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LIVE備忘録 vol.12 【追憶したい気分】

『カネコアヤノ 日本武道館ワンマンショー 2023 合奏 1月18日』


2023年1月18日。

カネコアヤノ 日本武道館 2daysの2日目。
昨日の単独演奏での“燦々”に心を奪われたカツヲは、この‘恋しい日々’を抱きしめながら、カネコアヤノバンドが待つ日本武道館へ向かった。



昨日と同じ方角ではあるが、2階&前の方だったためステージがよく見えた。



会場が暗転し、大きな拍手に迎えられて、照沼光星(Dr.)を先頭に、林宏敏(Gt.)、本村拓磨(Ba)、カネコアヤノ(Gt. Vo.)が下手側から現れる。
カネコアヤノに道を譲る紳士モトムラの姿にちょっとした笑いが起きる。

昨日とは打って変わって、つなぎのような黒い衣装を身に纏うカネコアヤノ。

4人で拳を合わせ円陣を組む。ドラムのマイクに入る4人の笑い声。




各々がゆったりとフレーズを弾き、鮮やかで妖しい楽器の音が大きな空間にしんしんと舞い降りる。

3人が向かい合い、林宏敏は前を向いて白いエレキギターを奏でる。



1~2分ほど妖しい時間が流れ、カネコアヤノは振り向いてマイクの前に立った。


昨日は最悪だった
わたしなにもわるいことしてない

追憶



圧巻だった。




ただ音出しをしているだけなのか、楽曲の演奏が始まっているのか曖昧な時間が流れ、なんの曲から始まるのか探っていた耳に届いたやさしい歌声。

小さな照明が円形に並び、その内側に立つカネコアヤノが紡ぐやさしい歌詞。
きらびやかなギターの音はオルゴールのようで、一瞬ながらも心地よい始まりだった。



1曲目ですっかり心を持っていかれ、しっとりと感傷にふけるカツヲの目を覚ましたのは聴き馴染んだ「ジャガジャーン!」というギターの音だった。
1年前の武道館ライブと同じように、アリーナの観客は反射的に立ち上がっていた。


2曲目は“アーケード”。
さっきの繊細な歌声から一気に叫ぶように歌うカネコアヤノ。
ギリギリ帰ってきた心に染み渡るアツい歌声。



鳴り止まぬ拍手にボルテージは最高潮のまま、カネコアヤノのギターの音のみが響き渡ると“カウボーイ”。

なんだこの激ヤバセトリは、、。

CD音源には無い林寛敏によるギターソロに魅了されると、両拳を天に挙げてガッツポーズをするモトムラ。



跳ねるようなベースから始まる“栄えた街の”ももう最高で。
カネコアヤノのロングトーンが会場全体に広がる。




5曲目は、リズミカルなドラムから始まる新曲の“予感”。

イントロを聴いてぐへぐへ微笑んでしまった。
めちゃめちゃ好きだわこの曲。

ほんとに意味わかんないんですけど、新曲が出てもあまり聴かないんですよ、自分。

そんで、ライブ直前になって焦って聴き始めるという。
そんで、ライブ直前になってどハマりするという。


クローゼットの中で1番気に入っている‘タオルケットは穏やかなロンT’を来てきたカツヲに“エメラルド”が届き、“セゾン”、“爛漫”と続く。

途中、一気に歪んで爆発するアレンジをしていた曲があったんだけど、“エメラルド”だったかな。

“爛漫”はカネコ楽曲で特に好きな曲で、ささやかな息苦しさが続く日々に耐えていたつもりをしていた自分の心をしゅんわりと突き刺し、うるうる来てしまった。


“爛漫”の余韻を残さずに“ジェットコースター”を歌い、音源よりもテンポの早い“明け方”。
ゆらゆらと揺れながら力強い声で歌う。



エメラルドグリーンのSGからチェリーブラウンのSG(※2023-3-6追記。違ったかも)に持ち替え、続いて聴こえてきたイントロで新曲だと察する。
曲名は“やさしいギター”というらしい。
ドラムの音がクールな今までにない感じの曲だった。

「わたしはあなたがいないと夜更かしばかり」
という歌詞。

‘やさしいギター’って‘チェリーブラウンのSG’のことなのかな。




再びエメラルドグリーンのSGに持ち替え、続けて新曲。
歌詞に果物の名前が出てくる曲。(出てきてませんでした。リスニング能力無さすぎだろ俺。)
曲名は“季節の果物”というらしい。

全く覚えてないけど「桃」という歌詞はあった気がする。(※2023-1-27 追記  ありませんでした。)
思わぬ新曲2連にテンションが上がる。



2021年の日本武道館ライブでも歌った“退屈な日々にさようなら”を歪んだギターの音色にのせてやさしい歌声で歌うと、続けて歌ったのは印象的なギターのフレーズから始まる“車窓より”。

夢の中のような幻想的な音の中で歌うカネコアヤノの歌声に、会場全体を包み込むようにリバーブがかかり、ファルセットが響く。



本村拓磨がサンプラー(であってる?)を操作すると、突如として武道館にネコが現れた。会場全体に響き渡るネコの鳴き声。
そして歌ったのは新曲。
どうやら“月明かり”という曲らしい。
新曲を3曲も聴けるなんて。




続いて歌ったのは、昨日の単独演奏では歌わなかった“気分”。

イントロを聴いてぐへぐへ微笑んでしまった。
めちゃめちゃ好きだわこの曲。

1曲の中で拍子が変化するこの曲は、カネコアヤノの綺麗なファルセットにのせて、叙情的でやさしい歌詞が届けられる。

堕落は悪くない こころを守るんだ

気分

数日前にこの曲のMVが公開されていたが、これ、MV限定の音源なんですよね。


カネコアヤノって、MV公開の際に事前にリリースした音源に映像をつけるだけにせずに、新しく録音し直すのよ。


これってカネコアヤノの良すぎるところというか。

だから1曲に様々な音源が存在していて、“グレープフルーツ”なんかは3つある。
MV(『群れたち』と一緒)、『祝祭』、『祝祭 ひとりでに』の3つ。『hug』の“グレープフルーツ”は多分MVと一緒。

そういや“ロマンス宣言”も、『群れたち』、MV(『祝祭』と一緒)、『祝祭 ひとりでに』の3つあるな。

しかも、弾き語りとして『祝祭』に収録されている“祝日”なんかは、弾き語りバージョンのアルバム『祝祭 ひとりでに』では別テイクだし。


話がそれにそれまくったが、そんな“気分”は相も変わらず染みまくった。
最近の自分が欲しかった言葉をたくさん歌ってくれる。
時に叫びながらやさしい言葉を歌ってくれる。


続いて、“抱擁”、“光の方へ”を歌い、ライブももうクライマックス。


直近で一番聴いていたはずの“光の方へ”は全く覚えていない。
「ちっぽけだからこそ もっと勝手になれる」
で叫んでいた気がする。



あと今回のライブでは、“抱擁”のコーラスで
「シ ソ ファ レ」
と言っているようにしか聴こえなかったんだけど、本当はなんて言ってるか分かる人いますか?
有識者の方々、こっそり教えてください。



一転して、“愛のままを”ではシャウトモトムラも登場し、一気に会場の空気を熱くすると、続くのは“わたしたちへ”。
中野サンプラザでの轟音“わたしたちへ”を聴いてから、すっかり毎日聴くようになっていた。



そして最後の曲は“タオルケットは穏やかな”。

ガチで何も覚えてない。
バンドライブ、基本的に圧倒されたまま記憶がどんどん消えていってしまう。
何度も鳥肌が立ったことだけは朧気に覚えている。





大きな拍手に見送られ、アンコールで再び現れたカネコアヤノは、たくさんの感謝を伝えていた。


ありがとうございます

           「サイコーー!!!(観客の男性)」

サイコー!!!
ありがとうございます。
あ、ありがとうございますぅ。

           「あやのちゃーーーん!(観客の女の子)」

お!ありがとうございますぅ!
ありがとうございますぅ。
みなさんありがとうございます!
そして、ありがとうございます!
あ、なんというか、最初のは皆さんへの‘ありがとう’で、2回目のはスタッフの方々への‘ありがとう’です。

原文ママじゃないです


なんか、なんというか、、。
なんか、ありますか?

原文ママじゃないです


と、本村さんに話を振るカネコ。
そして、本村さんがマイクに向き合ったところで、急に話し始める気まぐれカ🐱にどよめきが起こる。


なんか、なんというか、、。
なんか、ちょっと前まで鼻くそほじってた気がするのに、、笑笑
こんなふうになるなんて、、、

生まれてきてよかった!!!

原文ママじゃないです


なんかありますか?
          「ありがとうございます(本村さん)」

原文ママじゃないです

相変わらず不思議なMCに温まる会場。


終わるの寂しいんですけど、、、また!
今日も、飲みに行って、、美味しいご飯を食べて、、気をつけて帰って、、、、ネトフリでも見て、、、。
また会いましょう!

原文ママじゃないです

また会いましょう!!!


最後はもちろんこの曲。

すれ違う人
白線の上を 丁寧に歩く
野良猫みたいに

さよーならあなた

浮き足立ってマイペースに散歩をしているような楽器の音と、ゆらゆら揺れながら歌うカ🐱アヤノ。
後奏では、1人前を向いた林さんによるギターソロ。

そして4人で向き合い、2度目の日本武道館での合奏を終えた。


Hello Goodbye (The Beatles)”、“Take me home, Country road (John Denver)”が流れる日本武道館を後にしたカツヲは、清々しい気分に満たされて恋しい2日間を終えた。




そんなこんなで、これまでに聴いたことのある新曲を除いて新たに3曲を聴けたのだが、もう新AL楽しみすぎるだろ!

リリースは25日だが、LP付きチケットを買った人はもう既に聴けているという、、。
レコードの世界に足を踏み入れてしまったらもう底なし沼で大変なことになってしまうので、まだ気になっていないふりをしています。。。

本格的にハマったのが2021年頃のカツヲは、なんだかんだカネコアヤノの新曲や新ALをリアルタイムで追う体験をしたのが初めてで、もう楽しみで仕方がない。

‘もしも’、新ALが‘月明かり’に照らされた夜に届いて、‘やさしいギター’の音色に‘気分’が高揚したのならば、テスト期間の‘こんな日に限って’‘眠れない’‘予感’がするけれど、そんな‘わたしたちへ’、‘タオルケットは穏やかな’ものだから柔らかくくるまって、‘季節の果物’でも食べて幸せになろうぜ!!!



ってことで、、
さよーならあなた!!!






[セットリスト]
1. 追憶
2. アーケード
3. カウボーイ
4. 栄えた街の
5. 予感
6. エメラルド
7. セゾン
8. 爛漫
9. ジェットコースター
10. 明け方
11. やさしいギター
12. 季節の果物
13. 退屈な日々にさようならを
14. 車窓より
15. 月明かり
16. 気分
17. 抱擁
18. 光の方へ
19. 愛のままを
20. わたしたちへ
21. タオルケットは穏やかな

~アンコール~
22. さよーならあなた

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