元カレ元カノの事情(3月上半期のまとめ)
※この記事には、要所要所で推奨BGMがあります
物を書くのは苦手だ。
自分の書いた文を見れば見るほど、直したい点が見つかる。
ああ、こう書けば本当の気持ちが伝わっただろうか。
ああ、ここの表現はこちらの方が分かりやすかったろうに。
ああ、もう1度最初から書き直そうか。
人生と同じで、作文に後悔は尽きない。
何度書いても、何度消しても、何度やり直しても。
だからこそ、長文を書く時はなるべく推敲しないようにしている。
しかし、そうは言っても気になってしまうのが人間の性だ。
だから推敲が出来ないような状況で書く。
例えば酔っている時とか。
そう、僕がnoteを書いている時はアホほど酔っている。
顔を真っ赤にして。
暴れん坊天狗みたいに。
え?知らん?暴れん坊天狗。
アメリカの街の上空を天狗のお面が飛び回って爆撃するゲーム。
敵が自由の女神の顔とか音投げてくるマッチョの老人とか、自律して移動する原子力発電所のゲーム。
◇◇◇◇◇
ゲームと言えば、先日バイト先の先輩に連れられて
初めて脱出ゲームというものに参加した。
具体的な謎解きのネタバレをするつもりは無いが、何せ酔っているので自分でも分からない無茶苦茶な事を書いてしまう。
いつの間にやら謎の詳細まで書いてしまう可能性もある。
なので参加した脱出ゲームの名前は伏せておこうと思う。
世の中には多くの出来事があり、その全てが密接に絡み合っていると一般的には言われている。
それは
風が吹けば桶屋が儲かる、
バタフライエフェクト、
因果は巡る糸車、
たった一匹のカタツムリが世界を滅ぼす……
なんて言われてたりする。
実際のところ、ほとんどの事は関係なかったりするが。
脱出ゲームとは、それを恣意的に感じさせるものだった。
部屋の中には必要のあるものしか存在せず、必要のないものは徹底的に排除されている。
それはこの部屋を創造したものが存在し、そいつの掌の上で我々が踊らされていることをこれ以上なく知覚させる。
そいつの事を便宜上、神と呼ぼう。
我々参加者はそいつの意思、神の見えざる手……『国富論』におけるアダム・スミスの言葉とは大きく意味が異なるが……の上で踊らされていた。
別にそれが悪いとか言うつもりは無い。
そもそもその場にいる時点でそれを承知の上なのだから。
それならば、楽しまないと損だろう。
話はズレるが、人に
「ディズニーランドとか行っても楽しくなさそう」
などと稀に言われる。
いや、そんな訳が無いだろ。
ディズニーランドの浮かれポンチが訳の分からない帽子を被る文化は確かにどうなの、とは思う。
現代のコンテンツにおけるキャラクター主義の象徴としてギラギラ輝いているのも、思う所がない訳では無い。
しかし、我々は少なくない金額と引き換えにそこに立っているのだ。
一種の契約が金銭を支払った時点で結ばれている。
先程も言ったが、そこで楽しまなきゃ損だろ。
そもそも、
𓏸𓏸を楽しめなさそう、嫌いそう
等とよく言われる。
巫山戯るな。
僕をなんだと思っている。
こちとらこの世界を誰よりも愛している人間だ。
そうでもなきゃここまで生きてきていないだろう。
この世の全てを楽しみ、憎むべき存在を愛すことが生きていく1番簡単な方法なのだ。
それが僕の見つけたたった一つの冴えたやり方だ。
そういえば、昔に少しだけ付き合っていたただ唯一の存在が言っていた。
「お前は海みたいな存在だ」
と。
かつての僕は慣れなければ怖いし、慣れればただ煩わしいだけの存在だと言っているのかと思ったが、もしかしたら少し違うのかもしれない。
人の心を映し出す鏡という意味も含んでいたのかもしれない。
そしてしかも、
映し出すのは言ったところで得がないので敢えて言わない部分なのかもしれない。
かもしれないばかりだが、答え合わせはもう出来ないので仮定に仮定を重ねていくしかない。
つまり、
僕に𓏸𓏸が嫌いそう、とか楽しめなさそうとか言ってる人間こそが本当は𓏸𓏸が嫌いなのでは無いだろうか。
いや、そこまで強くなくとも「どうなの?」とは思っているのだろう。
それを挺よく僕に押し付けようとしているだけに過ぎない。
俺はお前のストローマンじゃねっつーの。
なんの話ししてたっけ。
そうだ、昔付き合ってた女の話だ。
先程、答え合わせは二度と出来ないと言ったが、本当は答え合わせを出来るのだ。
LINEを持っているのだから、一言何か送ればいい。
しかし、どんな言葉を送れば良いのかが分からない。
「久しぶり。会いたいな」
振られた人間が振った人間にしがみつくのはみっともなく、浅ましいだろう。
あとこういうのはキャラじゃない。
「最近どう?」
何がどうなんだか。
こういう無難を狙いすぎた結果、訳の分からなくなってしまった文など支持政党調査の電話と同程度の価値しかない。
「よく一緒に行ってたデイリーヤマザキ、潰れたよ」
うーん。可もなく不可もなく。
ブラックジャックとラグカフェを売っている唯一の店だから愛用していたのだが、なんの予告もなく突然に潰れてしまった。
おそらく最後だと思われる営業日。
ランチパックのツナマヨを買った際に店長が元気に挨拶してきたのに引っかかったが、そういう事だったのだろうか。
つくづく日常に潜む違和感には気付けない男だ、僕は。
全てが意味がある訳では無いと言えど、そういう所は拾わねば。
脱出ゲームでもそうだったろうに。
ああそうだ、脱出ゲームの話をしていたんだ。
脱出ゲームの開始の合図が出ると同時に、参加していた10人が一斉に部屋中を捜索し始めた。
いや、慣れていない僕だけは固まっていたので正しくは9人だろうか。
この時、僕は引越しのバイトを思い出した。
皆がてんでばらばらに養生をし始めるあの状況。
引越しのバイトで学んだ3つの内の1つ。
「やってる感を出せ」だ。
あとは「年上とは喫煙中に仲良くなれ」、「トラックの助手席に座ったならば、左折の時に巻き込み確認しろ」の2つ。
僕は部屋の隅などを見るふりをしながら他の参加者を盗み見た。
それぞれが砂場で遊ぶ子供のように目を輝かせていた。
ああ、これは人生。
神の見えざる手を楽しむ人間と、それを端から見つめる僕。
その時、間違いなく僕を除いた9人それぞれが主人公であった。
取り敢えず部屋の端でウロチョロしていた僕の頭の中では、
福丸小糸の『わたしの主人公はわたしだから!』が流れ始めた。
せっかく安くない金を払ったんだ。
楽しまなきゃ損だ。
福丸小糸もそう言ってる。
いや、よく聴いたら福丸小糸はそんなことを言ってなかった。
取り敢えず、楽しまねば。
神の見えざる手の上で、精々できる限りの力で鄙劣なダンスを踊ろう。
そこからのことはあまり覚えていない。
そんなもんだろ、楽しい時間なんて。
それともなんだい?
君は楽しい時間をいちいち覚えているのか?
そしてそれを反芻するのか?
ダーウィンに謝れ。
◇◇◇◇◇
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』という映画を見た。
面白かった。
その場で普通はしないような変なことをすればマルチバースの自分の能力を使えるという設定のもと、普通の中年女性が暴れ回る話だった。
困難の中、話し合い、分かり合うことが大切だというありがちといえばありがちなメッセージを笑いあり、涙ありで強く伝えてきた。
例えるなら、劇場版クレヨンしんちゃんのような。
野原一家、ファイヤー!みたいな。
映画を見て久しぶりに泣いてしまった。
『スパイダーマン ノーウェイホーム』以来だ。
ぜひ家族で見てほしい。
ただ1つ引っかかる点があるとすれば広告のやり方だ。
アカデミー賞ノミネート、というのを全面に出すのは嫌いだ。
常々思うが、こういう権威主義的な広告は間違っていると思う。
いや、僕が一般的な感覚を持っていないのは百も承知だ。
普通の人間なら
「アカデミー賞ノミネート?じゃあ多分面白いよね。これにしない?」
「え、でも俺は私の幸せな結婚も面白そうだと思うけどな。有名な俳優も出てるし」
「えー!どっちにしようか迷う〜〜〜〜」
となるだろう。
一生幸せに暮らしてくれ。
相手の自分とは違う意見を尊重できるカップルは長続きするぞ。
長続きしなかった男が言えることでは無いが。
創作物を評価する際、一番最初に権威ある機関がどうのこうのとかが来るのはおかしいのでは無いだろうか。
その理論で言ったら文化庁が税金入れてイチオシしてた『BLOOD-C』や日本アカデミー賞を取ったエヴァQは高評価ということになってしまう。
権威主義、やめにしませんか?
◇◇◇◇◇
先日、バイトの先輩に
「WBCで日本が勝つと思うか?」
と聞かれた。
僕は「負けますよ」と即答した。
ドン引きされた。
いや、違う。
別に本心から負けて欲しいと思ってる訳では無い。
ケンモメンじゃないんだから。
しかし、こうして予防線を張っておいた方がいいのだ。
勝つ!と言われて勝った時より、負ける!と言われて勝った時の方が嬉しいだろう。
言いたいことも分かる。
楽しんでる時に水を差すなというのも。
でも、誰かが言ってやらねばならぬのだ。
必ずあの邪智暴虐のブームメントを倒さねば。
僕は激怒……は別にしてないが。
こんなのばっかだ。僕は。
言わなくてもいいことばかり言ってしまう。
それも問題だが、それ以上の問題もそこらに散らばっている。
言わなくてもいいことを言う僕のような人間が増え始めている。
いや、元から居たのがネット社会で可視化されただけだろうが。
ひろゆきや岡田斗司夫、加藤純一が流行ってるのも大体そういうことだろう。
僕含めてそういう人間は全員まとめて消えた方が世のため、人の為だろうに。
1人でいいのだ。
水を差す人間は。
そんなのが流行る状況は間違っている。
やろう。最悪のブレーキングダウン。
そういう人間集めて殴り合いをしよう。
正しさなんてのはそれぞれにあるんだから、結局最後は拳で決めるのが早いし、楽だ。
社会的に戦えば勝ち目は無いので、こうやって少しでも勝ち目のあるリアルファイトに持ち込もうとするところに僕の浅ましさが出ている。
昔少しだけ習っていたジークンドーの師匠にも言われた。
傲慢さは身を滅ぼすと。
ギリシア語で言うヒューブリスというやつだ。
先程の僕の言葉である結局誰かが言わねばならぬ、というのも傲慢か。
傲慢になるな。
◇◇◇◇◇
酔いが回ってきたのでそろそろやめようと思う。
水族館に行った話とか、PayPayが分からん話とか、豊州防災まつりに行った話はまた今度の機会に。
あー、オチを付けた方が良いか。
人生という辛いものから脱出してるのだから、楽しまなきゃ損だ。
しかしそこで天狗になり、傲慢になれば身を滅ぼす。
程々が1番。
ああ、権威主義の消費の仕方が思いつかない。
権威コスギ。
筋肉番付に出てた。
カクレンジャーとかに出てたさ。
ケイン・コスギとかけた訳。ねえ。
違う、言いたいことを言えばいいって訳じゃないんだぞ。
えー、このnoteとかけまして、元カノとのLINEと解きます。
その心は、どちらもメッセージはないでしょう。
それじゃ、また次回〜〜〜!
とりあえず、元カノに連絡取ってみます。
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