見出し画像

着物を受け継ぐ

子育て中のご家族のみなさまお疲れ様です。

コロナ禍で来月の成人式もどうなるかと言うニュースが流れていました。

我が家の娘は小学校高学年。あと10年もしなういうちに成人式を迎えます。

私は末っ子長女でして、古い話になりますが、3歳の七五三は緑色のお着物を着ました。まだ髪が少なかったので、頭にボンッとお飾りを付けて。そして7歳の時は鮮やかな青色のお着物。髪も長くなっていたので、アップにしてもらって七五三らしく。

そして、20歳の成人式。母が用意していたのは、またまた青色のお着物。しかも、演歌歌手もビックリのシルバーの刺繍入り。当時の私は、

サブちゃんなんて絶対着ない!赤が良い!

と、言い張り、成人式拒否。困った母は知り合いのおばさまに相談したところ、「赤の総絞りのお着物があるわよ」との事。おばさまのお宅には、私より10歳くらい歳上の1人娘さんがいらして、そのお姉さんも着たもの。貴重な総絞りのお着物ですが、貸してくださる事に。

当時の私は、腰のあたりまで伸ばした髪を、これまたわがままを言って、

どうしても日本髪を結って欲しい!

と言い張り、わざわざ車で1時間近くかかる日本髪の結える美容院を予約して成人式に臨んだのでした。懐かしい。

さて、何故こんな話を記事にしているかと言うと、先週、大掃除の時に私の成人式の写真が出てきました。その懐かしさに加えて、先日、赤いお着物を貸してくださったおばさまからお電話をいただいて、そのお着物の話が出たからなのでした。

実は、お着物の持ち主は、おばさまの娘さんでした。私はかれこれ10年以上前に、一度だけその娘さんにお会いした事があります。今でも覚えている、女性雑誌から抜け出してきたかのようなスラリとしたスタイルで、サラサラのロングヘア、サーフィンを楽しみに海に通っていた。女性から見てもカッコいいお姉さん。

そのお姉さんは数年前に亡くなった。倒れたと聞いてからあっという間に。脳の病気だった。お姉さんは、息子さんを女手一つで育てていた。息子さんは我が家の大学生になる息子より2〜3歳年上。当時はまだ高校生だった。

おばさまは、今、お姉さんの息子さん(お孫さん)と2人で暮らしている。おばさまは電話越しに優しい声でこうおっしゃった。

「孫とはいつもケンカなの。でもね孫に『娘のあのお着物をあげても良いかい?』って聞いたら、孫が満面の笑みで頷いてくれたの。私、嬉しくって、娘が亡くなってから、孫があんなに純粋な笑顔を見せてくれたのが初めてで。是非お着物をもらってちょうだい」と。

色々な思い入れのあるお着物。実家の和箪笥に大切に保管して有ります。一生うち何度も着る機会の無いお着物。

更に振袖と言うと、未婚女性のお着物なので、成人式くらいしか着る事は無いと思う。私がわがままを言って着せてもらったそのお着物を娘が袖を通した姿が今から楽しみだなぁと思います。

よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはご恩送りさせていただきます♪幸せの天然ループ~