の料理を作りながら帰宅を待った。
Mがバイトから帰れば、その料理を食べ、腹いっぱいで眠った。




11月5日 (土)
7時頃には起きて、Mの朝ランに自転車でついて行った。
ボロッボロのママチャリに跨り、走るMを激励しながら重い身体でMを追いかけた。

当初は4日に帰る予定だったが、色々予定が噛み合い、5日に帰宅することになっていた。
地元(東京)に用がある&そのあと彼女のTちゃんと都内で遊ぶらしいMの車に乗せてもらい、群馬を9時頃出発した。
同じく群馬に住むTちゃんを途中で拾い、3人で東京まで帰ってきた。



キショすぎるし、邪魔すぎるだろ。俺。


2回目のチャレンジの時に55km地点で諦めたカツヲを、富士急デート帰りの車で拾ってくれたMとTちゃん。
激キショドアホバカ大学生と、親友カップルによる意味不ドライブ。
この時Tちゃんとは初対面だったが、2度目の邂逅がまた意味不ドライブとは、これ如何に。


なんの話をしたかマジで覚えてないが、ワイワイしながらあっという間に東京に着けば、2日前にこの距離を歩いていた‘誰かさん’の奇行にドン引きする。


東京に着けば丁度12時で、めちゃうまラーメンを3人で堪能すれば、たくさんのお礼を言ってMを見送ったのだった。


そしてこの日は、4月に新しく始めた居酒屋のバイトが18時からあった。
こんなアホなチャレンジをしてきた帰りであることはおろか、そもそも普段からこんなことをしている人だとは知られていないこのバイト先で、いつも通り何食わぬ顔をしながら接客をして(嘘です。しゃがむ時はあまりのキツさに、トイレを40分我慢してた時ぐらいしかめっ面だったと思います。)、一日を終えた。







そんなこんなで、このチャレンジは晴れて幕を閉じた。


色々まとめてみると、

経過時間…29時間24分
歩数…146229歩
金額…2056円 (水&食事)
睡眠時間…約3時間

だった。



事前のトレーニングのお陰で、脚の回復には時間がかからなかったし、サロンパスを貼りまくったおかげで、歩いている時にはほとんど脚が痛くならなかった。
されど足の裏はボロボロで、一ヶ月たった頃にやっと皮が綺麗に戻ったぐらいだった。



振り返ってみれば今回の成功の要因には、
「出発時刻が完璧だった」
ことにあると思う。
15時過ぎに大学を出発した結果、メンタルが崩壊し始める25時頃には深夜テンションで乗り切ることが出来、諦めMAXだった12時頃は明るいおかげで穏やかに過ごすことが出来た。
そして丁度良い20時に着くことが出来る、という。

そんなこんなで円満、円満。完璧な95kmウォークでした。とさ。













じゃねぇよ!!!!!!!





綺麗にまとめようとしやがって!!!!!





お前が挑戦したかったのは‘100kmウォーク’だしよ!!!!!!!!



なんとなく24時間で着くもんだと思うだろうが!!!!!!!!!



なのにてめぇが達成したのは95kmだし!!!!!
ほぼ30時間かかってるし!!!!!


そりゃ群馬に着いた時は、「もう一生やらねぇ」って伊香保温泉に誓ったよ。
水沢うどんに誓ったよ。
ぐんまちゃんに誓ったよ。


でもさ、21歳一般男性カツヲ。諦めの悪い男なんだな。


今年の秋。色々なことが落ち着いたらまたチャレンジします!!!

“24時間で100kmウォーク”

完遂してやるぜ!!!



𝓬𝓸𝓶𝓲𝓷𝓰 𝓼𝓸𝓸𝓷...


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