旅の続き
6月に初めてニューヨークに行った。
いつかは行ってみたいとか、妄想レベルで思ったことさえなかったけれど、
あるきっかけで冒険の切符が手渡されてしまったから。
この切符、使おうか、どうしようか。
初めて行った外国はそういえばアメリカだった。でも西海岸だったし、通っていた大学からみんなでそろって姉妹校の寮に泊まる修学旅行のようなものだったし、その後アメリカには足を踏み入れてない。
でも。
そういえばわたしが20代のころ、当時夫婦だった教授(坂本龍一)とあっこちゃん(矢野顕子)が移住してるし、佐野元春も短期移住してアルバムを作ったりしていたっけ。行ってみたら楽しいのかも。
気持ちが行く方向に傾いてきたけれど、あまりにも何も知らないし、治安はだいじょうぶなのか。家族や友人には行ったことがある人がいなかったので、まずは英語の先生(イギリス人だけど)にきいてみた。
「ニューヨークは”アメリカ”じゃなくて”ニューヨーク”。ロンドンとか東京と同じ感覚で、地下鉄が便利だからだいたいのところには連れて行ってくれるし、ひとりでもだいじょうぶじゃないかな。youは東京人だし。『Sex, and the City』でBrown Stoneの建物が出てくるよね、あれは見に行ったけどいい感じだったよ」
古い建物は好き、ビルがビルビル立ってるイメージだったけどそうでもないのね。
それに、子育てが落ち着いてきて、社会復帰して就職してから、なんでも基本やってみることに決めたんだった。よし。
出発前には人見知りをえいやっと克服して、友人未満の知人に連絡。
そうしたら、たまたま同じ時期に香港にいくことがわかった。うーん、追い風吹いてきてるぞ。そのご縁に導かれ香港で朝飲茶をしながらニューヨーク会議。この会議の充実っぷりったら、なかった。そして知人は大切な友人に🫶
やらない後悔よりやる後悔、と切符を握りしめ、さあ航海へ出発‼(もちろん飛行機だけど😆)
果たして。概して凪、最高の冒険になった。
……と、いまになって、こんな気持ちの軌跡を思い出させてくれたのは、このジャム。
ニューヨーカーに教えてもらった、Union Square のオーガニックマーケットで見つけた、ニューヨーク産のブルーベリージャム。公園のベンチで一緒に購入したドーナツを食べたっけ。ジャムは日持ちするから、こうして時間が経っても旅の続きに導いてくれて愛おしい。
若いころは、今思えばちょっとこわがりで、冒険好きではなかった。でも幼い頃は、好奇心に導かれて出歩いては迷子になることがあったらしい。
心配した母が必死でさがしてやっと発見すると、泣いたりもせず「あらママどうしたの?」と涼しい顔をしていたらしい。自分が親になってから振り返ると勘弁してほしい子どもだな……😂
そんな自分が内から顔をだすようになったのは、ぐるっとひとまわりの来年還暦だから?
大昔ならよくぞ60まで長生きしたねという年齢だし、自分が若いころは60歳はすごく大人で”完璧”なんだと思っていた。完璧といっても単なるイメージにすぎなかったけれど、実際その齢が近づくと、なんだかかなり違っていた。そんなことは単に思考回路運動会のおまけの競技にすぎないから、うふふと笑ってちょっとなつかしんだら手放して。
旅の続きをたどりながら、いまの自分と、楽しく雑談、たまには真摯に相談しながら、自分のしたいことを見つけたいと想う。
ジャムを味わいながら読んだこの記事。大河ドラマはみていないけれど、旅の続きの想いを記録しておきたくなって、このブログとなりました。
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