見出し画像

外部プロダクトマネージャーって実際どうよ?

この記事はプロダクトマネージャー Advent Calendar 2021の9日目の記事です。

画像8

プロダクトマネージャー採用競争が一気に激化した2021年。あえて採用ではなく、外部プロダクトマネージャー(以下、外部PM)や副業プロダクトマネージャーという選択肢もあるのでは?という一石を投じるためにアドベントカレンダーに名乗りを上げてみました。

・経験のあるPMがなかなか採用できない(泣)という企業の方
・副業には関心あるけど、立ち回りがわからん(汗)というPMの方

に向けてこの記事を書いております。

自己紹介

はじめまして、BtoB専門モヒカンプロダクトマネージャー石田です。2021年は変化の年で、才流で新規事業を始めたり、個人事業を法人成りしたり、知人と会社を作ったり、いろいろな挑戦をしています。

余談)自己紹介資料は社内外のあらゆるシーン大活躍です。自己紹介資料は常に更新していて、最近は渡さん(@watari922)と小林さん(@TaKo_CS)から頂いた推薦文を加えました。

画像1

外部PMとして2社の支援に入っています

現在は2つのSaaSに外部PMとして参加させていただいています。「採用管理システムのsonar ATS(Thinkings株式会社)」と「セキュリティ対策実行支援プラットフォームのSecure SketCH(NRIセキュアテクノロジーズ株式会社)」です。

■採用管理システム sonar ATS(以下 sonar)

sonarには副業として2021年5月から参加しています。sonarは2021年初めにシリーズA9.5億の調達を行い、プロダクトを加速させていくためPM組織を0→1で立ち上げるタイミングでした。sonarでは外部PMとして以下の役割を担当しております。

1.2度目のPMFに向けたプロダクト戦略の策定
2.PoC段階にある1機能の仕様定義

週1の定例MTGを設けつつ、随時ユーザーインタビューや機能調査、ドキュメント作成を行っています。僕自身の強みである「ユーザー志向」「プロダクトマーケティング」を意識することで、4ヶ月目には新しいプロダクト戦略の提案も行うことが出来ました。

▼クライアントからのコメント▼
「これまで、体系的に取り組んでこられなかったPMチームの立ち上げ支援と、個別機能の担当PMという役割を限られた時間の中でとても上手にこなしてもらっています。感謝です。正直、当初に私の意図した役割とはやや異なる感じになってきてますが、結果オーライです!!」
Thinkings株式会社 代表取締役会長 瀧澤 暁 様

■セキュリティ対策実行支援プラットフォームのSecure SketCH(以下 Secure SketCH)

Secure SketCHには才流として、2021年9月から支援をさせていただいています。Secure SketCHは0→1のフェーズを越えたタイミングで、プロダクトを成長させるにあたり、事業の目標と機能開発を繋げる必要がありました。そんな折にPM支援の提案をさせていただき、実際に外部PMとして動くことになりました。(当時の提案資料の一部を掲載)

画像2

画像3

Secure SketCHでは、事業インパクトと機能開発を繋ぐ「顧客価値の指標」を見出すプロジェクトを担っています。隔週で定例MTGを持ちつつ、随時ユーザーインタビューや受失注分析を通じて、本質的なプロダクトの価値の定義を進めています。

▼クライアントからのコメント▼
「企業内新規事業として始まったSecure SketCH。ゼロイチ達成後に新たな壁にぶち当たっている時に、優しいモヒカンの石田さんが舞い降りました!
B2B SaaSのPM経験を有するメンバーいない弊社にとって、経験豊富な外部PMにプロダクトの良さ・課題を丁寧に分解・言語化してもらえることは、まさに宝物です。顧客主導のアウトカム&インパクト最大化に向けて、今後も伴走ねがいます。」
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 DXセキュリティ事業本部副本部長 兼 GRCプラットフォーム部長 足立 道拡 様

外部PMの経験から得られるもの

外部PMを本格的に初めて半年以上立ちますが、得られるものがとても多いです。最高です!どんなものが得られるか紹介します。

■得られるもの その1:お金
プロダクトの成長を左右するのでPMの責任は重大です。それは外部・副業だろうが関係ありません。その分、相応の対価もいただいています。どれくらいなのか、気になる人は気軽にDMください(笑)

■得られるもの その2:inputの機会
新しいプロダクトにふれる機会はPMとして学びの宝庫です。各領域に対するアンテナも自然と高くなり、input量が飛躍的に上がります。「プロジェクトAで学んだことが、プロジェクトBでも活かされる」といったことは日常茶飯事でおきています。
※守秘義務は守っております!!

■得られるもの その3:outputの機会
outputの機会に恵まれることもまた最高です。日々学んだことを、各プロダクトに合わせてoutput出来た時は、学びが自分の血肉になる感覚を持つことが出来ます。プロダクトの成長に貢献しつつ、成長の手応えを得られています。

■得られるもの その4:楽しいシゴト仲間
顧客への提供価値を真剣に考え、インタビューを通してインサイトを発見する過程は大変ですが楽しいものです。ロイヤル顧客からプロダクト価値を教えてもらったときは自然とプロダクト愛が芽生えます♥
そんな経験をともにするので、クライアントの皆さんも僕にとっては「楽しいシゴト仲間」です(笑)

お金をもらえて、圧倒的な成長の機会に恵まれて、楽しいシゴト仲間にも出会える…それが僕にとっての外部PMです。最高です(2回目)。

外部PMで大切なたった1つのポイント

外部PMをやる(受け入れる)にあたっては、とても大切なポイントが1つあります。

画像4

それは「なんでも屋」にならない(しない)ことです。フルタイムで動くわけではない外部PMは、はじめに得意な領域で成果を出し、信用を得ることが大切です。なんでも屋にならないための具体的なアクションは3つです。

■アクション1:外部PMは得意不得意を明確に伝える
僕は自己紹介資料にもある通り、自身の得意領域と不得意領域をクライアントに伝えています。そして必ず最初の仕事は、この強みが活かせる内容を提案します。

画像5

■アクション2:クライアントの課題を認識しておく
どんなチームも課題は山積みです。今の所、例外を見たことはありません。しかしどんな課題を持っているか?はクライアントによって千差万別です。自身の得意領域がクライアントの優先度の高い課題にあるかを確認しておきましょう。
クライアントがまだ課題整理をできていない場合は参画前に、課題の整理と認識合わせの時間を設けることをオススメします。

■アクション3:最初は小さくゴールを定めて開始する
3ヶ月~6ヶ月の「ざっくりスケジュール」を作ることをオススメします。あくまでもざっくりなので、柔軟に変更してOKです。それでも最初に「ざっくりスケジュール」を作成し提示することで、双方の期待値を適切に保つことが可能です。参考までにsonar、Secure SketCHのそれぞれに提出した「ざっくりスケジュール」を紹介します。

画像6

画像7

3~4ヶ月を過ぎた頃には、外部PMもクライアントも双方慣れてくるので、徐々に任せる範囲を広げていくと良いと考えています。
sonarもSecure SketCHも外部PMを上手く活用できるように、受け入れる体制を柔軟に作ってくださったことは非常にありがたかったです。組織として変化する土壌があるというのは素晴らしいことです。

外部PMがもっと増えるといいな

PMは「プロダクトの全てに責任を持つものだ」「ミニCEOだ」そんな風に言われることもあります。その結果、PMはフルコミットの人しかできないと思われることも少なくありません。

しかし外部PM側と受け入れる企業側がきちんとした線引を行うことで、ちゃんとワークする外部PMの体制を築くことが出来ます。

なかなか転職市場に現れないPMを待ちわび獲得合戦するだけでなく、企業側には外部PMを上手く使う選択肢を一度検討してもらいたいと思います。

そしてPMも自身の成長手段の一つの選択肢として、別のプロダクトで外部PMをやってみる選択肢を考えてみてもらいたいと思います。

こんな想いで記事を書いていたらsonarの瀧澤さんから、とある記事を紹介いただきました。まさに同じようなことを発信している!!と思ったら、ディー・エヌ・エー時代の同僚でした(笑)副業プロダクトマネージャーとして非常に参考になる参考記事なので、是非読んでみて下さい^^

外部PMを試してみたいと思う「企業の皆様」「PMの皆様」、もし悩むことや相談があればいつでも気軽にご連絡下さい。僕の実体験から得られた学びをお伝えさせていただきます。

追伸)本当にニーズがあれば、細々とマッチング事業やりたいな。あえて相談所みたいにコンシェルジュとして僕が入るモデルで(笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?